世界へのログイン
20○○年 4月、俺は中学3年生に上がった。
正直な所今まで生きてきて恋愛をした事も無ければ興味を持った事すらない。他人の恋愛を見ても「面倒くさそう」そう思うだけだった。
、、、別に女の子との関わりが無いだとか、苦手という訳では無い。
というのもバレンタインはチョコを毎年3人ほどからはもらっていたし、同じ学校の子と遊びに行く事だってあった。
なんなら今まで彼女が居たことがない訳じゃない。小学4年生の時だ。
はぁ、そんなの恋愛に入らないって?
告白されて付き合っているんだからいいんだよ。
そんな事よりも、中学3年生と言う大人の世界に近くなり、色恋事も増えてくる年齢になると周りでもカップルが増え始めた。
俺はいつも仲の良いAちゃんとBちゃん、それからCくんの4人で遊ぶ。
俺たちは普段喫茶店で軽く食事を済ませた後、カラオケにフリータイムで入る。それがいつもの流れだ。
ただ中学生のお小遣いなんてたかが知れている。交通費と食費を親が出してくれているが行けたとしても月に8回程度が限度だろう。
遊び盛りの年齢にとって月30日ある中で20日以上も遊べない日があるのを耐えられるだろうか、
もちろん無理だ。そりゃ公園に集まってゲームをしたり誰かの家で某人気レースゲームで遊んだりもした。
だが予定が合わない日も多く、それでも月15日以上暇な日がある。
学生なら勉強があるだろうって?面白い。
宿題を一度も提出した事がない。授業中も寝ている。そんな俺がすると思うか?
もちろんNOだ。
そんな時、俺はあるスマホアプリの事を知った。
簡単な配信のような事もできるカラオケアプリだ。
(今思うとこのアプリと出会った事が全ての始まりだった)
凄い、すごいぞ。カラオケに入ってる曲はもちろん、カラオケに入ってない曲まである。
それからは沼に沈んでいくかのように俺はアプリの虜になった。
録音し、投稿する。そんなアプリだった。投稿しなければ歌うだけのアプリだし、配信しなければ関係ない。
だが俺に止まれと言うには遅すぎた。
友達と遊ぶのも月に5回、家から出ない日の方が増え、アプリの使用時間が1日10時間になるほどはまり込んでいた。
お小遣いはイヤホンマイクや夜食、それからVIP会員になるためのサブスクに消えた。
そう、俺は既に配信にまで手を出し始めていたのだ。
最初は他の人の配信を聞きに行くだけだった。
だが簡単にコメントを読んで貰えたり枠主とコミュニケーションが取りやすかったのが問題だ。それに、リスナーも歌の予約をし、枠内で歌う事ができた。
「常連」と呼ばれるほど仲良くなった枠主がある日、
「田中(ネット名)くんは配信しないの?俺君の声好きだから配信してくれたらめっちゃ行くのに、」
そんな事言われてしまっては配信するしかないじゃないか。
コメント「えー、じゃあ主の配信終わったら俺もしてみようかな。」
初めての配信を始めてから慣れるまで、カップ麺を作り終わらないくらいには早かった。
いつも枠で歌うのと同じ流れ、話す事は雑談でもしていればいい。雑談がいちばん難しいって?それはまぁ、才能ってやつだよ。
慣れるまで時間がかかったことと言えば音量調整くらいだろう。
普段からカラオケで歌いまくっていた俺はアプリでも歌唱力を発揮し、順調に相互やフォロワーを増やして行った。




