相合傘
ある日、下校時に急に雨が降って来た。
千夏は不運なことに折り畳みの傘も持ってきていなかった。
その為、どうしようか悩んでいた。
玄関で悩んでいたところ、愛が話しかけてきた。
「もしかして傘忘れたの?」
千夏は首を縦に振った。
すると愛は、
「一緒の傘で帰る?家隣だから」
と言った。
千夏は思わず、
「お願い」
と即答した。
二人で傘に入るととても狭く感じる。
しかし、それよりも愛が千夏を助けてくれたことが千夏にとっては嬉しかったのだ。
校門の前には、見守りをするおじさんがいたので二人で頭を下げてサヨナラをした。
校門を出ると住宅街が広がっている。
その為、道幅はとても狭い。
二人はなるべく密着をして歩くようにした。
少し歩くと雨足がとても強くなった。
二人は速足で歩くようにした。
美少女二人が相合傘で速足で歩いている様子は滅多に見られないだろう。
そのため、すれ違う人皆愛と千夏を凝視していた。
千夏は、
「なんかよく見られるね。」
と言った。
愛は、
「それは千夏が可愛いからでしょ。」
と言った。
同性でも可愛いと言われて千夏は嬉しかった。
少し歩き続けると工場地帯になる。
工場地帯ではあまり人通りが少ない。
その為、雨の日はどんよりしていて千夏は怖かった。
そんな中、雷の音がした。
千夏は雷が苦手だ。
千夏は雷の音がするや否やしゃがみ込んで動けなくなった。
そんな千夏を見て愛は、
「大丈夫だから、私がいるから。」
と言った。
千夏はその言葉に救われたのだった。




