78 50年の歴史に(一応)幕(スーパー戦隊シリーズ)
スーパー戦隊シリーズが2025年放映の「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」をもって終了することになりました。
まぁ、数年後に復活の含みも持たせているようですので「中断」とか「休止」とか言った方がいいかもしれません。
色々といわくのあるシリーズで、鷹羽としてももの申したいことは多々あるのですが、日本のテレビ特撮では3本柱の1本と言えるほどのものであり、率直に言って残念です。
元々「戦隊」と言えば「秘密戦隊ゴレンジャー」「ジャッカー電撃隊」の2作を含む、「スーパー戦隊」と言えば「バトルフィーバーJ」から、という棲み分けでした。
これは、「ゴレンジャー」「ジャッカー」が石森章太郎原作、「バトルフィーバー」以降が東映オリジナル(八手三郎原作名義)という違いによります。
そもそも「ジャッカー」はタイトルに「戦隊」と付いておらず、強化服でなくサイボーグ設定で、4人組、と、戦隊というカテゴライズではなく、色分けされた集団ヒーローという感じでした。
1977年12月に「ジャッカー」が終了した後、1979年2月に「バトルフィーバー」が放映されますが、これは本来シリーズの中断ではないのです。
「バトルフィーバー」は、前年放映の「スパイダーマン」から続く“マーベルコミックのキャラの使用権”に基づく2作目です。
「キャプテンアメリカ」を流用して“キャプテンジャパンと4人のキャプテン”に発展させ、「スパイダーマン」で好評だった巨大ロボを導入した作品です。
この時は色分けしようという発想がないため、ジャパン・フランス・アメリカの体色が白メインで、ケニアの黒、コサックのオレンジと、統一も取れていません。
また、戦隊シリーズで唯一、目鼻が付いているデザインにも、単体のヒーロー5人の集合という意図が見えます。
タイトルに「隊」の字どころか冠すらないのも、戦隊を意識していなかった証左です。
「バトルフィーバー」が好評だったため、もう1年あったマーベルキャラの使用権は放り出し、5人組ヒーローと巨大ロボのエッセンスを残し、色分けをしたのが次作「電子戦隊デンジマン」でした。
ゴレンジャーと同じ赤・青・黄・桃・緑の5色のスーツと胸の白ラインの本数、頭部のデンジメカ部分を5人それぞれ別形状にするといったゴレンジャー的な要素を取り込んだのです。
この時点で、かなり「ゴレンジャー」を意識しているのは間違いありませんが、原作者に石森章太郎氏を迎えず、あくまで東映オリジナル作品として制作しています。
この当時は、大きく「戦隊もの」と言えば、1976年放映の「忍者キャプター」も含めて数えるパターンもありました。
なお、5人のスーツを色調的に統一したのは、実はこの「デンジマン」が初めてです。
「ゴレンジャー」では、手袋とブーツがアカとモモは白、あとの3人は黒、顔の模様部分がアカは青、モモは濃いめのピンク、あとの3人は黒と、統一が取れていません。
また、「ジャッカー」では、頭部の色がエースのみ赤でほかの3人は白と、これまた統一が取れていません。
「デンジマン」では、体全体をパーソナルカラーでまとめ、頭部のデンジメカと、白いマフラー・手袋・ブーツ・胸のラインと統一されています。
その後、1988年放映の「超獣戦隊ライブマン」では、シリーズ10周年(10作品目)ということで10周年マークを作ったり、メンバーに既に有名人だった嶋大輔氏を迎えたりと、結構力を入れていました。
ちなみに「ライブマン」は、「ゴレンジャー」などを含めても唯一の“敵も味方も純粋な地球人で地球人の科学で戦う”戦隊だったりします。
普通は、敵は宇宙人や地底人だったりするので。
敵が地球人だったのは、ほかに「バイオマン」くらいですが、これは正義側がバイオ星の科学でした。
放映年を見ればわかるとおり、「バトルフィーバー」からの10周年です。
