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パン職人が、はぐれた勇者を拾いました。  作者: 笹野ちまき
異世界編 〜只今営業中〜
32/32

女神様の長い1日 後編

お手紙を配達しにいきました。後編。


白い美少女女神視点です。

「ここでしょうか……」


 私は地図を見ながら、辿り着いた家を見上げました。

 ハンヤ様に教えていただいた住所を、神様のデータベース【虚空】で検索して、地図をプリントアウトしてきました。

 

 とっても大きな家です。

 黒くてぴかぴかの屋根と、木を組み合わせて作られた大きなお屋敷みたいです。人工物ではない、自然の香りがいっぱいで、とてもいいところです。

 少し変わった香りのお香が焚かれています。

 少し変わった、歌のような神文も聴こえてきます。ずっと聞いているとなんだか眠たくなる神文です。この迫り来る眠気に抗うのが、修業の1つなのかもしれません。


 奥には、この世界の神様の1人が祭られているようです。

 お酒や穀物や御菓子がいっぱい山のように御供えされています。羨ましいです。信仰者数も私よりずっと多そうです。羨ましいです。重要なので二度言いました。


 異界の神様に、御挨拶と、来訪した理由の念波を送っておきました。

 ハンヤ様と同じようにお優しい神様でした。話を聞くと、快く神域に入る事を許して下さいました。

 では、失礼致します。お邪魔致します。



 建物の中は、とても広い祈りの間のようでした。

 草を織ったマットが一面に敷かれています。青草の、良い匂いがします。これ、私の神殿にも欲しいです。どこに売ってるんでしょうか。後で聞いてみることにします。


 開け放たれた戸の中を覗くと、黒いローブを着た二人の僧侶様が、一心に祈っておられました。

 お祈りが終わるまで待とうと思い、しばらく待っていましたが、1時間たっても一向に終わる気配がないので、失礼とは思いましたが、お声をかけてみる事にしました。


「あの〜。御免下さい」


 僧侶の方々は神文を唱えるのを止め、振り返りました。


 どちらも、小柄な方です。

 1人は、綺麗に髪の毛を剃られた、お歳を召された方。

 もう1人は、髪を短くされた、若い男の方でした。


 お歳を召された僧侶様が、にこやかに私を見ました。どことなく、半谷様に似ておられます。

「おや。綺麗な外国のお嬢さん。どうされましたか? 観光ですか?」

「はい。あ、いいえ。私は、ハンヤ様から、お手紙を預かってきた者です」


 お二人が、目を見開いて、慌てたように私に駆け寄ってこられました。


「な、なんだって!? 久三からの手紙だって!? それはどういうことですか、お嬢さん! 久三は、どこにいるんですか!?」

 若い方の僧侶様が、私に詰め寄りました。それを見たお歳を召された僧侶様が、落ちついた仕草でたしなめました。

「落ちつきなさい、平三(へいぞう)。お嬢さん。久三は、今どこにいるのか知っておられるのかな?」


「はい。ハンヤ様は、この国には、もういません。ずっと遠い世……外国で、パン屋をしておられます」

 異世界にいます、と言ってもおそらく信じてもらえないでしょうから、少しの嘘を混ぜて伝える事にしました。嘘も神聖なる説法、という言葉があります。


「外国だって……!? あいつ、何も言わずに……」

「申し訳ございません。仕方のない事だったのです。【勇者】様──じゃなくって、そう、あれです。とっても高い身分の御方が、ハンヤ様の作るパンをいたく気に入られたのです。お二人は意気投合し、お友達になりました。ですが、その高い身分の御方は、お姉様──じゃなくて、悪い人たちに追われていたのです。とっても悪い人たちで、ハンヤ様は一緒に逃げるしか方法がありませんでした」


