クエストのこと忘れてました。
やっと、街に戻ります。
俺たちはその後、ストレージに宝をしまって宿屋、『夕焼けの湖』に向かって帰路についた。もちろん、赤兎馬を迎えに城まで戻った(これは宝の部屋に転移装置が出現していたので時間はかからなかった)。ちなみに、目利き対決は保留にしてもらった。
「そういえばヒロさん。私たちのクエストどうしますか?」
俺たちが城を出てすぐにクララが聞いてきた。
「確かに。忘れてたよ…。」
しかし、かなり長い間城の中にいたようでもう日が暮れかかっている。
「じゃあ…。俺が一瞬でとってくるよ。セイバー、パンドエイドがどこにあるか教えてくれ。」
俺は、基本的にセイバーとの関係は今まで通りにすると決めていた。でも…、ヘスとはどうやって話したらいいのか…。だって、セイバーの体なんだろう?そこも後々考えないと…。
〈パンドエイドの位置を表示します。〉
セイバーの声とともに、マップ上に点が表示された。俺はレベルアップのお陰でついた筋力を活用して、その点に向かって移動を開始した。
〈あと600メートルです。時間でいうと…あと10秒弱で着きます。〉
セイバーの声が響く。俺はそして数秒後に、飛び上がる。少し前に木の実がなっている。白っぽい実だ。俺はなっている実を数個ストレージにしまい、空中で体をひねり、空気を蹴る。その動作によってUターンをした俺は、再び走り出す。結果。
「兄貴…。1分もかかってないけど…もしかして、もうクエストクリアしてきたのか?」
二人は唖然とした顔で俺を出迎えた。ちなみに、赤兎馬は、クララの腕の中で呑気に眠っている。なんか急激に赤兎馬がダメ馬になってしまっている…。
「あぁ。おそらくこれがパンドエイドの実だ。」
俺が一つをストレージからだして見せると、もう二人は諦めたような顔になった。
「じゃあ…。帰りますか。」
クララは歩きだした。赤兎馬は意外と重いのにあまり苦にした様子がないのは、やはりレベルのおかげだろう。
とにかく、赤兎馬のしつけはしっかりしないとな…。
ギー。俺は扉を開けて足を中へと踏み入れた。
「あ、ヒロさんおかえりなさい。よくぞご無事で。一つ言い忘れていたことがあってヒロさんが気がかりで…。」
ギルドの受付嬢アイリーンさんが心底心配した様子で声をかけてくれた。
「はい。この通りピンピンしてますよ。それで、言い忘れたことってなんですか?」
「本当に良かったです。言い忘れたことっていうのは…。」
な、何故か番外編をだした時の方が、本編をだした時よりもアクセスが多かった…。