そして、続く「高速戦隊ターボレンジャー」の1話は、「10大戦隊集合!頼むぞターボレンジャー」と題して、特番的にシリーズを振り返るものとなっており、バトルフィーバーからターボレンジャーまでの総勢53人が登場しました。
どうして純粋な特番でなく「ターボレンジャー」1話にしたかというと、“番組が終わった翌週には次の番組が始まる”という状況を維持したかったからと思われます。
この頃──というか2018年放映の「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」最終回後に4週連続の特番が入るまでは、“放映途中に休止回はあるものの、最終回の翌週には新番組が始まる”ものだったのです。
同じ理由で、「未来戦隊タイムレンジャー」の最終回は、シリーズ振り返りの特番になっており、前週(実質最終回)で未来に消えていったユウリ達4人も何食わぬ顔で登場するというなかなかシュールな絵面になっています。
1993年放映「五星戦隊ダイレンジャー」の時も、スーパー戦隊シリーズ15作目としてのぼりが作られていました(現在は17作目とカウント)。
これが変わったのが、1996年放映の「超力戦隊オーレンジャー」です。
番組開始当初は何もなかったと記憶していますが、終わった時には「ゴレンジャー」が1作目という扱いになっていました。
明確に何がきっかけになったかは知りませんが、個人的には、後楽園ゆうえんち野外劇場のショーで「復活!伝説の戦士ゴレンジャー」という演目があったのが分水嶺だったように思います。
「オーレンジャー」には、アオレンジャー・新命明、ビッグワン・番場壮吉を演じた宮内洋氏が三浦参謀長役でレギュラー出演していましたから、その辺も絡んでいるかもしれません。
その後、前述の「タイムレンジャー」最終回で正式に「ゴレンジャー」を1作目として紹介し、次の「百獣戦隊ガオレンジャー」を25作品目として、「スーパー戦隊シリーズ」ロゴがOPに踊るようになったのです。
ちなみに、前述の野外劇場ショーでは、「スーパー戦隊にはゴレンジャーというのがいるらしいぞ」「そんなものは伝説だ」というセリフがあるのですが、「仮面ライダーストロンガー」で1号2号が登場する直前のシーンの、「仮面ライダーには1号と2号というのがいるらしいぞ」「そんなものは伝説だ」ってセリフの丸写しなんですよねぇ。
さて、ここまで読んで不思議に思いませんか?
「ライブマン」の時は「10周年」だったのに、「ガオレンジャー」は「25作品目」と数えているのです。
「ゴレンジャー」が1975年、「タイムレンジャー」が2000年なのですから、「タイムレンジャー」を25周年として扱えばよかったんじゃないの? と思うのです。
多分、これについては明確な回答はないと思うのですが、一応これだと思っている答えはあります。
それは、ウルトラマンとライダーと合わせているというもの。
「ウルトラマン」が1966年放映、「仮面ライダー」が1971年で5年違いなため、同じ年にキリのいい○周年が来るのです。
「ゴレンジャー」は1975年なので1年ズレるのですが、作品数でいくとキリがよくなります。
たとえば2001年だと、「ウルトラマン」が35周年、「仮面ライダー」は30周年、「ガオレンジャー」が25作品目といった具合。
こういう理由で作品数でやってたんじゃないかと思うのです。
「轟轟戦隊ボウケンジャー」は30作品目、「ゴーカイジャー」は35作品目、「機界戦隊ゼンカイジャー」は45作品目と、記念作品はいずれも作品数でやっています。
本当なら、来年2026年が「ウルトラマン」60周年、「仮面ライダー」55周年、戦隊50作品目になるはずでした。
それを、今回、「ゴジュウジャー」が50周年を謳ったので、おかしいとは思っていたんですよ。
これやっといて、来年50作品目って祝えないから。
