45 個人面談2
どうも、ヤタヌスヲノヌスです。
今回は個人的に準主人公化しつつある榛夜の個人面談回です。
それでは、45 個人面談2 です!
「泰輝~出番だよ~。」
神がその言葉を言った瞬間に榛夜は神の口を塞ぐ。
貴志はおっ、という顔をした。
皆からしてみればこの時点でボディタッチの罪でもれなく笠楽の嫉妬がついてくるという状況だ。
それを見て榛夜は小さなため息をついてから、神の肩に手を置く。
「紗希から説明しとけ、俺は時間がねぇ。」
そういって彼は会議室に走った。
一気に神、榛夜を除くHIFIからの視線が神に降り注ぐ。
「えぇ!ちょっと!
まぁ、え…とね。
超簡単に言うと…。」
「そういう関係でした?ってか?」
貴志はからかう。
それを興味無さそうながらも一番耳を大きくして聞いている笠楽は遠目の目線で神を見る。
「違うよー。」
神はかつてないほど普通に対処する。
神は一間置いて言う。
「私達、親戚でーす。」
「えぇぇぇぇ?!」
そう皆が叫んだ。
その一方榛夜は、会議室に入ったところだった。
「失礼しゃっす!」
無駄に張り切る榛夜は深々とお辞儀をしてから大股に会議室へと入った。
「やぁ、よく来た。」
中に入るとみたことのない女性と字がいた。
「まぁ、座りたまえ。」
榛夜は椅子に座りながらその人に聞く。
「よく来たって、HIFIは全員呼ばれていましたよ?」
みたことのない女性は眉毛を上げた。
「え?愛知県の研究所内だけど?」
榛夜は理解不能の素振りを見せた。
「はぁ!?神奈川県ですよ?!ここ。」
女性は何かを思い出したかのように両手を合わせた。
「あぁ、忘れていた。
こっちは、だね。」
榛夜は困惑する。
「なんだぁそりゃあ?」
榛夜はここにいる女性が言葉のセンテンスを間違えたのをわざわざ理由をつけてひとつの意見にしたと解釈した。
それを悟った字が口を挟む。
「立体ホログラムってわかるかしら。」
榛夜はいきなりの解説に少し必死に理解する。
「あぁ、あの代表的とも言える通信機器の一つだよな。
確か…、」
そういって女性に触れる。
「?!」
確かに触れたのである。
「この人はここに、いるということか?」
字は説明をする。
「いいえ。
あなたが触れているのは電磁波よ。
触ったような感触になるの。
実際に向こうは特殊スーツみたいなものを着て電波を発信。
ここの受信機に接続することで人間の具現化に半分成功したのよ。」
字は瞬時に話を変える。
「それは今回の話題じゃなくて、今日はあなたの能力の説明をするために呼んだの。
それで、あなたの能力は複雑だからこのサリー・メーリサン教授が説明してくれるそうよ。」
榛夜は頭をさげる。
「どうも。」
サリーさんは笑顔で対応する。
「あら、ごきげんよう。
あなたは不知火に入れるほどの頭があるから理解できると思うわ。」
続けてサリーさんは話し出す。
「あなたの能力についてよ。
まず、あなたの能力は一言にまとめて気を具現化したりするもの。
原理はまだ究明には至っていないけど今言えることはあなたは赤い気を使用した、と影希から伺っているけど多分それはあなたの能力が感情に呼応して強化されたものということ。
つまり、他の色の気も作れるかもしれないわと言うこと。
次に、色のついた気を発生させたときには恐らくあなたの感情が必要で恐らく魂が赤なら悲哀は青と想定しても良いからそこの転換が大変よ。」
榛夜はかしこまる。
「はぁ。」
間も無く女性はにこやかに言う。
「言いたいことは言ったわ。
ヴィッツの研究で手負いだからまたね~。」
ウィンという音と共にこの場を去ったサリーさんのちょうど頭のあった位置を見ながら榛夜は聞いたことのない言葉を鸚鵡返しにする。
「ヴィッ…ツ?」
と、いきなり榛夜は字に押さえ込まれる。
「?!」
「今のは不味い言葉。
覚えないで。」
「おいおいおい、忘れんなよ、俺だってもうオブザーバーの一員だぜ?
何がまじいんだよ?」
「それでも下衆には教えられない事情よ。」
榛夜は苦笑いを浮かべた。
「どうせ、なんかの研究だろ?
能力がどうたらこうたらみたいな。
わかりきったことに首突っ込んで楽しいことあんのか?
それとも話題を掘り下げて周りに言いふらして欲しいからこうしてわざわざ横四方固めをかけてる訳じゃないだろ?」
字は冷えた目線で榛夜を見下した。
「いいから黙ってて。
周りには。」
榛夜はため息をついて字から僅かに目線を反らして言う。
「なーんかウチの妹みたいなコメントだな。」
榛夜は字に目線を合わせて続ける。
「それに、お前の能力ならわかりきった話じゃないのか?」
字は横四方固めをといた。
「釘差しよ。」
榛夜はそのコメントに苦~く笑う。
「おぉ、こぇぇ。」
そして榛夜は字に向けて言う。
「それとさ、か…、字、お前本来は暗いやつじゃないだろ。
咄嗟の対応でわかる。
クールビューティーを無理して保とうとしてんのが見え見えだぜ。」
榛夜はそういった瞬時に会議室を後にする。
が、字はそれを追い榛夜に話し掛ける。
「泰輝君、私の記憶を知らない?
勿論、小学校同級生として…。」
榛夜は僅かに眉根を寄せて、暫く間を置いて言った。
「〆依 未菜。」
そう告げて字に確認をとる。
「次は、笠楽だろ?
〆依?」
「それが、私の…名前?
本当に、私の?」
唖然としている字に向けて静かに頷きそのまま歩き出し、その途中で榛夜は口にした。
「お前、死んだと思ってたわ。
あの時さ、救えなかったと思ったよ。
生きてて良かった。」
そう言って榛夜は今度こそ会議室を後にした。
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