 お二人が、息を飲んで、顔を見合わせました。

「そんな事が……」

「おやおや。まるで映画みたいなお話ですなあ。それで、久三はどうなりましたか?」


「はい。とっても高い身分の御方のいる世界──国は、セキュリティレベルもこの国よりしっかりしていて、悪い人たちは絶対に入ってこれません。だから、ハンヤ様は向こうの国で、安全に過ごされておられます」


 お二人が、安堵の表情を浮かべました。

 どうにか、信じてくれたようです。


「ですが……その代償として、ハンヤ様は向こうの国から出る事ができなくなりました」


「それは……」

「成程。では、久三は帰ってこられなくなってしまった、という事ですかな?」

「はい。申し訳ございません。セキュリティの為、これ以上詳しい事もお教えできません」


「なんてことだ……」

 若い僧侶様が、目頭を押さえました。

「お嬢さん。久三は、楽しく暮らしておりますかな?」

「は、はい。先日も、楽しそうにパンを焼いておられました。私も1つ頂いたのですけど、本当にとっても美味しくて。きっと、人気のパン屋さんになると思います」


 お歳を召された僧侶様は、じっと私を見ておられました。

 私は背筋を伸ばしました。

 全てを見透かされそうな目です。この方は、とても位の高い僧侶様だと思われます。私の背中を、ひやりとしたものが通り過ぎました。


 お歳を召された僧侶様が、にっこりと微笑まれました。


「わかりました。お嬢さんの言葉を、信じましょう」

「は、はいっ」

 私は、額を拭いました。ちょっと、怖かったです。この方は、侮れません。きっと、私の嘘にも気づいているような気がします。


「久三の事を、宜しく頼みます。その高い身分の方にも、宜しくお伝え下さい」

「親父!」

「ほれ。お前も頭を下げんか」

 お二人が、深々と頭を下げられました。

 私は慌てて手を振りました。


「そんな、お顔をお上げ下さい。御迷惑をお掛けしたのは、こちらの方ですから。それに、お世話になりっぱなしで……。ハンヤ様のことは、お任せ下さい。【勇者】様……じゃなくて、とっても高い身分の御方は、それはそれはお強い方なのです。あの方が傍にいる限り、ハンヤ様の身は安全です。私も、ずっと見守りますので、ご安心下さい」

 これは嘘偽りない本当です。


 お歳を召された僧侶様は、微笑みながら頷かれました。


「異国のお嬢さん。少し、お待ち下さいますかな。私も、手紙をお願いしたいのですが」

「お、俺も! 俺も書くよ! 君。時間掛かるけど──ちょっと、待っててくれるかな」

 若い僧侶様が、真っ赤な顔で鼻を啜りながら言いました。


 お手紙。

 それなら、私にもお届けできます。


 私は笑顔で、頷きました。


「はい! ここでお待ち致します。お時間は気にされなくても結構ですので、ゆっくりお書き下さい。お二方のお手紙は私が責任持って、ハンヤ様にお届け致します」


「すまないね、お嬢さん。では、美味しいお茶とお菓子をご用意しましょう。さあ、お上がりなさい」

「はい!」



 * * *



 私はお二人の僧侶様のお手紙をお預かりし、次の目的地に向かいました。


 ハンヤ様が勤めておられた、パン屋さんです。


 先程と同じ話を伝えると、【ビッグブラックベアー】のように大きな身体の店長さんと、【リトルウサ】みたいに小柄で可愛らしい奥さんと、【バンビナー】みたいに大きなくりくりの丸い目の女の子が、涙を浮かべてお話をきいて下さいました。私のお話がとてもよかったみたいです。

 私も話してる内になんだかノってきて、手に汗握るアクションシーンや、俺が足止めするからお前は逃げろ的な熱い友情シーン、白い髪の美少女との切ないラブロマンスストーリーも追加してみました。