「ゴレンジャー」と「ゴジュウジャー」、タイトルも似た感じで、タイトルロゴにアカレンジャーが取り入れられていたりと、いかにも決定版な佇まいで…。
ちょっと嫌な予感はしていたんですよね。
スーパー戦隊シリーズは、「バトルフィーバー」以降47年にわたって中断なく続いてきました。
これだけ長いこと途切れずに1年ずつ作られるテレビ作品は、世界的にも珍しいです。
ウルトラシリーズの場合、「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の間に既に中断がありますし、「仮面ライダー」も「ストロンガー」の後、約5年の中断があります。
まぁ、スーパー戦隊も「ゴレンジャー」と「ジャッカー」を加えた時点で1年ちょいの中断を含んでしまったんですけどね。
鷹羽は、大学時代、主に戦隊のショーに出演していたこともあり、色々と思い入れのあるシリーズでした。
変身ブレスに代表される変身アイテムを使っての変身ポーズや名乗りを、プライベートでイベントなどで披露したりもしました。
ただ、ここ数年、変身アイテムにも合体ロボにも食指が動かなくて、番組自体も見たり見なかったりだったのでした。
それでもシリーズ終了となると、幾ばくかの寂しさを感じます。
最後にワクワクしながら見てたの、「ゴーカイジャー」だったかなぁ。
スーパー戦隊シリーズの歴史は、変身アイテムと巨大ロボの発展の歴史でもあります。
無変形無合体で輸送母艦との連携がメインだったバトルフィーバーロボから、母艦から戦闘機で発進して変形するダイデンジン(デンジマン)、2機合体のサンバルカンロボ、2号ロボ・グレートタイタン(フラッシュマン)、5機合体のグレートファイブ(マスクマン)と、年々発展していきます。
「ライブマン」では、初の動物モチーフメカの合体によるライブロボ、増加メンバー2人が乗る2機が合体するライブボクサー、2体のロボがスーパー合体するスーパーライブロボと、都合3体の巨大ロボが登場します。
これで、ライブロボ単体で戦闘、ライブボクサー単体で戦闘、スーパーライブロボに合体して戦闘、と戦闘パターンにバリエーションができました。
これは、主にロボ戦に使える尺(時間)によって選択されることが多かったようです。
特筆すべきは、ライオン型のランドライオンで、疾走シーン撮影用のミニチュアが作られていて、かなりリアルな脚の動きでした。
もちろん、この当時はCGなど使えません。
「ターボレンジャー」では、スーパー合体を継承しつつ、更に変形した基地に収納合体するターボビルダーが登場しました。
続く「ファイブマン」では、基地マグマベースがターボビルダー同様マックスマグマになるほか、1号ロボ・ファイブロボの合体メカにもう1つの合体形態・ファイブトレーラーがありました。
次の「ジェットマン」では、3号ロボ・テトラボーイが登場し、大砲:テトラバスターに変形します。
また、1号ロボ:ジェットイカロスは、飛行形態であるイカロスウイングにも合体でき、更にイカロスウイングにも必殺技:ジェットフェニックスがありました。
イカロスウイングが「科学忍者隊ガッチャマンF」のガッチャスパルタンとよく似たデザイン(そもそもジェットマン自体ガッチャマン的なモチーフ)だったため、ガッチャスパルタンで科学忍法火の鳥を使っているようだと言われたのも懐かしい話です。
また、2号ロボ:ジェットガルーダ(飛行形態はバードガルーダ)とのスーパー合体でも、ロボ形態のグレートイカロス、飛行形態のハイパーハーケンがあり、いずれも必殺技がありました。
複数形態でスーパー合体をし、どちらでもトドメを刺せるというのは初めてでした。
次の「ジュウレンジャー」では、1号ロボ・大獣神は合体途中で別形態ダイノタンカーになるほか、ボディパーツであるティラノサウルスとプテラノドンをドラゴンシーザーと交換することで、手足は共通なのにシルエットが違う2号ロボ・剛龍神(4体合体)になる、という新しいパターンが生まれました。
