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第一章 旅立ちと仲間たち
東勝神洲の果て。
海に囲まれた花果山の頂に、一つの大きな石があった。
その石は天地開闢の頃より風雨にさらされ、太陽の熱を浴び、月の光を飲み込み続けていた。
ある日。
轟音が世界を裂いた。
雷だった。
白銀の稲妻が石を真っ二つに砕く。
眩い光が噴き上がった。
鳥は空から落ち、
獣たちは山中を駆け回った。
やがて光が消える。
そこには一匹の猿がいた。
黄金の瞳を持つ石猿。
後に斉天大聖と呼ばれる男。
孫悟空である。
彼は花果山の猿たちの王となり、
やがて不老不死を求めて旅立った。
仙人に術を学び、
筋斗雲を得て、
七十二変化を習得する。
しかし力を得た悟空は天界で暴れた。
神々を困らせ、
玉帝を怒らせ、
最後には如来仏の掌から逃れられず、
五行山の下へ封じ込められる。
三千年。
石の下で過ごした。
怒りも。
誇りも。
すべてが風化しかけた頃。
旅の僧が現れた。
三蔵法師。
悟空は弟子となり、
天竺を目指す旅へ出る。
猪八戒。
沙悟浄。
そして今日もまた。
三匹と一人は西へ向かって歩いていた。




