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新たな世界へようこそ!  作者: ネコかん
4/4

2~ その少女、厄災につき。 =前編=

また更新開くかも……そうだったらごめんなさい

@@@




フェンリルとのやり取りの後、ぼんやりと道沿いに歩みを進めようとしたのだけども、

強制的にフェンリルの背中の上に乗せられています。ええ、強・制・的に。

歩き出したと同時に、股下に頭を突っ込んで首をはね上げたら、フェンリルの背中の上でした。

降りようとしても『抵抗しても無駄』と言わんがばかりに妨害するので、もうこれでいいやと背中に乗ったまま歩かせている。

つらそうだったら降りるけども、悠々と歩いているので大丈夫だと思うわけで。

乗り心地も悪くないし(ここ重要)。

しばらく道沿いを歩いていると、関所と思われる場所があった。

……引っかかりました。それは見事に。

びくびくと怖じ気づきながら槍を構えている兵士たち(?)。俺たちを包囲はしているものの、抜けようと思えば抜けれる気がするのは気のせいだろうか?

結構いい時間この状態が続くと考えると、やば、あくびが出そう……

俺はあくびをこらえた。しかしフェンリルにあくびが伝染したようで、大きな口を開けると、包囲している兵士(でいいや)たちが「ひっ」と情けない声をあげて、一歩下がる。

「あ、ええと、とりあえず怪しいですけど、敵ではないので槍は下ろしてもらえません?」

平和的に解決しようと俺は提案するけど、兵士たちは職業柄なのか、がたがた震えながらも武器を下ろそうとはしなかった。

……というか、武器を向けられて平然としている俺はなんなんだろう?

普通はビビるよなぁ。武器を向けられた経験もないし、訓練を積んでいるわけでもないし……と思いながらも、魔法の穴(名前どうしようか)から広辞苑並みの例のブツを取り出して読み始める。

数ページくらい読み終わったところで、兵士たちがざわついた。

少し気になったので顔を上げると、

「そこのお前!」

…………………………ありのままに説明しよう。

「小学校高学年くらいの子が偉そうに立っていた」

周りからは「将軍様だ」「これで勝てる」など兵士たちが騒いでいるが、無視。

「よく解らないがバカにされた気がする」

ありのままを言っただけなんだけどね。

とりあえず魔法の穴に(もうこの名前にすることにした)広辞苑モドキ(これもこういう名前でいいや)を戻しながら思ってみる。

「ふん、まあいいです。お前みたいな凡人に私が名乗ることも……」

凡人という言葉にカチンときた俺は、相手が傷つくだろう言葉を即座に導きだして口に出すことにした。

「………ということなのですが、聞いてますか凡人」

「ふーん。へー。お嬢ちゃんえらいですねー。ところでママはどこかなー?」

子供を諭すかのような内容ではあるが、いかんせん棒読みである。だからバカにしていることはすぐに気付く。ムキに返答してきたらその時は、勝ちだ。

「ば、バカにするなです。私は今年で十五歳です。大人です」

「えー。十五歳でその年なの?その背で許されるのは十歳までだよねー」

「そ、そんなことは、な、ないのです」

俺の上で踊っていることはつゆ知らず、否定の言葉を言う。

「かわいそうに、身長とか、身長とか、身長とかが残念な子……」

「残念とか言うなーーーーー!!」

「誠に残念ですが、身長がこれ以上伸びることはありませんでした」

「う、ううう、うううう」

「あ、ごめんね」

「あ、あやまっても、遅いもん」

「身体も残念だったね」

「ざ、ざんねんって、いう、なぁ」

「大丈夫だよ。きっと、そういう身体でも需要はあるよ。おじさんとか、大きいお兄さんとかに」

これが恐らくとどめになったのだろう。目に浮かべていた涙は決壊し、ぼろぼろと流れる。

「…………ぴ、ぴにゃぁぁぁぁぁぁん。おねーーーーちゃーーーん……い、いじめられたーーーー」

大泣きして去って行った自称十五歳の少女。多分、将軍。

行動はとても十五歳とは思えないせいで若干の罪悪感もあるにはある。だけども、何も知らない癖に凡人とか勝手な決め付けで言われるような人物にはいい薬だろうとも思う。

……話は変わるが、フェンリルは退屈そうに欠伸をしているのが若干憎たらしいと思ったのはここだけの話。




なお、走り去って行ってから数分くらいした後に、

「また貴方は失礼なことをしたんでしょう!」「ぴぎゃ……お、お姉ちゃんがぶったぁ」と聞こえたときには若干噴き出しちゃったわけで……



@@@

前半部、ここで終わりです。

こんな駄文を読んでいただきありがとうございました。

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