これにより、大獣神とドラゴンシーザー、剛龍神とティラノサウルスという、着ぐるみ2体による戦闘演出が見られるようになりました。
更に大獣神とドラゴンシーザーでスーパー合体して獣帝大獣神になる上、キングブラキオンに合体して究極大獣神になります。
「カクレンジャー」では、1人につき、巨大獣将、獣将ファイター、超忍獣と三種の巨大メカがありました。
レッドに限っては全て人型で、レッドサルダー、バトルサルダー、ゴッドサルダーの3体が並び立って戦ったこともあります。
また、獣将ファイターは変形も合体もしない人型ロボなので、合体できるだけ合体しても人型ロボが8体いるという、シリーズ最大数を誇ります。
もっとも、巨大獣将も獣将ファイターも、サルダー以外は後半登場していないので、理論値ですが。
更なる転機が「ガオレンジャー」で、合体パーツメカを1機ずつ交換する「百獣武装」というシステムを生み出します。
これは、「カーレンジャー」で1回だけやった「天下の浪速ロボスペシャル」(手足が壊れたRVロボのボディにボディが壊れたVRVロボの手足を合体させたもの)を昇華させたもので、ロボの合体パーツを一部取り替える合体システムです。
1号ロボ・ガオキングがそのままガオエレファントを手に持つガオキングソード&シールド(6体合体)以外では、腕や下半身を換装するかたちになります。
例えばガオキングの右腕をガオジラフに換装すればガオキングスピアー、下半身をガオライノス&ガオマジロに換装すればガオキングストライカーといった具合です。
そして、ガオキングダブルナックルの頭部・胸部・腹部をガオゴリラに換装すると2号ロボ・ガオマッスルになるというように、頭部・胸部を構成するパーツが同じなら同じロボという扱いです。
この換装用パーツメカをバラ売りすることで、“バラ売りを買い揃える”という集め方ができるようになりました。
ガオキングのセットにガオポーラーとガオベアーを買い足せばガオキングダブルナックルになり、更にガオゴリラを買い足せば、ガオマッスルが完成するのです。
セット売りでない分、一度に出ていくお金は安くなり、集めやすいというメリットがあったため、「ガオレンジャー」のメカは大変売れました。
もっとも、組み合わせが難しすぎるという難点があり、子供同伴でないと何を買えばいいかわからないということになって、お爺ちゃんお婆ちゃんは大変苦労したそうです。
なにしろ、売り場の店員すら完全に理解はできませんでしたから。
しかも、バラ売りとセット売りが混在するため、先にガオジラフを買っていた人は、ガオイカロスにするためには全部バラ売りで集めないとダブってしまうという問題点もありました。
更に、ガオキング、ガオマッスル、ガオイカロスの3体に対し、下半身になるメカは2体分しかいないので、3体が並び立つことは(本編中は)不可能でした。
もちろん、玩具的には、ガオライノスを買い足せば可能です。
あと、玩具的には、年末商品の巨大化ガオライオンを混ぜれば、ガオキングスピアー&クロスホーン、ガオマッスルストライカー、ガオケンタウロスの3体を並び立たせることができます。
ちなみに、腕以外が1機のメカであるガオハンターや、本編中は換装しないガオゴッドなども存在するため、プレイバリューも複雑さもとんでもないハイレベルでした。
そういった事情で、この百獣武装システムは以後引き継がれず、「アバレンジャー」では、“ロボはセット売り、換装用パーツはバラ売り”という棲み分けになります。
また、「ボウケンジャー」では、1号ロボ・ダイボウケン用の換装パーツ5機だけで合体すると2号ロボ・ダイタンケン、全部スーパー合体するとスーパーダイボウケンになりますが、ダイタンケンはセット売りされませんでした。
こういうのもうまい棲み分けと言えるでしょう。
ちなみに、ロボの合体コードが番組の冠(百獣合体とか)になったのは「ガオレンジャー」からです。
