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勇者が村を灼きに来る ~七の勇者と第二の法~  作者: 浅海亜沙
Ep.35: 塀の中の懲りない面々
160/229

35.5 「運命は信じねえ。こいつは選択だ」

 海中から海上のコンテナへ――海面から噴き出した水柱の勢いに乗って、ノヴェルは飛んだ。

 手にはナイフ。

 コンテナには(はりつけ)の大賢者。

 泉のリン。

 そして――勇者ファンゲリヲン。


「な、なに――!?」


 落下。

 ファンゲリヲンは(たか)のような動体視力で、中空から飛び掛かってきたノヴェルがナイフを構えていることに気付いた。

 さすがは勇者というべきか、それが自分に突き刺さる寸前にノヴェルの腕を横に弾いた。

 ドバン、と鉄板の歪む音を立ててファンゲリヲンとノヴェルは倒れる。

 ノヴェルはファンゲリヲンを押し倒し、その腕を振り解いて首にナイフを突きつける。


「殺してやる!」


 だがファンゲリヲンは余裕を崩さない。


「……いいのか? 君たち家族を助けられるのは勇者だけだ。仲間を裏切って、今拙僧(せっそう)を裏切れば君には何も残らない」


 ノヴェルは無言で、一層強くナイフをファンゲリヲンの首に押し当てる。

 刃が入ってしまうほどだ。


「君は仲間を裏切った! 君に期待してくれた友達を捨てて、拙僧のために働いたじゃないか。これ以上、無為(むい)な裏切りを重ねるのは()すのだ」

「お前――」


 教えてやる、とノヴェルは声を(ひそ)める。


「お前は――真っ暗だ。お前がヴォイドなんてものにすがる気持ちは解る。お前の後にも先にも、闇しかない」

「称賛をありがとう。だが拙僧が考えるに、君にもその資格がある」

「オレは――知ってるぞ。闇を見つめてると、最悪な結果しか見えなくなる。想像力だ。それこそ最悪だ」

「――何の話かね」

「それがお前。お前には地位も名誉も、医術も家族も、頼れるものは何でもあったのに――お前は闇に呑まれた。自分の想像力に負けたんだ。でもオレは、想像力に勝って見せる。友達にそう約束した」


 ノヴェルは、上を向いた。

 全力を振り絞ってファンゲリヲンを締め上げ、持ち上げる。

 そして叫ぶ。


「ジャック! 今だ! 撃て!!」


 ――遅えんだよ(・・・・・)

