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蒲田の家2

 あれは私が小学生高学年位の頃だったか。夏休みで祖母の蒲田の家へ滞在していたときのこと。夕暮れ時にパトカーや救急車がきて、ちょっとした人だかりが近所の商店街前の十字路に出来ていた。

 祖母の話によると、そこで男子高校生が自動車に撥ねられ、即死したらしい。

 数日間、しばらくご近所はその事故の話で持ちきりだった。というのも、事故のあと、救急車やパトカーが処理を終えて去ったあとの話が、ちょっとした話題になったのだ。

 ご近所のAさんが、商店街へ行こうと、その事故現場を通り過ぎようとしたとき、男の子が遠くを見つめ、呆然としてつっ立っていたという。若い子にしてはどうにも生気を感じられない。あ、きっと人じゃない、事故にあった子だ!と気付いた瞬間、男子高校生と目が合った。すると男の子は、ハッとしたような驚いた顔をしてそのまま姿を消したという。

 ちょうど同じ時くらいに、別のご近所のBさんは大きな人魂のような球体が、空をふわふわ飛んでいるのを見たという。

 この人魂が男子高校生のものだったかは定かではないが、その後、お坊さんを呼んで供養してもらったという。それからはそこで何を見たという話は一切聞いたことはない。

 もう随分と前のことだからとっくに成仏していて、魂は安寧な日々を送っているに違いない。

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