今のシリーズしか知らない人には意外でしょうが、「タイムレンジャー」以前は、「科学戦隊ダイナマン」の合体コードが「グランドスラム」だったり、「電撃戦隊チェンジマン」が「アースコンバージョン」だったりとかしました。
「五星戦隊ダイレンジャー」では、1号ロボ・大連王は「五星合体」、2号ロボ・牙大王は「新星合体」です。
これが「爆竜戦隊アバレンジャー」なら「爆竜合体」というコードに統一されたわけで、考える方も覚える方も随分楽になりました。
スーパー戦隊シリーズの変身アイテムと言えば、主にブレスレットとケータイです。
くるっと回ると変身している=変身シーンを見せ場にしないゴレンジャーや、強化カプセルに入らないと変身できないジャッカーは置いておくとしても、「バトルフィーバー」~「ゴーグルファイブ」までは、変身すると強化服が一瞬映って次のシーンでは着ているという扱いでした。
変身シーンが見せ場になったのは、「ダイナマン」からです。
まず体を強化服が覆い、次にマスクが装着されるというプロセスが画像化されました。
5人が同時に変身する時は画面分割で映す、というのもここからです。
ただし、変身アイテムが商品化されたのは、その前作の「ゴーグルファイブ」のゴーグルブレスでした。
これは、キャラクターウォッチブランドの「デチョンパ」というかたちでした。
「バイオマン」のテクノブレスまでは、デチョンパで発売されています。
いずれも液晶画面に時計表示のほかにキャラクターの絵柄が1秒ごとに少しずつ表示されていって1分で全体が表示されるというものです。
「チェンジマン」のチェンジブレスは、デチョンパブランドではなく「チェンジブレス」とそのままの名前で発売されました。
キャラウォッチとしての機能は残しつつ、本編中の機能である2段階のカバー開閉やブレスレーザーなども再現しています。
本編中では、チェンジブレスは、表面の黒い半透明のカバーと、その下に反転してポップアップする画面があり、カバーだけ開いて本体右にスライドアップする発射口からブレスレーザーを発射したり、カバーの下の画面を起こして通信機として使うものになっています。
玩具では、レーザーの代わりにミサイル発射のギミックを持たせ、通信画面の代わりに時計の液晶画面にしているのです。
変身ブレスですが、変身にまつわるギミックはありません。
「フラッシュマン」のプリズムフラッシュでは、時計機能を排してフラッシュ発光ギミックを付けました。
変身ギミックが搭載されたのは、次の「ライブマン」ツインブレスからです。
「ファイブマン」では、男性と女性で変身アイテムが違うというパターンになりました。
男性はVチェンジャーブレス、女性はVチェンジャーコンパクト(ペンダント)で、いずれも基部から外して上に掲げ、スイッチを押すと先端が開いて「V」の字ができるというギミックでした。
「ジュウレンジャー」では、ベルトのバックルが変身アイテムという変わった方式です。
ポーズをとってバックルを外し、正面でボタンを押すと、バックル部が開いてジュウレンジャーのバックルになるというもので、普段は裏側になっている側がポーズの途中で正面を向くことで見た目が変わるというものです。
「カクレンジャー」では、印籠型という変わったモチーフになりました。
「ガオレンジャー」以降、変身アイテムは主にケータイになります(元祖は、「メガレンジャー」メガシルバーのケータイザー)。
通信機として自然で、元々ボタンが付いているのでギミックを盛り込みやすいというのが理由でしょう。
ケータイに対する子供の憧れもあるかもしれません。
「仮面ライダー555」のファイズフォンよりも前のことです。
ガオシルバーのガオブレスフォンのように、ブレスを外すとケータイになるという変わり種もあります。
ケータイタイプは使い勝手がよかったのか、「シンケンジャー」ショドウフォンや「ジュウオウジャー」ジュウオウチェンジャーのように無理矢理ケータイにしているものもありますが。
