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俺は学生服のズボンからドライブモディフィケーションを取り出した。
『アースドライブッ!』
俺はドライブモディフィケーションを胸に押し当て叫んだ。
自分の身体の周囲に無数の光りの粒が散りばめられる。
俺は右手を握りしめ、少女の父親の姿をした生物目がけて拳を突きはなった。
突き放った拳から全身へ光が収束し始めアーマーが形成されていく。
ミランダを掲げ上げていた敵の左腕の付け根に照準を合わせた。
拳は化け物の左肩付近に直撃し、拳が触れた箇所が破裂し化け物の肩と腕は破断する。
ミランダを掴み上げていた腕は液状となり地面にたれ落ちミランダは地面に崩れ落ちた。
俺はすかさず化け物の身体を遠くへと力の限り投げ飛ばした。
「少年! 後ろだッ!」
視線をミランダに向けた途端に後ろから何かに拘束される。
後ろに視線を振るとそこには少女の母親の姿をした化け物が密着しているのがわかった。
俺は視線をミランダに戻し叫んだ。
「ミランダさんッ! 俺が時間を稼ぎます! だからあの子のことを頼みます!」
俺の叫びに反応したミランダが俺に真剣な眼差しを向ける。
「承知した!」
ミランダは一言そう告げると少女の元へ駆けだした。
俺はもがきながら羽交い締めにしている腕を解こうと試みるが化け物の腕は中々離れない。
俺は肘打ちを後ろに放ち、瞬時に身体にしがみついた腕を振りほどいた。
即座に振り返り化け物に次の攻撃を加えようとした時だった。
少女の母親の姿をした化け物と視線が交差する。
目元からは涙が流れ、彼女の瞳は俺に何かを訴えかけようとしているようだった。
その瞳を見た瞬間に振りかざした拳が止まった。
俺が見たその目は人間の──そして母親の目だった。
化け物になってしまった彼女の姿が自分の母親の姿と重なった。
いつも優しくしてくれた。
何があっても俺の味方でいてくれた。
俺はそんな母さんが大好きだったんだ……。
きっとあの子もそうなんだろう。
振りかざした拳を俺はゆっくりと下ろした──。
彼女は懐に勢いよく入り俺の身体突き飛ばした。体勢を崩した俺は為すがままに地面に倒れた。
ヘドロのような半液状化した醜い彼女の両腕が俺の胸元に手を伸ばした。
横合いから聞こえ始めた銃声。
兵士達が少女の父親を象った化け物と抗戦しているのが目に入る。
「青空君! お願い戦って!」
俺は瞬時に声のした方角に視線を向けた──そこには綾乃がいた。
彼女に抱いていたクールな印象とは裏腹に彼女は悲痛な面持ちで叫び続けていた。
「私を……、私を守りなさいッ!」
彼女のその一言を聞いた途端に身体に電流が走ったかのような感覚を覚える。
湧いてでたこの感覚は一体何々だろうか……。
俺は少女の母親の姿をした化け物に目を向けた。




