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異世界の電気属性劣等生 〜現代日本で電磁王と呼ばれることになりました〜  作者: 月影光貴


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第1話 劣等生VS警察

現代人など敵ではない。

 どうやら衛兵に囲まれてしまった様だ。それに電気を蓄えた事により興奮しすぎた、反省しなければな……


「おい! 早くその腰の剣とスタンガン? を捨てろ!」


 銃を向けられ、武人の魂と言える剣を捨てろという。劣等生とはいえ、それはスキルの話だ。

 剣技の鍛錬には日々励んだのだぞ、捨てられるかっ。

 それにスタンガンとはなんだ、持っていないと思うのだが……


「ちょっとお前達痺れていくか?」


 手から電撃を放ち前方の衛兵達を感電させると倒れて痙攣している。どうやら俺は本当に強くなったらしい。

 安心しろ、加減はしている。無益な殺生はしたくないからな。


「こいつ! 撃て!」


 そう言うと鎧がない関節部分を正確に撃ち抜かれた、俺は焦りその部位を触るが血も出ていない、服が損傷しただけだ。


「……軽い、おもちゃか?」


 その発言に動揺した衛兵達は走り去っていく。

 追撃に電気を放つと手前の箱に電撃が触れ爆発した。


 ドカァァアン!!


 火を噴き炎上。

 

 そうか、この箱は爆発をするのだな。


「あの対応からして本物の銃だろう、何故俺は無傷なのだ?」


 そう考え込んでいると先程よりも闘気の強い衛兵達が走り寄ってきた。空には箱が飛んでいる、気球とは大違いのコンパクトさだ。


「おお! ここは俺の世界ではないに違いない!」


 だが何故、彼らは魔法を使わない? この技術力と合わせたら最高ではないか?

 そう考えていると包囲され、リーダーらしき人間が叫ぶ。


「SATだ! もうお前は包囲されている! 潔く逮捕されなければ射殺する!」


「おいおい? 俺は殺されるほどの事はしていないぞ」


 確かに勝手に灯の棒を切ったが罪が重いな。さっと……組織名かな?


「黙れ、危険因子の捕獲もしくは射殺が我々の……ん? はい! はい? わかりました……」


 黒い棒が生えた箱に話している、アレは魔導通信機か。


「お前の生け取りに変わった、上からの命令だ逮捕する。お前は貴重だからな」


「されるとでも?」


 そう言い高速で動きアッパーをすると同時に、そいつを持ち上げ他の衛兵に投げつけた。


「閃光弾だっ!」


 むむっ? 全員伏せた……ッッ!!眩しい上にうるさいぞ。


 人間はは眩しいと反射的に両手で目を覆ってしまう、そこを好機と見て盾を持った衛兵が取り囲む。

 

「異世界者確……」


 そう言う瞬間にブリッツはニヤリと笑う。


「抜かせ! 近づくとは愚者だな」


 全身から放電し、一網打尽にした。


「ふぅ〜……流石に使……ッ! 狙撃か?」

  

 狙撃の殺気を瞬時に反応し、抜刀した剣で弾丸を斬り伏せた。

 

「どうやら、この世界の人間は俺相手でも劣っているらしい」


 そう笑みが溢れ出る、やっと俺も報われるっ!


 そこからは電撃の範囲攻撃に蹴りに殴りを繰り返して全員を倒すと立っていたのは俺だけだった。

 弾丸を打つ暇も与えない電光石火の如く動いたのだ。


「さて逃げさせてもらう、だがその場から走って逃げるには空の箱が邪魔だな」


 そう思っていると無意識に箱に手をかざしていた。


【Hack】

【Available】


「……?」


 意味はわからないだが本能的にしていた。


【Execute】

 途端に空の箱は制御を失ったかの如く地に不時着した。

 こんなチャンスは無いと思い走り抜ける。暗く狭い道を通り、やっと一般人が普通に歩いているところまで逃れた。


「しかし、この鎧姿だと目立つか……ん?なんだあの大きな映像を流す画面は!?」


 ニュース速報?東京都で大規模停電、武装した男が警察を襲撃……?

 これ俺か!!

 

 それを見つつ進むと、赤と青に点滅する灯がある。観察していると青になれば道を渡れば良いシステムらしい。

 俺はまた手をかざした。


【Execute】


 そう頭の中で流れると全ての灯が青になった。

 箱は何台も追突し、爆音を鳴らしている。奥の方の道を見ても辺りの灯を青にしてしまったらしい。

 辺りで人の騒ぎ声が聞こえる。


「事故だ!」 「全部青になっちまっているぞ!」


「やはり俺がやったのか……?」


 そんなつもりは無かったのだが……すまん……

 

 困惑して立ち尽くしていると1人の女が駆け寄って手を掴んできた。


「見た目的にアンタね、アンタがやったんでしょ? 早く逃げないと捕まるわよ!」


 腕を引き走る、同い年くらいの女の子か?


「警察にSATまでぶちのめす超能力者が出たってインターネットで騒ぎになっているのよ!」


「インターネット?」


「ああ、もう! アンタこの世界の知識無いタイプの異世界人?」


「無いな……ん? まて他にもいるのか?」


「過去にね、もうみんな気づいた時には消えちゃっていたから帰ったんでしょうねっ。こっちよ」


 彼女は息を切らして助けようとしてくれているらしい、何故だ? 実は衛兵の場所に連れて行こうとしているのか?

 いやそれはない、この子には敵意や悪辣さは感じない。


「ここのアパートが私の家だから早くっ!」


 そう言うと扉を何枚か開き彼女の家に上がり込んだ。


「俺は……たった一夜でこの世界を敵に回してしまったのか……」

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