変身ブレスを両手に着ける戦隊はライブマン、ターボレンジャー、ジェットマン、ダイレンジャー、オーレンジャーの5つです。
しかし、2つのブレスを変身で絡めているのは、ライブマン、ダイレンジャー、オーレンジャーの3つだけ。
これは、ギミックを盛り込むのが難しいからでしょう。
ライブマンは、両手の甲が正面を向くかたちで左手を縦にし、左のブレスの下に右のブレスを合わせると、2つのブレスがスパークして変身します。
玩具では、右のブレスに磁石を、左のブレスに磁石スイッチをそれぞれ内蔵し、接近させるとスイッチが入って左のブレスのランプが光って音が鳴るというギミックになっています。
ギミックの都合上、右のブレスを本編と違う向きにしなければならないという欠点がありました。
ダイレンジャーのオーラチェンジャーブレスは、右のブレスに折り畳まれているオーラキーを引き出して伸ばし、両手の甲が正面に見える状態で左拳を上に向けた左のブレスのスリットに突っ込むと変身します。
玩具では、オーラキーを左ブレスのスリットに突っ込むと、奥にある隠しスイッチが押されてLEDが光るというギミックでした。
スリットとオーラキーのサイズにあまり余裕がなく、ものすごくタイトでした。
正面を向いたまま感覚でやるのが難しいのはもちろん、ブレスを見ながら突っ込むにしても、挿入する向きの問題などもあって、できない子供が多く、クレームが入りました。
そのため、6人目であるキバレンジャーのキバチェンジャーでは、右のブレスをやめて、オーラエンブレムという手に持つ板に変更しました。
鷹羽は、かなり練習して、正面を向いたまま変身ギミックを発動できるようになりましたが、ダイナミックに動くと右のブレスがぶれるため、難易度がとんでもなく上がります。
ちなみに、ダイレンジャーの変身前を演じた役者の方々は、撮影時、全員一度も成功していないそうです。
この辺、「仮面ライダー龍騎」のVバックルに通じるものがあります。
「龍騎」では、主役を演じた役者さんは、最後の変身シーンで初めてバックルが入ったそうです。
オーレンジャーのパワーブレスは、両手を大きく回し、右の拳を甲を正面に向けて立て、左の拳の甲を上に向けて、右手に交差させるポーズです。
玩具では、左右のブレスの脇にそれぞれボタンがついていて、左のブレスのボタンを押すと金色のカバーが起き上がり、右のブレスのボタンを押すと棒が倒れるようになっています。
変身ポーズで両手のボタン同士をぶつけて押し合うことで、ストレージクリスタルが左のブレスに倒れ込んでカバーが起き上がるというわけです。
ポーズとギミックをうまくかみ合わせた動作と言えるでしょう。
ただし、実際にやろうとすると、ポーズがダイナミックな分、めちゃくちゃ難しいです。
ブレスを手首に固定できていないと、腕を回している時にずれてしまい、ボタン同士がぶつからないからです。
鷹羽はかなり練習しましたが、成功率は6割を下回ります。
ただ、それは正面を向いたままポーズを取った場合のことであり、子供が手元を見ながらやる分には簡単にできるので、クレームはなかったようです。
鷹羽は、どちらかというとロボより変身アイテムや手持ち武器を集める方でした。
戦隊の歴史は、武器の歴史でもあります。
等身大で使う武器は、キャラごとに異なる個人武器と、チームで統一された共通装備があります。
一応「ゴレンジャー」について触れると、顔の模様を取り外すとレッドビュートやブルーチェリーに変化するという演出でした。
一応、アオレンジャーやミドレンジャーの顔の模様は弓矢やブーメランを象っています。
「ジャッカー」も同様ですが、クラブメガトンのように、右前腕そのものが変形するものもあるので、厳密には手持ち武器ではありません。
「バトルフィーバー」みたいに、共通装備であるコマンドバットが個人武器(槍やサイ)に変化する設定もありますが、あれはゲッターロボ以上の謎変形なので置いておきます。