 嘘もTPOです。このくらいなら、オッケーだと思います。皆さんも、楽しんでくれてましたし。


 奥さんが、ハンカチで鼻をかみながら、ほっと息をつきました。

「ああ、でも良かったわあ。半谷君が無事で。いきなり消えるから、どうしちゃったのかと思って心配してたのよ。これまで遅刻も欠勤もなくて、真面目に楽しそうに働いてくれてたから。なにか、重大な事件にでも巻き込まれたのかと思って」

「うむ」

 大きな身体の店長さんが、腕を組んで頷きました。 


 目の大きな女の子が、呆れたように二人を見比べました。

「何言ってるんですか、お二人とも。これ、重大な事件だと思いますけど。なんでニュースになってないんでしょうね。情報規制されてるのかな。それにしても、とても高い身分の人って──もしかして、あの王子様(・・・・・)の事なんでしょうか?」

「王子様?」

「そうですよ。ほら、ずっと前に店の前にいた、ものすんごい格好いい、外人の王子様!」

 奥さんが可愛らしく目を斜め上に向けた後、笑顔で両手を打ち鳴らしました。

「ああ! あの王子様ね! 半谷君を迎えに来た、金髪に青い瞳の、背の高い、超イケメンの王子様! あの超イケメン王子様が、半谷君をつれていっちゃったのね!」

 

 王子様?

 それは、もしかして、【勇者】様のことでしょうか。


 女の子が、両頬に手を当てて宙を見つめました。

「あああ、あの王子様……格好良かったなあ。今まで見た男の人の中で、1番レベルが高かった。高そうな服も着てて……きっと、ものすんごいお金持ちですよ。いいなあ、半谷さん。玉の輿じゃん」

「タマノコシ?」

「お金持ちの人に、一生養って貰えて、お金に困らない生活を送らせてもらえること。ああ、いいなあ」


 養う?

 どちらかというと、養われているのは【勇者】様のような気がします。


「そういう訳でして、ハンヤ様より、お手紙をお預かりしております」

 私は店長さんに、お手紙をお渡ししました。

「うむ。ちょっと、待っててくれるか。俺も、手紙を書く」

「あ! 私も私も!」

「私も、書きま〜す! お金持ちを落とす秘訣、教えてもらおうっと!」


「だから、少し、待ってて貰えるか?」


 お手紙。

 何だか、郵便配達人になった気分です。ちょっと楽しいです。


「はい! お待ち致します。急ぎませんので、ゆっくり書いていただいて結構です」

「そうか。じゃあ、待ってる間、店のパンでも食べててくれ」

「お茶も淹れるわ。紅茶でいいかしら? そこの左の窓際に、狭いけどイートインスペースがあるから、座って待っていてね」


 パン!


 お店の中、それはもう、色とりどりのパンが並んでいて気になっていたのです。とっても良い匂いがしてて。あ、よだれなんて、女神にあるまじき醜態です。誰も見ていませんよね。ふう、よかったです。危ない危ない。だって、とっても美味しそうなんです。


「はい! いくらでもお待ちしますから、お構いなく!」




 帰り際、大きな紙袋いっぱいにパンを頂いてしまいました。

「手紙を届けてもらう御礼だ」


 御礼!


 では、これは全部、私のものということですか!

 全部、私が食べても良いんですね?

 御姉様たちに譲らなくても、いいんですね?

 ここには御姉様たちがいないから、取られる心配もないんですね?


「わあああ、嬉しいです〜! ありがとうございます。皆様のお手紙は、私が責任持って、ハンヤ様にお届け致します!」



 * * *



「……という事で、ハンヤ様からお預かりしたお手紙は全て、お届け完了致しました」

「おう。ありがとさん。手間掛けちまったな」

「いえいえ。当然の事ですから」

 ハンヤ様が、淹れたての【コーヒ茶】を出して下さいました。とっても良い香りです。

  


