青い鳥~竹久夢二「童話集:春“|幸福(しあわせ)をさがして”」より
竹久夢二「童話集:春“幸福をさがして”」
1926年(大正15年)12月発行
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幸せは
捕まえて閉じ込めちゃダメなんだって
ようやく分かった
お兄ちゃんの帽子から
魔法のダイヤは無くなって
夢の国には もう行けなくて
大人になって 結婚して
子供も産まれて 幸せだって
今は 疲れた顔で笑ってる
そして私も家を出て
心通わせた相手と 新しい家庭を築いた
めでたし めでたし
じゃ終わらない
生活は続いていくのだから
自分のものだと安心していた青い鳥は
いつしか
鳥籠の中で 古びた置物に変わっていた
どうして?
黄色い鳥達が
口々に囃すの
時は流れるから
人は変わるから
それなのに
同じ幸せが永久に
お前の元に留まるわけはない
少女じゃなくなった私が
離さず持ち歩いていたのは
空っぽの鳥籠
気付いてよかった
辛くても
認める強さが 自分にあってよかった
大丈夫
これからは
幸せを捕まえたら 肩に乗せて
一緒に歌って スキップして
曲がり角に来たら
笑顔で別れよう
私は青い鳥を追いかけて行く
鳥籠を放り出して
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「国立国会図書館サーチNDLイメージバンク」をご存じですか?
国立国会図書館は、膨大な数の蔵書を誇ります。
図書や雑誌、浮世絵などなど。
そこに載っている絵やデザインを、様々なテーマに分けて掲載しているんです。
いわば、ネット上で開催している企画展示会みたい。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/imagebank
これが面白くて、超お薦めです。
千代紙の柄。大正時代のおもちゃ。植物の図案。猫が描かれたものを片っ端から色々。
などなど。ね、いいでしょ?
今回は、このサイトから、竹久夢二の童話集「春」の扉絵を利用しました。
メーテルリンクの「青い鳥」ですね。
※テーマ「夢二式美人」より
竹久夢二の絵って、どれも物語を感じます。
濾過されて、純粋な美しさだけが残された、彼独特の世界。
ファンが多いのも頷けます。
私の母も大好き。「少女倶楽部」の年代ですから。
ちなみに、こちらは本そのものが画像化されているので、中身も読めるんですよ。
歴史を感じる文章でした。
画像をアップします。
文字が小さくて読めないかもですが、古さだけでも感じて下さいませ。




