セイバー
一週間一回更新にします。
「おい!セイバー!どうしたんだ!!!」
俺は、声に出して叫ぶ。しかし、後にあるのは虚しい静寂。俺の頭の中に、声が響くことはない。
「おい。返事してくれよ…。」
俺は消え去りそうな声で呟く。俺の心はもう、潰されそうだった。
「なぁ…。聞いてるんだろ…?俺が焦ってるのを聞いて笑いをこらえてるんだろ…?」
俺は、最後の声を振り絞る。そして、俺は気づいた。セイバーの存在の意義に。俺にとってのセイバーとは何かということに…。
セイバーは、この世界に来て数日の間に俺の心の支えとなっていたのだ。
ヘス、グラン、クララ、シロ、赤兎馬。みんな俺の大切な仲間だ。しかし、そんな中最も言葉を交わした回数が多いのはセイバーだった。
そして、それによって軽口を言い合えるまでになった。この世界にいきなり来て、いくら俺でも少しは、精神がまいりそうになる時があるはずだろう。しかし、俺はそのようなことはなかった。その理由が、おそらくセイバーだったのだ。もちろん他の仲間も関係あるだろう。しかし、セイバーとの会話が意外にも俺の精神の支えだったのだ、ということに今俺は気付かされた。
「セイバー…。」
俺は、声を再び漏らす。
「セイバーって、人の名前ですよね?誰ですか、ヒロさん?」
「ヒロの兄貴、さっき叫んでたけど、セイバーって誰なんだ?」
「ッ…。聞こえてたのか…。」
うーむ…。これは、話してもいいのだろうか…。よし…。
「セイバーってのは、俺の大切な心の支えだ。」
俺は、話してしまうことにした。口に出して話すことで、少しは気持ちの整理ができると考えたのだ。
「心の支え、ですか?」
「でも、そんなやつ見たことないぜ。」
もっともな意見だな。
「俺は、極めて正常だ。それを踏まえて上で聞いてくれ。」
俺は、そう前置きを言って話し始める。俺が、この世界の人間ではないこと。俺が、ガチャによって神になったこと。ヘスは俺の眷属であること。そして、セイバーのこと。
最後に、今の出来事。
全てを言い切った俺は二人の反応を待つ。
「ヒロさんはやはり素晴らしく、特別な存在だったのですね!!」
「す、すげぇよ、兄貴!」
お、おう。もっと、信じてもらうのに苦労すると思ってたけど…。大丈夫そうだな。
あと、少し前から兆候があったけど、グランが俺のことを兄貴って言い始めた。成長だな…。
って、そんなことより…。
「二人は、セイバーはどうなったと思うんだ?」
前から、ダークヒーローものが書きたかったので、現在執筆中です。仮題は、「program-カルディア-」です。ちょっと人の心とかも関わってくるエグい話です。興味ある人は、読んでください。投稿したら報告します




