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神外とイジメと名前

 大変遅れてしまい、申し訳ないです…………


 普段よりも内容が多めに書いてます。

 「【燃える赤き弾丸 炎弾フレイムバレット】!!」


 詠唱とともに、穂乃香の周囲に魔方陣が浮かびそこから直径60㎝程の火の玉が目の前にある、木で出来た的にまっすぐに着弾。

 当たった場所は弾け飛んだようだ。プスプスと、木が焦げた臭いが辺りを立ち込める。


 「ふむ、やはり、騎士団の【炎弾】よりも倍の威力があるな。」


 感心したように頷くのはシグムント騎士団長だ。

 今、俺達がしているのは魔法の訓練だ。魔法を使うときに大切なことはイメージで、詠唱はあくまで補助の役割がある。だからそれなりに熟練の魔法師ともなれば、無詠唱で魔法を放つことができる。

 魔法だけではなく、どんな武器であれ、相手に攻撃するときは先手を打つ方が基本的に有利だ。無詠唱ができて初めて魔法師の一人前として認められるらしい。


 と言っても、俺ができる魔法は気配魔法しかないと思われているので、攻撃系魔法の訓練には参加できないのだが。

 気配魔法のバグっている能力は、夜の自分の部屋で練習している。いわゆるコピーと似たような能力だから、イメージがしやすい………かと思えば、これがなかなかに難しい。

 コピーならそのまま真似すればいいが、気配オーラを操るイメージなどイマイチよく分からないところが多い。実際に見たことないし、同じスキルを持ってる人はいないのだから、当たり前と言えば当たり前なんだがな。


 で、今俺がやっているのは気配を消すことだ。気配魔法の伝えられている文献を見ると、できることは主に4つ。

 

 ・【気配消音】自分と自分が触れたものの気配を消すこと


 ・【気配威圧】相手に対し気配を大きく見せて威圧すること 


 ・【気配把握】周囲に気配を感じ取り把握できること


 ・【気配察知】気配察知結界を張って、誰かに見られていないか分かったり、魔法を使われていないか分かること


 この内、【気配把握】と【気配察知】はできている。  

 周りを把握しておけば、奇襲を仕掛けられて殺られる……………なんてことはまず、ない。把握できる範囲は最大で半径8㎞。もし銃で撃たれるとしても、ここまで射程距離が長い銃はないはずだから、銃で撃たれる前に気付くことができる、というわけだ。

 この世界に銃があるのかは知らないけどな。














 

 「これで今日の訓練は終了する!各自、このまま訓練を続けるも良し、部屋に戻り休息をとるも良しだ。それでは解散!!」


 騎士団長の声を聞き終わると集まっていたクラスメイト達がバラバラになり、部屋へと戻っていくもの、訓練を続けようとするもの、と様々な行動をした。そして俺は――――――――