 ジャックはそう(つぶや)きながら、スコープを(のぞ)く。

 泉の輝きに照らされ、ファンゲリヲンの強張(こわば)った表情を捉える。

 引き金を――引く。

 バンッ――と銃声が岩壁に幾重(いくえ)にも響いた。

 ノヴェルの顔に返り血がかかる。


「――」


 ファンゲリヲンは――その右胸に銃撃を受けていた。

 それは、ようやくその勇者に叩き込んだ致命的な一撃であった。


「――ぐあああああっ!!」

「生きてる! もう一発だ!」

「クソ――揺れが」


 ジャックはボルトを起こし、排莢(はいきょう)する。

 次弾を装填(そうてん)――。

 ファンゲリヲンは苦痛に顔を歪めながら、ノヴェルの(くび)を掴み返した。

 体格差は歴然(れきぜん)としていた。

 ノヴェルに掴めるのならファンゲリヲンも掴み、力を()められる。


「来るのだ――!」


 ファンゲリヲンは逆にノヴェルを掴み上げると、コンテナの上を駆け出した。

 次弾は外れ、コンテナの床を撃つ。


「いま一歩……! いま……一歩であったというのに……!!」

「離せ――! もうお前は終わりだ!」

「この場は――そのようだ。右肺をやられた。止血のしようがない」


 ファンゲリヲンはぶはっと血を吐きながら――入り江に浮かんだキュリオスに向かう。

 コンテナはそのキュリオスとほぼ隣接していた。


「ジャック! 奴は例の船に向かった! 絶対に逃すな!!」


 スプレネムを羽交(はが)い絞めにしながら、ミラが叫んだ。

 ロウとセシリアは迫りくる屍を斬るので手いっぱいだ。

 ファンゲリヲンはふらふらと走りながら、キュリオスの傍で射線から隠れ、空いている手でポケットを弄り、喫煙用のパイプを取り出す。

 それ折り――右胸に突き刺した。

 ぐうっ、と呻く。

 するとパイプから血が抜けてゆく。


胸腔(きょうきゅう)ドレナージ――完了」


 医者にかからねば、とファンゲリヲンはノヴェルを小脇に抱え、キュリオスの外壁に手をかける。


「離せ! おい!」


 ノヴェルは胸から突き出したパイプを掴もうと手を伸ばすが

 そのとき、スプレネムが何かを叫んだ。

 一つ、大きな波が起きた。

 ファンゲリヲンはよろめいたが、僅かに遅く――ノヴェルを抱えたまま、キュリオスへ飛び移った。

 大波は港のコンクリートで砕けつつも、その上を(さら)う。

 ミラたちは足元をとられ転倒した。


「親父!!」

「ファンゲリヲン!!」


 ファンゲリヲンはキュリオスのハッチを開けて半身を滑り込ませると、奪ったナイフをノヴェルの(くび)に突きつけた。


「リンを!! リンを助けてくれ!! 頼む!!」

「そうだ……。よもやこの少年の頼みを無下(むげ)にはすまいな! 触媒(しょくばい)の少女、そして女神を(そろ)えて差し出すのだ! その日まで……転生の義は封印せよ!」


