2 チャリ以下・・・
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名前 ママチャリ
所有 小野田和子
種族 自転車
LV 10
HP 50000
MP 50000
状態異常無効化
魔法攻撃無効化
隠蔽魔法
HP・MP自動回復
アイテムボックス
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これってどういう事だ?
”俺の所有者がおっ母” という表現は 此処が異世界なら ”考え方の違い” ってのも有り得るから ”俺はおっ母の所有物では無い” とは言い切れない。
だが… しかし、チャリが ”自転車” という種族に属する事は納得できても 俺が ”自転車” という種族に分類されるとしたら 仮令ここが異世界であったとしても そこは納得するべき表現では無いだろう・・・
どう見ても俺の隣に在るのが自転車だ。
第一、名前が ”ママチャリ” って完全に俺の事じゃ無いじゃん。
よってこのステータスは 俺のものでは無い事が確定・・・
故にこれはチャリの能力… という事で合っているのか?
「和真のステータスオープン!」
・・・
「俺のステータスオープン!」
・・・
────
その後も思いつく限りの表現で試してみたけれど俺のステータス画面は現れなかった・・・
何でチャリのステータスがあって俺には無いんだ?
それにこの半端ない数値とスキル… なんか空しさよりも腹が立って来た。
しかしそこは大人な俺だ… まだバリバリの中学生だけど、、
サドルを拳骨でコツくに留める。ちょっと陰湿に ”ぐりぐり” も追加しておく────
いくら考えても埒が明く訳もないので 取敢えずさっきの奴に見つからない様に森の中を進む事にした。
このままこんな得体の知れない森の中で夜を迎える訳にはいかない。(”夜”という時間帯が有る世界かどうかも分からないんだけど)
気を取り直してチャリに跨り漕ぎ出す… はずが うんともすんともペダルが動かない。
さっきのスピードの出し過ぎでチェーンが外れたか? それともどこかに不具合が生じたか? 降りて確かめてみたが見た目には異常は無さそうだ。
──── まさか、さっきの拳骨で気を悪くしたのか?
いや有り得ないだろ? たかがチャリだ、とは言い切れない。
何といっても俺と違って魔力持ちの上に能力値が異常すぎる、、 俺の知ってるゲームの世界観で比較した場合だけれど。
此処はダメもとで機嫌を取ってみるか…
「おまえ、気ィ悪くしたのか? 悪かったよ。大人げなかった。
あっちの世界から来ていきなり二人? だけになっちまったんだ。
俺は何とかして帰る方法を見つけたい。お前だっておっ母の所へ帰りたいだろ?
俺がいないとお前は此処から動けない。そして俺もお前が一緒でないとさっきみたいな事が有っても逃げ切れない。ここは仲良くギブ&テイクといこうぜ」
そう説得? して再びペダルを漕いでみた────
するとチャリは機嫌が直ったらしく動き出したのだった…
ペダルを漕ぎながら考える。
ここが剣と魔法の世界なら さっきいきなり襲って来た奴みたいなのが わんさかと居るんじゃないのか?
今の俺に有るのは 財布とスマホとチャリだけだ。
チャリは魔力持ちで自分? の身は守れるが俺には魔力どころか武器になりそうな物は何も無い。
やはりこんな森の中は危険しかないんじゃないか? しかし開けた場所はさっきみたいに上空から狙われ易いやすいだろう。
そう思った途端、脇の茂みから物凄い勢いで何か飛び出した。
「うわっ!」
咄嗟の事によけきれず 思わず目を瞑ると同時に肘をまげて片手で頭を防御した。
バシンッ!
という音と共に振動を感じて何かがドサッと横に転がる音がした。
俺は反射的に音がしたのとは反対側の足を付いてチャリに跨ったまま立っていた。何かが直接ぶつかった気配も痛みも感じない。
そっと目を開け何かが転がる音がした方に目をやると 見た事も無いでっかい獣が倒れている。
何がどうなった? 俺が咄嗟に魔法を使ったのか?
「ステータスオープン」
と再び唱えた。
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名前 ママチャリ
所有 小野田和子
種族 自転車
LV 10
HP 50000
MP 50000
状態異常無効化
魔法攻撃無効化
隠蔽魔法
HP・MP自動回復
物理攻撃耐性
アイテムボックス
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さっき俺がコツいた事で物理攻撃耐性を取得していたのか?
俺はチャリのバリア範囲内にいて助かったのか?
”魔法” の存在する異世界に来たらしいのに──── なんか俺、また空しくなってきた……