 ここは、ハンヤ様が営業するパン屋さん【ハンヤベーカリー】の二階の食卓です。

 外は、すっかり日が暮れてしまいました。

 午後から始まったサッカーの試合が、長引いてしまったのです。結果を見るまでは、帰るに帰れませんでした。途中で帰ったら、気になって夜も眠れなくなってしまいます。


 本日のパンは、日暮れ前に全て売りきれてしまったようです。

 楽しみにしてたのに、ものすごく残念でしたが、仕方ありません。だって、あんなに美味しいのですから。

 でも、お夕飯をご馳走していただきました。


 今日は、【ハンヤ流コケッコ鳥の具だくさんトマートシチュー】でした。

 コケッコ鳥のお肉は口に入れたらとろけるぐらいに柔らかく煮込まれ、お野菜もたっぷり入っており、真っ赤に熟れたトマートの酸味と甘さが染み込んで、それはもう絶妙なハーモニーを奏でていました。


 とっても美味しかったです!


 思わずおかわりしてしまいました。三皿目をハンヤ様にお願いしたら、勇者様と小さな青い精霊さんと村長さんの視線が少し、いえかなり痛かったですが、そんな些細な事、気にならないくらいに美味しかったです。


 ところで、何故、村長さんもいらっしゃったのでしょうか。


 ハンヤ様にお尋ねしたところ、「……度々きやがるんだよ。飯時を狙って」と溜め息混じりにおっしゃっておられました。先程食卓で、今度から事前に連絡してこい、量が足りなくなるだろ、何で作った俺がちょっとしか食べられないんだよ、と村長さんに怒っておられました。もっともだと思います。私も今度からは事前に連絡しようと思います。


 そういえば、村長さんもいたのでした。 

 姿をばっちり見られてしまいました。マズイです。

 今更、時間の隙間を作るのも遅すぎます。ですが、良いのか悪いのか、村長さんは全く気にされてない、というか、私が女神だと気づいていないようです。なんだかそれはそれで、悲しいです。あまり、神殿へお祈りに行かれてないのでしょうか。行って下さい。お願いします。本当、お願いします。


「それで、今度は皆様より、ハンヤ様へのお手紙をお預かりしてきました」

「手紙?」


 私の向かいで【コーヒ茶】を飲んでいたハンヤ様が、驚いたように顔上げました。


 私がたくさんのお手紙をテーブルの上に並べると、ハンヤ様はそっと手紙に触れ、嬉しそうに微笑まれました。

「そうか。ありがとな、サラーシャ」

「はい! 皆様、涙を流して感動しておられました!」


「涙を流して感動……?」


 不思議そうな表情で、ハンヤ様はお手紙の1つを開けられました。

 テーブルの上の小さな青い精霊さんと、ハンヤ様のお隣に座る【勇者】様と、私の隣の村長さんが、身を乗り出して覗き込んでいます。人様のお手紙を覗き込むなんて、駄目です。私も気になりますが、こうして我慢しているのです。注意しましたが、誰も聞いてくれませんでした。悲しくなりました。私、これでも女神なのですけど……