 クソ――とジャックはスコープを覗きながら吐き捨てる。


「ノヴェルに当たっちまう!」

「ジャック君、この場は奴の勝ちだ。作戦は失敗した――残念ながら」


 ノートンの声は弱弱しく、下まではとても聞こえなかったであろう。

 しかし勇者は彼らを嘲笑(あざわら)い、勝ち(ほこ)るように宣言した。


「また会おうぞ、証人たちよ!」


 高らかにそう言い残し、ファンゲリヲンはハッチを閉めた。

 キュリオスは進水を開始する。

 ジャックは狙撃銃を下げ、ノートンに食い下がる。


「――追うぞ! 追えねえのか! ノートン!!」

「コンテナを退()かさなければキュリオスを全機出せない――」

「一基出せれば充分だ! あの野郎を沈めて、ノヴェルを取り戻す!」


 もうキュリオスは沈み、見えなくなっていた。

 冷静になれジャック! とノートンはジャックの肩を掴んだ。


「今からでは間に合わない! 霧の船団を出してもいいが、奴は逃げきる! ノヴェル君は無事だ! 奴の裏をかいて取り戻すのだ! それがいつもの君らであろうが!」

「……わかったよ。そんなに怒鳴るな!」


 離せ、とジャックはノートンの手を(ほど)いて、うろうろと鉄柵の内側を歩き回った。

 揺れは収まっていた。

 あれだけ荒らぶっていた入り江も、既に静かになっている。

 下ではロウが屍を始末している。

 ミラがスプレネムの肩を抱き、(なだ)めている。

 セシリアが泉からリンを救出している。

 ノートンは鉄柵を掴んで項垂(うなだ)れていた。

 そこにノヴェルがいない。

 この作戦の(かなめ)だった男だ。


「――クソッ!!」


 ジャックは再び、そう叫んだ。



***



 そもそもはファンゲリヲンを泳がせる作戦だった。

 ただわざとらしく釈放しても、奴がマーリーンの隠し場所に向かうかは怪しい。


『――ファンゲリヲンを自然に逃がす――そんな上手い方法があるか?』

『奴はノヴェル君を利用する気だ。リンさんを戻すのをダシにして、彼に協力を迫った』


 ノヴェルはファンゲリヲンとの面会後、悩んでいる様子だった。

 彼は、相当に『魅力的な取引』を持ち掛けられたことを打ち明けた。

 ――リンの神性を分離する確実な方法がある。

 その詳細までは話さなかったが、彼は信じたようだった。

 その上で、この作戦を発案したのはノヴェルである。

 ノヴェルにはそのまま協力する振りをさせる。

 しかし、ファンゲリヲンがノヴェルを使って何をさせるつもりなのかまでは判らなかった。

 ノヴェルは苦しんだだろう。

 そういう役回りとはいえ、彼はファンゲリヲンの意のままに動いてミハエラを裏切ったことになる。

 セシリアもロウもだ。彼らはこの作戦を知らなかった。

 ともかくそのようにして、この作戦は静かに始まったのだ。

 顛末(てんまつ)の報告を受けたミハエラは、顔を伏せた。


「心が痛みます。彼には、彼の恩義に(むく)わねばならないのに――こんなことをさせてしまった」


 ノートンからはその表情は(うかが)い知れない。

 ミハエラは手にした勲章(くんしょう)に目を落としていた。

 金の大きなメダルには『ロイヤル勲章――ノヴェル・メーンハイム』とある。


「皇女陛下――。彼の安全のために、我々は表向き、彼を裏切り者として扱うよりありません。ファンゲリヲンに味方して皇室を売った者として――」

「はい。勲章はわたくしが預かっておきますが――彼の名誉は必ず回復させます。手段を選ばないよう指示をしたのはわたくしなのですから」


 ファンゲリヲンの狙いが宮殿だとはっきりした段階で、ノートンはミハエラを退避させていた。

 だがそこからの奴とノヴェルの動きは細かく予想できていなかった。

 リンかそれともスプレネムかと、奴の出方を探りながらも――あのような形で(とら)らえた大賢者と泉を持ち込み、その場で儀式に踏み切るとは誰も予想していなかった。


「皇女陛下の責任ではございません。地下の研究所が狙われた時点で、海上を警戒しておくべきでした。これは私の責任です」


 実際問題、そんな時間的余裕はなかった。

 ノヴェルがファンゲリヲンを連れて宮殿に入ったのは午前三時過ぎ。

 そこから行動を起こすまで、三十分もなかったのだ。

 出動可能だったのは入り江に吊るされていた四基のみ。


「しかしまずは何より――ノヴェルの身の安全が心配です」

「私もです。彼の捜索に全力を注ぎます」


 お願いします、とミハエラは言った。

 犠牲を払ったが――マーリーンと泉を取り戻し、リンもスプレネムも無事だった。


「ジャックたちはどうしていますか」

「相当(こた)えているようです。ですが――翌日から暴れ馬のように、捜査をしています」


 出会う人間を片っ端から拷問しそうな勢いで――。

 ノートンはその部分についてはミハエラには伏せた。



***



 スプレネム、リン、マーリーンは宮殿の病棟に移された。

 厳重な監視体制下におかれている。

 マーリーンは引き続き泉の中で凍結。

 しかし――大賢者を別の神に転生させる準備は、水面下で検討されていた。

 リンはベッドに戻り、治療を続ける。

 スプレネムは入り江を出るのに抵抗したが、幾分(いくぶん)か落ち着いて受け入れた。

 屍たちは身元を照会後、焼却された。

 女神は面会謝絶(しゃぜつ)である。

 ただ、ミラにだけは特別にスプレネムとの面会が許された。

 短い面会の間、何を話したのかは判らない。

 だが――少なくともミラは、穏やかな表情で話をし、少しだけ気も晴れたのだろうか。

 いつもより饒舌(じょうぜつ)であった。


「あいつはあれで、オフィーレアのことは結構気にしてたみたいだぜ。オフィーレアが(とつ)ぎ先から戻って、嬉しかったみたいだ。あの教団にさえ入らなけりゃ、スプレネムはオフィーレアに会いに行ったかも知れねえ」