 「……おい、雑魚オタク。ちょっとこい。」


 そう!天樹君に呼び出されたんだぜ!!恐らく、今日覚えたばかりの魔法を試そうとしているのだろう。この俺で。ハッハッハッハ……………メンドクセェ。






 「誰か入って来ないか見張っておけ。」


 『了解。任せろ!』


 一つの訓練所を貸し切りにして天樹は大勢でイジメるらしい。……天樹を入れて八人か。


 「それじゃあ始めようか!吹き飛べや!雑魚オタク!!」


 『『『【燃える赤き弾丸 炎弾フレイムバレット】!!』』』


 『【貫く聖なる白き槍 光槍ホーリーランス】!』


 『『【速き吹き流れる矢 風速矢ウィンドアロー】!』』


 他の六人から【炎弾】×3【風速矢】×2【光槍】がそれぞれ襲いかかる。【炎弾】を1発だけよけ、他は全部くらうように見せる。

 ボロボロなように見せて痛がる真似をする。


 「っ!!………………カハッ!!」


 「どうしたぁ?雑魚オタクぅ?たったこれだけで、もうダウンかい?足手まといどころか、肉壁にもできないじゃないか?」


 『本当に雑魚だな!』


 『ダッセェ!アハハハハッ!』


 ……………コイツら、もうぶっ飛ばしてもいいよな?てか、天樹なんて勇者が言う言葉じゃねぇぞ。


 「あぁ、まじでイテェ。」


 「え?なんだって?よく聞こえなかったよ、ゴミカスww」


 『そんなに言ってあげると可愛そうだよぉ天樹君。止めてあげなよぉww』


 「そうかい?いや~ゴメンね!?今なら土下座しながら『僕は雑魚でクソなオタクです~』っていったら止めてあげるよ?」


 雑魚でクソなのはお前達だと思うのはおれだけなのかな?それに、さっきからオタクオタクって、まるでオタクだと悪いみたいじゃねぇか!!そう言うふうに言ってるやつがいるからいつまでもオタクに悪いイメージがついてるんだよ!!

 と、心の中で思い、そしてため息を吐くとニヤリと笑う。

 

 「………なにを笑っているんだい?」


 嘲笑をやめ、俺の不敵な笑みを見た天樹は訝しげな顔をして言った。その質問の答えは訓練所の入り口から聞こえてきた話し声と大きな爆発音で明らかになった。


 『お、おい待ってくれ!』


 「……何故?」

 

 「私達は十六夜君を探しにきたのですが。」


 「ここにいるんだよね?邪魔するのなら………こうしてやる!!」


 『い、いや……ここには、って!!うわあああああ!!!』


 『ドガアアァァァァン!!!!』


 「な、なんだ!?なにがあった!!」


 驚いた天樹達は、入り口に勢いよく振り向いた。すでに【気配把握】で知っていた俺は、大きくため息を吐いて入り口に顔を向けた。そこには、穂乃香と風月さん、委員長にレーリスちゃんがいた。

 四人は俺を見ると顔色を変え、急いで駆け寄ってきた。


 「大丈夫!?アッキー!!」


 「ボロボロじゃない!!風月さん、回復魔法を!!」


 「……分かってる!」

 

 天樹達の攻撃ではダメージを受けないので自分が攻撃して出来た傷を風月さんが回復していく。


 「どうして仲間なのにこんなことをするのですか!!このことはお父様に報告します!!」


 憤るレーリスちゃんを見て天樹の取り巻きは怯む。が、天樹はなんの悪びれもなく言った。


 「レーリス。僕達はただ十六夜君を鍛えてただけだよ?それをこんなこととは、どうしてそんなことを言うんだい?」


 「そんなことって!ではあんなにまでボロボロにする必要ないでしょう!!」


 「それは訓練を少し厳しくしただけさ。彼が僕達と並ぶためには僕達の何倍もの努力をしなきゃならないんだから、勿論厳しくもなる。これは努力の結果だよ。」


 レーリスちゃんと天樹が言い合いをしている間に爆発音を聞いた衛兵が駆けつけてきた。


 『なにがあった!』


 『第三訓練所だ!』


 「チッ!……………まぁいい。ここはおとなしく引き下がるとするか。」


 「あっ!待ちなさい!!まだイザヨイさんに謝っていませんよ!!」


 レーリスちゃんがそう言うと天樹は俺の目の前に歩いてきた。そして手を差し出し、俺の手を握って引いた。起き上がった俺に天樹は、


 「すまなかった。十六夜君。いくら訓練といえど限度というものがあったね。次からは気を付けるようにするよ。」


 さりげな~く次もするぞ、と言ったあと、天樹は肩に手を置いてから横を通って行く。そのとき俺にしか聞こえない声で呟いた。


 「もし王女が国王にチクったら、俺達はこの国を出ていってやるよ。敵国に行って、この国を――――――――――滅ぼしてやるよ。…せいぜいそうならないようお前がチクらせないようにしろ。」


 そう呟くと、天樹達は吹っ飛ばされて倒れてる男子を回収して入り口から出ていった。

 …………………………ワァオ、恐ろしい。アイツ、滅ぼすって言ってるとき、なんの心の揺らぎもしなかった。本気で言ってやがるな。

 この世界をゲームだと思っているのか?


