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プロローグ
(私はどこへ行くんだろう?)
満天の星空の下、久子は星を見上げ、光を手にしようとした。
久子の手には、父からの贈り物の七色の数珠がある。
死にかけた昔、父が仏様に祈り、救ってくれた数珠だ。
高価なものなので、七つしかない。そのうち、三つの色が消えている。
一つは、幼い頃のひき逃げ事故。
二つ目は義母の井戸水折檻。三つ目は義妹の短刀。
仁爾色の玉は、透明になり、色が消えた。誰に言っても信じない。前からそいう色だったと言う。でも、数珠が本当に、久子の命を守っているのだと思う。
(仏様のおかげで、生きていられるのだ)
父は善行を積んだ。大勢の人を救った。
けれど、仏様には何を願うことはなく、ただ一人娘の久子が死んだ時、仏さまに頼んだ。そのおかげか、三度、久子は生き返ることが出来た。
宝珠のおかげかもしれない。もしかしたら、違うかもしれない。でも、久子は生きている。それは、やはり、この玉のおかげと思う。
しかし、日に日に、義母の仕打ちは過酷になった。