 残酷である。オフィーレアはミランダと会うために教団に入ったのだから。

 (もっと)も、ミラは自分が残酷なことを言っているとは気づかないが。

 オフィーレアは、従軍の経験が元で人の死に顔(・・・)()りつかれていた。

 患者を看取(みと)るのが自分のたった一つの役割と信じ込んでいたのだ。

「おぞましい話だ」とロウは言ったが、セシリアは複雑な表情でそれを聞いていた。


「それしかできないと思ったら、そうなってしまうかも知れませんね。でもそれは、オフィーレアの役割の一つで、そうじゃない彼女もいたのでしょうか」

「そうかもな。だとして実際、お互いに手を汚しすぎた。もう戻れやしなかったんだ。今生(こんじょう)じゃあ、とてもな」


 子供たちは皆――祝福を受けてこの世に生まれてきたはずだ。

 今はミラもそれを信じる。

 ならばオフィーレアは、来世か死後の世界かに再会を求めたのだろうか。

 (けが)れなき乙女たちが仲睦(なかむつ)まじく、再びパーティーを開くのを夢見て。


「それも――あいつから女神様を奪っちまった、あたいのせいだ」

「奪った? スプレネムがそう言ったんですか?」

「いや、そこは――。まぁでも、あたいが悪いってことにしときゃ少しは収まりがいいだろ」


 ミラさん――とセシリアは声を落とす。


「あなたは悪くない。そういう運命だったと――」

「運命は信じねえ。こいつは選択だ。そうすりゃあいつのしたこともあたいが(かぶ)れる。お陰ですっきりしたぜ。話してみるもんだな」


 ところでトレスポンダ爵は、とロウが辺りを見渡す。


「あいつなら――犬みたいにそこらを()ぎまわってるぜ。あたいもノヴェルを探さないとな」



***



「隠すと(タメ)にならねえぞ」


 ジャックはキツい酒を(あお)って、空のグラスをテーブルに置く。

 そのテーブルの向こうでは、バーテンが(うずくま)っていた。

 腕が折れている。

 何事かと他の客は、遠巻きに見守っている。

 オルソーの『ローズ&フラワーストリート』にあるバーだ。


「綺麗に折れてるじゃねえか。よかったな。綺麗にくっつくぜ」


 見せてみな、とミラがバーテンの髪を掴んで顔を見る。

 その眼を覗き込んで――意識を読み取る。


「ノックスのヤサ(・・)だ。ファンゲリヲンも何度か来てる。上の十五号室」

「へぇ。この上に住んでやがったのか。いい趣味してるな。話が合いそうだぜ」


 一、二階はバーだが、三階から上はアパートになっている。

 アヘンの売人やら娼婦(しょうふ)のスカウト――そういった連中に人気がある。

 勿論、それ以外の理由で居場所を知られたくない人間にもだ。

 ミラとジャックは階段を上がる。

 ジャックは荒れていた。

 勇者との戦いで、犠牲(ぎせい)を払う覚悟はあった。

 それでも彼は堪えていた。

 ジャックにしてみればこれは復讐の旅である。

 たまたま皇女の支援を得て、まるで正義を執行しているような高揚(こうよう)感を得ることもないわけではない。

 それでも彼は彼のためだけに戦っていた。

 勇者がマーリーンを狙う限り、遅かれ早かれノヴェルやその妹は巻き込まれていたのだ――そんな風に考えても、彼の気は少しも晴れない。

 ――ノヴェルとファンゲリヲンを探さなくては。

 奴が動くより早く、奴の居場所を見つけて先手を打つ。

 十五と書かれた扉を叩き壊してノックスの部屋に侵入すると、中は無人だった。

 部屋の(あるじ)――ノックスは既に死亡し、死霊術で操られた後は行方不明だ。

 酒や注射器、医療器具、そして拷問に使うような道具――。


「大司教様は随分派手な二重生活をしてたみたいだな」


 棚に残った本や紙束を見つけて、ジャックは声を上げる。


