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46 笠楽's面談

どうも、ヤタヌスヲノヌスです!


今回は昼の投稿となりました!


それでは、46 笠楽's面談 です!

「稿慈~、お前っぽいぞ。」


榛夜は笠楽を呼び出した。


笠楽から返ってきたのはいつもとは違う対応だった。


「おう、ありがとう。」


榛夜に対して丁寧になっている気がする。


多分、神があの事を言ったのだろう。


榛夜はそう考えた。


「なぁーに懇切丁寧になってんだよ?


愛すべき神の為ってか?


気持ちわりぃな~。」


笠楽は珍しくムキになった。


「わ、悪かったな!」


榛夜は笠楽の目の前に来て言う。


「バーカ、俺に丁寧にしても紗希ちゃんがどうにかなるって訳じゃないし、ましてや俺は紗希ちゃんの兄じゃないんだぞ。


紗希ちゃんは渡さんとか言うとでも思っていたのか?


それに次はお前と言ったろ?


早く行っとけよ。


話はそっから聞いてやるよ。」


「いや、そこまで言われたら話なんかねぇだろ。」


と言い笠楽は軽く舌打ちをしてこの場を後にした。


神がそこに口を挟んだ。


「泰輝~、ケンカは止めてよぉ。」


榛夜は少し表情を緩めて答えた。


「喧嘩に見えたか?


友達ならからかいぐらいのノリだったろ?」


神と恵鷹は目を見合わせて恵鷹が答えた。


「そうかなぁ~。


私には放課後体育館裏に来いくらいのレベルだと思ったんだけど。」


榛夜は逆に、と神に聞いた。


「あいつが俺と仲良くしないでなんか得することあんのか?


あいつからしたら俺は神の身内、つまり神の大切な家族って訳だぞ?」


恵鷹は何となく納得していた。


俺はふと、貴志の方に目をやると先程からスマホに意識をとられていた。


よい雰囲気ではない危なさげななにかが醸し出ていた。


その空気を読み取って俺は貴志に話し掛けた。


「山門、なんかあったか?」


「あぁ。二つほどな。


一つはさっきの面談の内容だから秘密なのと、もう一つは…秘密なのとな。」


俺は曖昧すぎる回答に突っ込んだ。


「全部秘密じゃねぇか。


どっちか教えろ。


じゃあ、面談の内容じゃないほうを教える。」


一間置いて貴志は喋り出した。


「ウチにあった特異個体のタカシくんが消えた。


多分、アクチノールの仕業だ。」


俺は羅列した理解不能に首をかしげた。


「タカシくん?」


貴志は頷いた。


「あぁ、俺ら貴志はこうして喋ったりすることで経験することを複製し、オリジナルに送信するんだが、その過程の一時的な記憶の蓄積をやってもらってた奴だ。


別に悪い情報は入っていなかったが、もしそうならば敵の俺が出てくるって話だ。」


俺の頭に一つの疑問が浮かんだ。


「それって、お前のネットワークでわからんのか?」


貴志は至って真面目に答えた。


「そのネットワークが分断されたから気が付いたんだ。


いまからじゃあどうしようもねぇ。


それにアクチノールは俺の複製にまだ気が付いていないからタカシくんがオリジナルだと思っているだろう。」


俺は貴志の真面目さから事の深刻さを読み取り、思考の末に言った。


「そうだな。


その議題はHIFIのみんなで話し合うぞ。


今は笠楽がいないがな。」




一方、その笠楽はノハさんに話を受けていた。


「然り、君には能力がないが、剣技がある。


それは、一般人にはない特徴的なものだ。


しかも君は笠楽離納の弟と聞いていたが、本当か?」


笠楽は肯定する。


「えぇ。まぁ。」


ノハさんは急に回りを見てから言った。


「何故に軍に入らなかったんだ?」


笠楽は理由など特にないと言いかけて慌てて別の言葉を思い浮かべた。


「理由は…な~、な~んか堅苦しくて主に軍って響きが。」


ノハさんは肯定した。


「あえていっておくがその判断は正解だった。


軍は裏でアクチノールに繋がっている。


だからアクチノールの勢力拡大は止まらないんだ。


アクチノールを相手するってぇのは軍を相手するってぇのと同じで、軍とおんなじ規模のものが二つあるって訳だ。


大丈夫なのか?」


笠楽はアクチノールから逃げたいという思い付きだけで軍に入ることが叶う俺がいると思いつつうまくごまかして言った。


「それに対する一番の対抗策こそがここだった訳ですよ。」


ノハさんはそう言った俺を多少ばかりの嘲笑の眼差しでこちらを向いた。


「そりゃあそうだな。」


ノハさんは恐らく俺のことについて書かれたであろう資料をめくった。


「あと君に話さないといけないのは…っと。」


ノハさんがあるところに目をやった瞬間声をあげた。


「あ、そうだ。」


だが、なぜかノハさんは笠楽の資料を閉じてから言った。


「君は絶縁能力体質といってね、体が能力に適していなくて能力が得られないんだ。


憧れをもつのはわかるが止めておけよ。


絶縁能力体質の人間が能力入手の類いのものを使用すると体が拒否反応を起こして真っ赤になった後、侵食された細胞をなんとかしようとして正常な細胞ごと破裂が起きる。


絶縁能力体質の人間は少ないから詳しいデータはないが、全身に能力の類いが付着しない限りは死亡のリスクは限りなく低いと言うよ。


まぁ、字から君の情報を聞いただけなんだが。」


笠楽はノリっぽい雰囲気で答えた。


「と、言いますと?」


ノハさんは雑然と話し出した。


「そのような体質の事例は君が初めてなんだ。


君を除く全ては能力の入手に成功している。」



笠楽はふーんと頷いた。


「つまり俺が能力を持ってない奴の中で最強に立てば良いってことですね?」


ノハさんは苦笑いをしてから否定した。


「いや、連巌さんには勝てないと思うから二番目を目指しな。」


笠楽は驚いた。


「えぇ?連巌さんって能力者じゃあないんですか?」


ノハさんは頷いた。


「あぁ、能力者反応は陰性だった。


まるで異世界から来たように強いんだよね。」


こうして笠楽の面談は雑談のように終わった。

ここまでお読みくださいましてありがとうございます!


もしよろしければ感想やご指摘を下さい!


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