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第3話 はじめてのまほう

 僕、リン=シーリォスが生まれてから2年と少しが経った。あれから僕はよく寝て、よく食べて、よく遊んで、順調に成長していった。言葉はしゃべれるし、一人で歩けるようにもなった。やったね!

 結局、父親の名前はテオ=シーリォスという名前だった。郵便が届いた時に初めて知った。母さんは父さんのことを「あなた」としか呼んでなかったから知る機会が全然なかった。まあ僕も「父さん」としか呼んでないですけどねぇ....

 ただそんな中で僕が今一番悩んでいること.....それは苗字、シーリォスの発音だ!いずれ自分の名を伝えることだってあるだろうに、自分で発音できなくては大問題だ。

「しーりょす、しーりおす.......」

 ダメだ。全然わからん。あとで父さんか母さんにでも聞こう。


 最近では父さんが家にいない間に父さんの書斎に忍び込んで本を勝手に読んだりしている。父さんの書斎はすごい。もう数え切れないくらいたくさんの本がある。面白い本もたくさんあるから、つい読み耽ってしまう。父さんにバレた時は怒られると怒られると思ったけどそんなことはなく、むしろ母さんと一緒に褒めてくれた。本当に優しい両親だ。

 そうやって調べごとをして分かったことがある。それはこの場所は地球と完全に違った場所であるということだ。つまり異世界という話は本当だったのだ。日本なんて国もない。妄想乙とか言っちゃった過去の自分を殴ったうえで謝りたい。

 そして今知っているこの世界の説明をしておこう。

 まずこの世界は大雑把にいうと住める地域、エクメーネである「ソル」と住めない地域、アネクメーネである「ルナ」に分かれている。「ルナ」の地域はその名の通りほぼ真っ暗であるらしい。入ってもすぐに死ぬなんてことはないらしいが長時間滞在すると精神や体力を蝕まれやがて死に至る。本にはそう書いてあった。そしてさらに「ルナ」は現在徐々に拡大しているともあった。つまりこの世界の住める土地は減ってきている。逆に「ルナ」を打ち消し住める場所を増やす方法もあるらしい。「ルナ」内には「巨塔」と呼ばれるものがたくさんある。「巨塔」の中にはたくさんの敵がいるそうだが、その「巨塔」を踏破することで『「ルナ」は沈み、「ソル」が蘇る』とあった。また、新たに「ルナ」に飲み込まれた地域も時間の経過で「巨塔」が形成される。不思議なものだ。しかしここまでわかっているというのにこれまで「巨塔」の踏破は一度きり。しかも2年前のことらしい。さらにはその時に空間が異常をきたして「巨塔」を探索していたメンバーの数人が行方不明になったとか。恐ろしい。

 もちろんこの世界にも元の世界よりはかなり少ないが、国家は存在する。ただ、元の世界の現代とは違い王国が大多数を占める。9カ国中8カ国が王国らしい。残りの1カ国は....国号からはどんな国かはわからなかったけど王様がいるわけではないっぽい。この世界の国々たちは時々武力衝突になることもあることにはあるが、基本的には手を組んで「ルナ」を打ち消そうとしている。敵の敵は味方ってわけだ。なにより戦争に巻き込まれるリスクが少ないのは安心だ。

 次にこの世界の文明というか発展具合だ。はっきり言って全然進んでいない。大体中世くらいと考えればしっくりくる。スマホみたいな便利な道具もあんまりない。が、この世界、どうやら魔法があるらしい。こんな面白そうなもの試してみるしかない!ってことで今。父さんの書斎で魔術の使い方についての本を探している。父さんの書斎は歴史、植物、生態....などなどちゃんとカテゴリー分けがされていて探しやすい。

「魔法....魔法....あ、あった!」

 魔法のカテゴリーを発見した僕は1冊の本を手に取る。タイトルは「はじめての魔法」。見るからに初心者、子供用の本っぽい。何事も最初は基礎からということで早速開いてみる。最初の方にはまず魔力についてのことが書いてあった。この世界にある万物には全て魔力が存在するとのことだ。当然生まれたばかりの子供にもある。つまりこの2歳の僕にもあるってことだ。魔力量は成長するにつれ増え、老化していくと減る。また、魔力量は人によって異なり、遺伝等の影響をおもむろに受けている。けど超時々めちゃくちゃ低確率で突如として膨大な魔力を持って生まれる「隔世児」が生まれることもある。ただ魔力の量を測定する手段がないため実際に魔法を使ってみないとわからないんだとか。

 次の章は本格的に魔法についてだ。魔法の発動方法は基本的には魔法の名前?のようなものを言うというものだ。だからと言って魔法の名前を言えば勝手に魔法が出てくるなんてお気楽なものではない。イメージが大事だそうだ。しっかりとイメージしとかないと失敗して手から可愛い音を響かせることになる。恥ずかしいね!他にも魔法陣を描く方法や一部の人は特に詠唱もなく魔法を使えるらしい。魔法の威力は使用者の魔力量頼り。勝手に使用者の魔力量の何パーセントかを使って魔法を放つ。つまり同じ魔法を連続で打てる回数はみんな同じってわけだ。威力の差はあるけど。あと魔力が回復するスピードにも差があるらしいからそれも色々関わってくるだろう。魔法には大きく分けて4種類の魔法がある。水、火、土、風。いわゆる四元素だ。人はそれぞれ適性のある属性が1つあり、他の属性の魔法に比べて高威力が出やすい。それを極める者もいれば、総じて習得するオールラウンダー型の者もいるらしい。さて、早速外に出て魔法を使ってみよう。よーくイメージして....最初の魔法は....

「うぉーたーすぷらーっしゅ!」

どうも!あんねーむです!第3話読んでいただきありがとうございます!よければ感想等を残していただけるとありがたいです。次話も見てね!

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