「いいぞ。資料が残ってる。ファンゲリヲンの行方が判るものはないか? 契約書、借用書、銀行口座、手形――何でもいい」


 おっと、とミラは薄笑いを浮かべて古い資料を取り出した。


「アイツも医者だったんだな。見ろ、ファサの診療所のカルテだ」


 資料の殆どがカルテや、医師の名簿、診療所の目録、そうしたものだ。


「なんでこんな資料ばっかりあるんだ? あいつは医者に未練があったのか?」

「教団が医者や病人を中心に信者を集めてたんだな。――いや、それだけじゃねえ。ここで性病にかかった娼婦の治療なんかもしてたみてえだ」

「ふん。大した名医だ。だがファンゲリヲンは深手を負った。この中の医者に接触する可能性はあるな」


 資料を(めく)っていたジャックが――ふと、ある記録に目を止めた。


「待て――ミラ、これは何だ。どういう記録だ」

「解剖記録だ。妙だな。自分で解剖したんじゃない。これは記録だけみてえだ」


 克明(こくめい)に記された解剖記録――だが書き込まれたメモは『技術が凄い』『ドクターの見解』など、他人事だ。

 その解剖とは――。


「おい! この検体は、ゴアだ――」


 ジャックは目を()いて、資料を床に広げる。

 ゴアはベリルで検死解剖されたと聞く。

 極めて珍しい、(はね)の生えた空飛ぶ人間の解剖とあって、国内外から医学者が集まったらしい。

 半分以上は興味本位で見物にきただけだったようだが――。

 ノックスはあの場にいて、ゴアの解剖を見物していた。

 ジャックは手を止めた。


「――なんてこった」

「どうしたジャック」


 見ろ、とジャックは一枚の精緻(せいち)な図案の写しを示した。

 それは翅と、ゴアの筋肉の接合部の構造について写したものだった。

 そこに()い付けた糸が残っている。


「こりゃあ、縫い跡――か?」


 メモには、『材質不明の黒い糸による仮縫合(ほうごう)』とある。

 ゴアの翅はオリハルコン製。

 オリハルコンの特性を生かして筋繊維(せんい)と高度な融合(ゆうごう)を果たした――と言われている。

 勿論それはそうなのだろうが、筋繊維が(つな)がるまでは時間がかかる。

 それを仮縫合した糸が、溶けもせず丸々残っていたのだ。

 ジャックは混乱したように、苛々(いらいら)と室内を歩き回り、頭を()きむしる。


「おい! どうしたんだ、ジャック! これが一体何なんだ!」

「――縫い方」


 ぼそりとジャックが言う。


「こんな縫い方するか?」

「よくある器械結びじゃあねえな。中縫いと外縫いが――どうなってるんだ?」


 三角形のぎざぎざした千鳥縫(ちどりぬ)い――とも似ているが少し違う。

 大小の三角形が、傷の両方にあってより装飾的な――。


「この縫い方を――俺は知ってる」


 ミラはハッとした顔で、ジャックを見た。


「俺の妻を――縫い付けやがった奴のやり方だ。トリーシャたちをあんなにしやがった犯人は――まだ勇者の中にいる。ゴアの翅を作って、のうのうと――」

「ジャック、落ち着け」

「――すまん――判ってたことなのにな。でもこれでようやく証拠を掴んだ。ブリタの連続殺人鬼――仕立て屋ギル(・・・・・・)


 そいつが最後の勇者の正体だ、とジャックは言った。

 その眼は、復讐の炎に燃えていた。


第七章シーズンフィナーレです。

色々厳しかったですがどうにか走り切りました。

お付き合いありがとうございました。

予想外に膨らんだため第八章はまだ準備すらしておらずでして、再開までブクマなどして少々お待ちになっていただけたら幸いです。

評価・感想などもお待ちしています。


ではまた次章でお会いしましょう。


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