第12話 天界一の美少女
「天女様、本当にそれでいいのですか?」
「我がいいと言ったら、それで良いのだ。
なかなか動きやすいし、気に入ったぞ。」
「天女様、着きました。
あのビルの2階が、彼らのコンカフェです。」
フリフリの可愛らしいメイド服を、誇らしげに纏った天女がドライバーに声をかけた。
「エージェントブラック!感謝する。
引き続きの活躍を祈るぞ。」
秋葉原の地に、颯爽と降りたった天女様は、同行している男に声をかけた。
「エージェントブラック、なかなかに渋い男よ。
全身、黒ずくめとはな。
他には、どんなエージェントがいるのだ?」
「ホワイト、ブルー、レッド、ピンク、そしてゴールドです。レッドとピンクは女性です。」
「まさか、それぞれ、全身その色ずくめってことはないよな。」
「当然です。それが何か、、。」
「ええっ、ゴールドって。
まあ、これ以上は聞くまい。
それで問題が無いなら、我が心配することでもあるまい。」
「はい。ゴールドは、一見の価値があります。
ザ・ゴールドという名で、時空を超えてその名を知られる、まばゆい輝きを放つ真の勇者です。
天界の女性からの人気もNO1です。」
「ザ・ゴールド?
うむ、、、それは、またの機会にしよう。」
「母親に連絡した時間より、だいぶ早いですが。」
「かまわん。いなければ、店で待たせてもらおう。」
〜チャリン〜
中から、何やらリズミカルで楽しげな音楽が聞こえてくる。
〜グリグリし過ぎて、もう限界、、あっはん!〜
「はい!そこで止めてください。
ブラボー!すごくいい感じですよ。
次はちょっと情熱的な、あっはん、やってみましょうか。
お友達のハートを、むんずと掴んで離さない感じで!」
その若い男が天女様に気づいた。
「あっ、アルバイトに応募された方ですか。
店長候補の長野ひろしです。
どうぞ、どうぞ、こちらにおかけください。
ご一緒の方も、ゆっくりされてください。」
「みんなは、しばらくお休みしててください。」
「わざわざお店まで来て頂いて、本当にありがとうございます。
すごく素敵なメイドさんですね。」
あさりとしじみがやってきた。
「きゃ〜、お姉ちゃん、とんでも可愛いメイドさんだよ。」
「確かに、こんなべっぴんさんのメイド、秋葉原で見たことないぞ。
ひろし、こんな逸材、絶対に逃してはいかんぞ。」
「そうだよ、ひろし、採用、採用!ゼッタイ採用!」
「確かに、恐るべき逸材。
もはや、7000年、いや、一万年に1人の美少女かも。
秋葉原、いや日本、、地上ではあり得ない美しさです。
とはいえ、、一応、渚さんに聞いてみないと。」
〜チャリン〜
「あっ、お母さん、買い出しから帰ってきた。」
「お母さん、すっごく可愛いメイドさん来たよ!」
「天女様、、、。」
「えぇ~、、、。」
この時は誰も、天女様が天界一の美少女と謳われていることを、知る由もなかったのだった。