 「………釈然としない。アイツは、人に言われて謝るようなヤツじゃない。」 


 「そうなのですか?シズクさん。」


 「そうね。むしろ、言われた相手を標的にするようなヤツね。」


 そう委員長が言うと、レーリスちゃんは顔を青くすると、


 「じゃ、じゃあ、このままだと私、イジメられるかもしれないんですか?」


 そう目を涙目にして言った。


 「う~ん、多分大丈夫だとは思うよ?一応、レーリスちゃんは王女様なわけだしね。」


 穂乃香がニヤニヤとした顔でレーリスを見るとレーリスちゃんはぷっくりと顔を膨らませて言った。


 「むぅ。一応ってなんですか!私は誇り高きエルーダ王国のしっかりとした王女なんですよ!?」


 そう言うと俺も含めてみんな笑った。


 「もぅ!イザヨイさんまで馬鹿にして!」


 「ゴメンゴメン。気を付けるよ。」


 「そうです。気を付けてください、イザヨイさん!」


 「でも、レーリスちゃんって冷やかしがいがあるからね~」


 「フフッ、そうね。レーリスは面白い反応をするもの。」


 「(コクリ)……可愛い。」


 風月さんが頷きながらそう言うとレーリスちゃんはさらに頬をぷっくりさせた。


 

 「そう言えば、いつの間にこんな仲良くなったんだ?四人とも。」


 「やっぱり、がーるずとーく?と言うもののおかげですかね?」


 「そうなのか。どう言った話をするんだ?」


 「そうですね~主に三人の好きなひ「「「ちょっと待ってストップ!!!」」」モガッ!」


 いきなり、三人がすごい勢いでレーリスちゃんの口を塞いだ。………風月さんの焦った様子を初めて見たな。


 「ハァハァ、十六夜君!!」


 「は、はいぃ!!」


 「ガールズトークの内容を聞くのはマナー違反よ?これからは絶対にしちゃダメだからね!!」


 「りょ、了解しました!!」(ビシッ)


 すごい剣幕で委員長に言われてつい敬礼をしてしまった。


 「?なぜイザヨイさんには言っちゃダメなのですか?」


 「それは…………ゴニョゴニョ………」


 「!!…………分かりました。気を付けます!」


 何を話しているのだろう。すげぇ気になる。だがしかし、聞くと地雷を踏みそうなので聞かないでおく。


 




 駆けつけた衛兵に誤魔化すように言い訳をしたあと、穂乃香達は自分の部屋へ、レーリスちゃんと俺は国王に報告のため、王宮を歩いていた。 

 話しながら歩いている四人を見ているとふと思ったことがあった。


 「そう言えば、十六夜、十六夜って言いにくくないか?」


 「まあ、それは少しあるわね。」


 「……私はこのままでも言いやすいと思う。」


 「私はニホンジンの名前が難しいですね。でも、イザヨイというのは特に難しいと思います!」


 ふむ、やはりそうか。


 「難しいのなら、暁久でいいぞ?」 


 「「「えっ?」」」


 「だから、名前だよ。呼び方。」


 「そ、そう………じゃ、じゃあ、暁久君……でいいのかな?」


 「いや、かな?って…………」


 委員長が恥ずかしそうに言うからこっちまで恥ずかしくなってくる。


 「……暁久くん。だったら、私も…雫でいいよ?」


 「お、おう!了解だ、風づ……じゃなくて雫さん。」


 「……雫、でいいよ?」


 「い、いや――――」


 「……雫。」


 「…………分かった、雫。」


 「……うん、それでいい。~♪」


 半ば強引な気はするが、これでいいか。


 「あの~いいですか?」


 「どうした?レーリスちゃん」


 「私、兄がいなくて、少し憧れていたのでお兄さん、でいいですか?!呼び方もレーリスでいいですから!」


 これを許したらロが最初につく、四文字の不名誉な称号を言われてもおかしくないが………ここまで目をキラキラさせられたらな。


 「分かったよ。レーリスはそれでいい。」


 「やったぁ!ありがとうございます、お兄さん!!」


 「あ、あぁ。どういたしまして。」


 妹はいなかったので初めてなのだが……案外、悪くないかもな。

 そのやり取りを見ていた穂乃香達三人は俺をジト目で見ながら、


 「「「…………ロリコン。」」」


 と呟くのだった。違う!!俺は断じてロリコンなどではない!!!

 メインヒロインがなかなか出てこない。(焦)

 展開を早く進めなきゃ!

………すいません、もう少しあとで出てきます。

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