石版
「ヒロさん。こっちです。」「こっちだぜ!」
クララとグランが俺をせかす。
「こっちから宝の匂いがするんです!」「早く行こーぜ!」
そう、どうやら宝が近づいてきたようなのだ。獣人の勘がどこまで信用できるのかはわからないが、かなり信用できそうな気はする。
てことで、少し速めに歩きますか。
「ちょっと待って。」「少し、待ってくれ」
「なんだ?」
俺が、急いで歩こうとした瞬間に、クララとグランにストップをかけられた。
「なんだか、宝の匂いが床からしてきます。」「姉ちゃんの言う通りだぜ。」
なるほど。これは、おそらく隠し部屋が存在するパターンだな。
こういう時は、周りを見るべきだな。
うーん。なるほど、俺の近くの壁に石板がはまっているな。石板には、手形が彫られている。
そして、その石板の上には何かの文字が書かれている。
「おそらく、そこの石板が宝の部屋に入るために重要だろう。」
俺は、そうクララとグランに伝える。
「そうなのか!」
すると、グランはすぐさま石板に駆け寄り、それをジロジロと見る。
「おっ!手形があるからここに手を置けば良いんじゃねえか?」
そう言って、グランが石板に手を伸ばす。
「ちょっと待て!そんな簡単な訳が…。」
俺の制止も遅かった。もう、グランは、石板に手を触れていた。
「何も起こらねえな。」
…。よかった…。なんか、間違ったらペナルティで、罠が起動するとかなくて…。
「じゃあ、魔力を石板に流してみるか。」
ほぉ。グランも魔力をそこまで扱えるようになったのか。素晴らしく早いな。
って!
「辞めろ!」
そんなことしたら…!
「わりい。流しちまった。」
グランは反省もせずに笑っている。
いや、絶対何も考えずに魔力とか流したら罠が起動する…。
ほらね。
俺たちの目の前に、魔法陣が浮かび上がった。
そして、そこから出てきたのは、
「「「スライム?」」」「なるほど」
そう、スライムだ。赤兎馬だけ反応が違うのが気にくわない。
ちなみに、赤兎馬は合成獣を倒したあとにしっかり回収してあげた。
そんなことは置いといて、今俺たちの目の前にいるスライムは、見かけが今までのスライムとは違う。
まず、大きさだ。
普通のスライムは、クッションくらいの大きさなのに、このスライムは、人間くらいの大きさがある。
次に、色。
虹色である。いや、虹色というよりかは、色が定まっていないと言った方が正しいのか?
とにかく、常に色が変わって言っているのだ。
最後に、形。
これは、ドラ○エのように可愛い形ではない。(ちなみに、普通のスライムはその形です。)
じゃあ、どんな形をしているのか。
それは、ポケ○ンのメタモ○のように流動的な状態だ。
想像できるか?
人間くらいの大きさの、虹色のメタモ○を!