 読み進むハンヤ様の、眉間に少しずつ皺が寄っていきます。


 何故でしょうか。内容がとても気になります。皆様、私の話に大変感動しておられたので、そういう内容のことが書いてあるのだとは思うのですが。


 次のお手紙を開いて、ハンヤ様が目を走らせます。

 やっぱり、眉間に皺は寄ったままです。こめかみに汗が流れています。


 4枚目の、【バンビナー】のように大きな目をした女の子からのお手紙を読まれている途中で、半谷様が手紙を置き、眉間の皺を揉まれました。


「どうされたのですか? ハンヤ様」

 お尋ねしても返事が返ってきません。


「おいおいおい。何が書かれてあるんだよ。何か、みた事もねえ文字で書かれてあるから、さっぱり読めねえじゃんかよ!」

 村長さんが、文句を言っています。だから、人様の手紙を読むのは失礼ですと、さっきから再三申し上げているのですが。


〈何が書いてあるのよ、ハンヤ! ねえねえ! ねえってば! も〜気になる! ちょっと、私にも教えなさいよ!〉

 青い小さな精霊さんが、ハンヤ様の上を忙しなく飛び回ります。


「何が書いてあるんだ?」

 勇者様もお手紙の内容が気になるのか、ハンヤ様の肩を揺すります。


「サラーシャ……」

「はい。なんでしょう?」


 ハンヤ様が勢い良く身を起こしました。


「お前な! 一体、どういう説明をしてきたんだよ!」

「どういうと言われましても……」


「なんで、金持ち王子様の落とし方教えて、とか、玉の輿ずるい、とか、白い美少女を振るなんて勿体ない、とか、日々魔物と戦いを繰り広げてご近所の平和を守ってるんだな、とか、変身スーツは赤いのがいいぞ、とか、感動しました面白かったです続編希望、とか、責任取らないと男じゃない、とか、駆け落ち乙☆、とか、出会う方々に感謝しなさい、とか、書かれてあるんだよ! あ、最後のは親父か。親父の手紙だけはまともだったな。けど、他のはもう、訳分からん!」


「そうなのですか?」


「そうなんだよ! この、アパートの管理人の婆さんなんか、酷いぞ! 異国の超金持ちに身請けされたんなら、アパート丸ごと買い取ってくれ、とか書いてやがるし! 俺は身請けされてねえよ! 屋上修理の請求書まで同封してやがる! なんでか建て替えの見積り書まで入ってた。これは関係ないと思うんだが。とにかく! これは、お前が責任持って払えよな!」

 そう言って、ハンヤ様は1枚の紙を渡しに差しだしました。

「ええ〜そんなあ」

「そんなあ、じゃねえよ!」


 村長さんが、腹を抱えて大笑いをしています。笑い事ではないです。


 ハンヤ様が、席を立たれました。

「ちょっと、そこで待ってろ! 訂正の手紙書いてくる! こんなことなら、本当の事をありのまま書いたほうがまだマシだ。変に思われるとマズイからって、気を使って適当に事情を誤魔化しながら書いたんだが、止めだ」


 新たなお仕事を与えられました。

 またまた、お手紙の配達です。


「了解です! お任せ下さい。ハンヤ様のお手紙、責任持ってお届け致します! あ、ですが、異世界の行き来はとてもたくさんの神力を使いますので、続けては出張申請許可が下りないです。来月になると思います」


「なに! 来月だと!? 来月まで、誤解されたままなのか……俺」

 ハンヤ様が、よろりとテーブルに手をつかれました。


「ハンヤ様! お気を強く持って下さい! 大丈夫です! 私にお任せ下さい! 必ずや、皆様にご満足の頂けるお話をしてきます!」


 私は、ハンヤ様を力づけるべく、両手で握り拳をしました。


「止めてくれ! 頼むから! お前は何もしなくて良いから! 普通に、手紙渡してきてくれるだけでいいから!」



 * * *


  

 以上の事を、1番目の女神、イルーミネル御姉様に御報告した次第です。


 御姉様は、終始、優しい笑みを浮かべながら私の報告を最後まで聞いて下さいました。なんだか、御姉様は時々、肩を震わせておられました。お風邪でも召されたのでしょうか。いえ、女神が風邪など引くはずがありません。見間違いかもしれません。


「そう。出張、お疲れさまでしたね、サラーシャ。来月も、頑張りなさい。次の報告を、楽しみにしていますよ」

「はい!」 





 さて。


 明日からは、通常業務です。


 それから、来月の出張の準備もしないといけません。


 あ、そういえば、向こうの世界から持ってきたハンヤ様のお荷物をお渡しするのを忘れていました。明日、お渡しに行こうと思います。きっと、お喜びになるでしょう。



 さあ。やらないといけない事が、山盛りです。

 私は、【ネコタマーナ】の手も借りたいほど、忙しい身の上なのです。

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