表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/51

おやつはゼリーなのだ(聖女ねえやにはないしょ)

 目覚めると、ちょうど午後三時を少し過ぎたぐらいの時間だった。


「ぷぅ(おやつのじかんなのだ!)」

「ピュイッ(ピアディ。聖女様に、ジューア様と仲直りするまでおやつ抜きって言われてるんでしょ?)」

「ぷぅ!?(そうだったー!?)」


 それでも恐る恐る、ルシウス君と一緒にお屋敷の厨房に顔を出してみると、料理人のオヤジさんが「待っていたよ」と笑って出迎えてくれた。


「ピアディ君、ジューア様と仲直りするまでおやつ抜きなんだって? 今日は聖女様もジューア様も留守だからね。内緒だよ?」

「ぷぅ!(料理番よナイスなのだ!)」


 そして食堂で待っていたところ、出てきたのはピアディの魔力の色に似た、キラキラ綺麗なイエローのレモンゼリーだった。

 中にたくさんの果物が入っていて断面図がカラフルだ。


「動物原料のゼラチンがまだ食べられないって聞いてたからね。寒天で作ってみたよ」

「あれ。もしかしてお昼に出てきたシーフードゼリーのボールも親父さん考案?」

「そうそう。こっちは草食のユキノ君でも一緒に食べられるよ」

「ピュイッ(ありがとうございます!)」


 爽やかなレモンゼリーは、ほんのりハーブのミント風味。新鮮なイチゴやマンゴー、パイナップルなどの様々な食感も味わえて食べ応えがあった。

 カーナ神国は野菜も果物も新鮮な食材が安く手に入る。毎日、ごはんもおやつも美味しいもので盛りだくさんだった。


 ただ、お代わりまでしていたルシウス君やユキノと違って、ピアディはいつ「おやつ抜き」を命じた聖女様(ねえや)が帰ってくるかと気が気ではなかった。


「ぷぅ(ごちそうさまなのだ。われはおばばへのわいろ探しで浜辺へもどるのだ!)」

「ええー? まだお外は暑いよ、ピアディ。夕方まで時間を潰そうよ」

「そうだね、まだ四時前で日差しも強いし。夕方頃、ちょうど引き潮の時間帯だから潮干狩りに行くんだ。皆も一緒にどうだい?」


 オヤジさんが言うには、砂抜きが間に合いそうなら今日のディナーは貝尽くしとのこと。


 夕方になるまで、お家の中で時間を潰すことにした。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本作の本編にあたる「聖女投稿」はアルファポリスで書籍化のため、なろう版は削除いたしました。アルファ版ページで連載が続いております。
アルファポリス版「聖女投稿」作品ページ(別窓)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