表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
試食販売のアルバイトをしていたら溺愛されました。~勘違いとクッキーから始まる恋~  作者: 待鳥園子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
44/55

後始末(リード)

「なんであんなことをした、イライザ」

俺は出来るだけ冷静に言った。そうでなければ叫び出しそうだからだ。

「リード…あなたにあんな冷たい態度を取られるなんて、思っていなかった」

イライザは薄紫の瞳をこちらに向ける。ソファに座り、隣には夫であるスタンリー公爵もいて、無表情でだんまりと俺と妻のやりとりを見守っている。


「一歩間違ったら死ぬところだったんだぞ…!」

俺は立ち上がりかけ、今回の被害者であるシューマスの兄、ライオネル・ラングレー侯爵に止められた。

「理由は…今は話せることじゃないだろう。今回の件はこちらはそれなりの賠償を請求させていただく。それでよろしいですね。公爵」


「…言い値を払おう。元王族である妻の失態をそれで済ませてくれると言うならな」

「こちらも弟達の祝い事の前です。大事にはしたくないので、構いません」

2人が今回の賠償や今後のイライザの処遇について話を進めていく。


イライザは元々無邪気で我儘なところがある。でもまさか俺の隣に居る、というだけであの階段からリィナを突き落とそうとするなんて。

シューマスとエクレールが咄嗟の事態に動けていたから良かったが、あのまま落ちていたらと思うとぞっとする。


やっと目が覚めた思いがした。

俺が好きだったあのイライザはもうどこにもいない。


美しい過去に囚われ、俺は馬鹿だった。

もう一度だけ会いたい、とどこかで思ってしまっていたんだ。

どちらにせよ、もう終わったことだったんだ。


「…リード?どうした?」

ライオネルが聞く。俺はハッとした。その場が俺に注目していた。あの薄紫の綺麗な目も。

「…俺はもう2度とイライザ様にお会いしません。その条件も盛り込んでおいてください」


2人は静かに頷いた。

「…そんなっ、リード」

イライザが立ち上がりかけるのを公爵が止める。我儘が許されるのも、元王族の血のおかげか。


俺は振り返ることなくその場を辞した。

何かが壊れる音を聞きながら。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::新発売::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

i945962

:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::コミカライズ連載中::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

i945962

i945962

i945962

i945962
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