かんぴょう~月岡芳年「月百姿 源氏夕顔巻」より
『月百姿』1885-1892
月岡 芳年1839生-1892没
※このときの画号は大蘇芳年
「源氏夕顔巻」1886年(明治19年)
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同じ女として こいつだけはイヤ
男受けする女の ステレオタイプ
よく そう言われます 私
このキャラで
平安時代から生き残ってきました
元祖 癒し系女子です
夕顔と申します
取り殺されて 今は幽霊やってます
ねえ 六条御息所さん
殺すことはなかったんじゃないかしら
私が貴方より格下だから
浮気されるのが許せなかったなんて
気持ちは分からなくはないけど
ランクなんて意味は無いわ
結局 女は愛されてナンボ
自我は邪魔なだけ
プライドは辛いだけ
従順に
流されるままに
男の求める私でいれば
幸せがやって来ると教えられてた
私の中身は
ヒョウタンみたいに空っぽじゃないけど
自分の味なんてない ただ無地の実
どんな男にも馴染む
ああ
本当に自分自身が愛されていたのかしら?
思い通りに描けるキャンバスに
執着していただけなんじゃないの?
迷いは無いけど
その自信が無いから
成仏できないの
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※干瓢
ユウガオの実を細長くヒモのように剥いて干したもの。食用。
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昨年のお月見の頃に、この詩を書きました。
2025年の『中秋の名月(十五夜)』は、 10月6日(月)。
でも、残暑が厳しすぎて、ぜんぜん秋って気がしませんでしたけれど。
今年も、またそうなる気がしますね。
『月百姿』は、100点にも及ぶ浮世絵の連作。
月にまつわる物語、人物、風景、伝説などが、多彩な画風で描かれています。
数点づつ刊行され、のべ8年間。
ようやく完結した直後、芳年は亡くなってしまいます。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/imagebank/theme/tsuki100
ただし、最後の数点は、芳年の板下絵を元に、弟子たちが手を加えて完成したもの。
その後に全作をまとめた画帖として発売されました。
まさに最後の大作です。
私がこの浮世絵集を知った切っ掛けは「国立国会図書館サーチNDLイメージバンク」。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/imagebank
国立国会図書館が、歴史的・文化的に価値のあるビジュアル資料をデジタル化し、公開しているサービスです。
江戸の浮世絵
明治の雑誌に載っていた挿絵
大正の子どもが夢中になった可愛い玩具
昭和初期の、レトロなイラストカット集……などなど。
魅力的な展覧会が、ネット上で幾つも開催されているみたいな感じ。
そして、画像は著作権保護期間が満了しているので、ダウンロードして利用可能。
まさにネタの宝庫であります。
以前にも、この名画の詩集の以下の詩で紹介しています。
青い鳥~竹久夢二「童話集:春“幸福をさがして”」より
https://ncode.syosetu.com/n3444lz/5
今回は、100点ある月の絵のうち、源氏物語の「夕顔の巻」をセレクトしました。
モテ男頂点の光源氏。彼のハートに刺さった「夕顔の君」。
素直。従順。自己主張しないタイプ。
わりと周りの言いなり。
身分は高くない。おっとり。
う~ん。
自分から
「あなたは光の君ではありませんこと?」
なんて歌を寄越して来るあたり、あざとさ100%だと思うんだけどなあ。
それなら、まだ六条御息所の方が共感できる。
ただ、怨むなら直接男の方にしようね。
あ、この話は以下の詩で↓
嫉妬~上村松園「焔」より
https://ncode.syosetu.com/n3444lz/6
それにしても、男好きするキャラって、平安時代から変わっていないのかもなあ。




