表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
試食販売のアルバイトをしていたら溺愛されました。~勘違いとクッキーから始まる恋~  作者: 待鳥園子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
43/55

君の隣

「…リィナ」


柔らかく呼ぶ声に私はパッと顔を上げた。シュー様の寝ているベッド脇で寝てしまっていたらしい。


「シュー様…」

「ごめん、起こした。でもそんな体勢で寝たらいけない。ちゃんと自分の部屋に戻って…」

私は出来るだけ負担をかけないように気をつけて、ゆっくり抱きついた。

「リィナ、僕は大丈夫だよ」

優しく頭を撫でながらシュー様は言った。

「誰かが、受け止めてくれた気がした。その人に怪我は?」

「エクレール様です。少し腕を痛めているみたいですが、私の見る限りお元気そうでした」

「兄さんか…じゃあ心配ないな」

すごい信頼感だ。エクレール様だとなんだかわかるけど。くすっと笑った私をギュッと抱きしめる。


「リィナが無事で良かった」

「こっちの台詞です。…シュー様が無事で本当に良かった」

万感の思いを込めて言う。顔の横で大きな犬耳がピクピク動くのを感じる。ベッドの中で尻尾も揺れているのかな、と思ったら急に安心してまた笑ってしまった。


「リードさんは何処に?」

シュー様はひとしきり笑い終わると真剣な顔をした。

「ええっと、ごめんなさい、私動転して泣いてしまっていて状況がぜんぜんわからないんです」

「いや、無理もないよ。原因が僕だからね、申し訳ないことをした」

私の手を取って顔に寄せた。

「ライオネル兄さんの匂い?」

訝しげに聞いてきた。ああ、と私は頷いた。

「私が泣いていたので慰めてくれていたんです。…何もないですよ?」

怖い顔になってきたシュー様に慌てて言う。


「…兄さんでもダメだ。リィナ」

「はい。シュー様」

私はシュー様の頬に手を当てて頷いた。

「君から他の雄の匂いがすると思うだけで狂いそうになるんだ。獣人の本能だよ。自分に似ている身内の匂いだからまだ我慢出来るけど…出来るだけ触れさせないで」

「はい。わかりました」


「…嫌じゃない?人間同士では独占欲が強いって言うんだろう」

「そうですね」

私は顔の間近で微笑んだ。

「でも、シュー様がそう言うならそうしてあげたいんです」

だから、それは私の勝手です。と顔を両手で持って触れるだけのキスをした。


シュー様が不安に思うなら安心させてあげたい。

それを思うのは私の勝手のはずだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::新発売::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

i945962

:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::コミカライズ連載中::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

i945962

i945962

i945962

i945962
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