共通装備には剣と銃を兼ねた武器が多いですが、最初に変形ギミック搭載の玩具が出たのは、「ダイナマン」のダイナロッドでした。
これは、銃のグリップを銃身の延長線上に起こすことでスティックになるというギミックでした。
続く「バイオマン」のバイオソードでは、スティック状になった後銃身から刀身を出すことで、短剣に変形させました。
この変形システムは、多少のアレンジを加えながら、「ジュウレンジャー」のレンジャースティックや「タイムレンジャー」のDVディフェンダー、「アバレンジャー」のアバレイザー、「ボウケンジャー」のサバイバスターなどに継承されていきます。
これだけだとワンパターンになるので、新しいパターンも織り交ぜられています。
銃を剣と盾に分離させる「チェンジマン」のチェンジソード、ホルスター部分が銃の一部であったり盾になったりする「フラッシュマン」のプリズムシューター、銃から剣を分離させる「マスクマン」のレーザーマグナムや「ターボレンジャー」のターボレーザーなど。
全員が剣を持ちつつ銃を撃てるようになったのは、「マスクマン」が最初です。
銃のグリップ部を外して個人武器や強化武器のグリップとして使用する「ファイブマン」のファイブラスターや「ゴーゴーファイブ」のファイブレイザー、2本の剣を合体させると銃になる「ダイレンジャー」のダイバスターなど。
「ジェットマン」では、銃:バードブラスターと剣:ブリンガーソードを合体させることで、最初の必殺武器:ジェットハンドカノンになります。
また、2挺目の銃:ビークスマッシャーとバードブラスターを合体させると3番目の必殺武器:スマッシュボンバーになります。
2番目の必殺武器は、レッドが乗る車:ジェットストライカーが変形するファイヤーバズーカでした。
シリーズでは、バズーカタイプの必殺武器も多く登場しますが、これは必殺武器を商品化するための方策でした。
嚆矢となったのが「チェンジマン」のパワーバズーカで、5人の個人武器:ズーカを合体させるシステムでした。
もっとも、各ズーカはいかにも合体パーツであり、照準器でしかないマーメイドズーカや、砲身カバーの下半分でしかないフェニックスズーカなどが混じることになりました。
「ライブマン」で登場した“個人武器を合体させるとバズーカになる”トリプルバズーカは必殺武器ではありませんでしたが、その後、「ジュウレンジャー」のハウリングキャノンを経て必殺武器の新パターンに昇華します。
「ガオレンジャー」の破邪百獣剣のように、合体して剣になるパターンもありますね。
「アバレンジャー」では、メイン3人の武器の合体だとダイノボンバー、ブラックが加わるとスーパーダイノボンバー、キラーも加わるとスーペリアダイノボンバーと、合体数で強化されます。
「ハリケンジャー」では、ハリケンジャーの必殺武器:三重連トリプルガジェットと、ゴウライジャーの二重連ダブルガジェットを合体させて五重連ビクトリーガジェットになるという、別戦隊の武器を合体させる新機軸も登場しました。
商品展開で言うと、刀身がメッキされていたのは「フラッシュマン」までです。
安全基準の改定で刀身を軟質素材にせざるを得なくなったことを逆手にとって半透明の刀身にして光らせるレンジャースティックみたいなパターンもありましたね。
鷹羽がアイテムを買わなくなったのは、音声ギミックがメインになった頃からです。
アイテムが喋るのはとてもいいことなのですが、ギミックありきでデザインされる都合上、アイテム自体の魅力が薄いのです。
「キョウリュウジャー」で音楽に合わせて踊りながら変身とか、「リュウソウジャー」の人形が周りで踊ってるとか、がっくりきました。
「ゴジュウジャー」のテガソードも、変形ギミックは面白いと思うのですが、手を叩いて踊りながら変身というのは、やっぱり受け入れられませんでした。
うん、ここらで一旦冷却期間をおいた方がいいのかもしれません。




