表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀河極小戦争  作者: ハヤオ・エンデバー
5/8

第5話

 「何かお探しですか?」

 黄ばんだ白いタオルを頭に巻いた中年の男がエヌラの前に現れた。今、エヌラは露天の武器屋にいる。エヌラは新しいバイト先を見つけたが、そこはボディーガード会社であり、有名な『グスタム・セキュリティー』の下請け会社でもある。この会社がエヌラに支給したものは、社員証とプラスチックのバッジだけであった。会社は、武器は各自で用意しろと言い、エヌラと一緒に面接に来ていた大男は大量のナイフと散弾光線銃を持参していた。一方のエヌラは何も持っていなかった。エヌラと同じく華奢な体型の社員はエヌラに武器を買うように言い、エヌラは格安で手に入る武器屋を探し、やっと露店の武器屋に到着した。

 「おやじ、お勧めの品は何だ?」

 エヌラが青いビニールシートの上に並べられている武器を眺める。

 「お勧めの品ですか…」

 武器屋の店主は、いい“カモ”が来たぜ、と思っていた。高値でガラクタを売りつけてやろう。

店主はエヌラの身なりを見た。全身赤タイツ姿のエヌラは、とてもカネを持っているようには見えなかった。それにプロにも見えなかった。

 適当なことを言ってガラクタ拳銃を売りつけるか…、いや、その前に礼儀として“カモ”の好みを聞いてみるとするか…。

 「お客さんは、どのような武器をお探しですか?」

 「そうだな…光線銃が欲しい。できれば、小型の…」

 光線銃か、貧乏人のクセにしゃれた物を欲しがる野郎だ。威力の弱い、ご婦人向きのショック銃を500ベルガー(今の値段でいうと5万円ほど)で売りつけよう。

 「これはどうでしょうか?」

 中年の店主は小さな緑色の水鉄砲のような拳銃をエヌラに渡した。

 「500ベルガーでお安いですよ。それに威力も充分です。象も一撃で倒せますよ!」

 「なるほど…しかし、私はそこまで金を持っておらんのだ。」

 「いくらお持ちですか?」

 「15ベルガーだ。」

 15ベルガー(約1500円)!?それで光線銃を買おうと考えているのか、この野郎は…ショック銃ももったいない。よし、火薬鉄砲を売りつけてやろう。

 「その値段では光線銃は難しいです。」

 それを聞いたエヌラはショック銃で店主の腕を撃った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