第37話「土曜日~5~」
【土曜日~5~】
今は部活が終わって
近くのコンビニで立ち読みなどをしている。
「白川、肉まんいるか?」
「俺、ピザまん」
「わかった」
工藤にピザまんを奢らせて
俺達はコンビニを出た。
「明日のジャンケンは俺が勝つから」
「今日、ジャンケンに負けたくせに」
工藤とは学校の帰りにコンビニに寄って
ジャンケンに負けた人が勝った人になにか奢っている。
「あれ?工藤君と白川君じゃない」
背後から声がしたので
俺達は後ろを向いた。
「如月先輩に野々原先輩。どうしたんですか?」
「二人が見えたから声かけたの」
「そうですか」
「白川君、反応がうすいよぉ」
そんなこと言われても困る・・・・
「弥生、白川君をいじめない」
「は~い」
「それじゃ、私たちはこれで」
「「さいなら」」
「「じゃぁね」」
なんか不思議な二人だな・・・・
俺達は寮に戻り丈翔の部屋を訪れた。
「丈翔、水だ」
「りゅ、う、ちゃん・・・・あ・・・・り、がと」
丈翔は、趣味に金を使いすぎて
食費に困っている。
だから、たまにこうやって丈翔に水を支給している。
優しいでしょ?
まぁ、丈翔がバカだってことがよくわかったでしょ。
「お兄ちゃん!!」
「先輩!!」
「グフゥ!!」
後ろから結香と夏海に飛びつかれ
俺は、床に顔をぶつけた。
「いってぇ~」
「久しぶりの登場だ」
「結香、そんなことは笑顔で言うもんじゃないよ」
「夏海も久しぶりです」
「夏海はとりあえずどいて」
「酷いです!!結香にはそんなこと言わないのに・・・・」
「結香はもうどいてるんだよ」
「えっ!あっ、そうなんですか」
夏海をどかして俺は部屋に戻った。
「流一、おかえり!!」
「なんで美琴が俺の部屋にいるんだぁぁぁ!?」
「私、流一の鍵もってるもん」
「返せッ!!」
「嫌だ」
「なんでだよ!!」
俺の部屋の鍵を美琴がもってたら
なにをされるか考えただけでゾッとする。
「あっ、美琴!!」
美琴の奴・・・・・
鍵を返さないまま逃げやがって・・・・・
ただでさえ部活で疲れてるのに・・・・・・