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第八章 蛍の正体
その夜、丑三つ時。
悟空は川辺へ向かって走った。
タッタッタッタッ。
死んだ蛍が光っている。
突然、ブワァーっと。
蛍たちが空へ舞い上がった。
無数の光。
そして。
人の姿になった。
老人。
子供。
若者。
消えたはずの村人たちだった。
三蔵が息を呑む。
「魂……。」
蛍は魂だった。
人さらいに遭った者たち。
死んだ者たち。
彼らは泣いていた。
「助けて。」
「苦しい。」
「帰りたい。」
悟空は拳を握る。
「誰がやった。」
一人の魂が指差す。
村の奥。
古い祠だった。




