35 紫帆の修行
どうも、ヤタヌスヲノヌスです!
今日もこんな時間帯の投稿となりました。
できれば朝に投稿したかった。
許してくださいね!
それでは 35 紫帆の修行 です!
そんな流れで俺はノコノコやって来た。
「笠楽ぁ、いたのか。
まさかお前もこのスーパーを利用してるとはな…って。」
紫帆の右腕についた切り落とされた腕がやけに気になる。
グロいし、紫帆嫌がってんな。
「それ、取ったる。」
衝撃波で、紫帆を掴んだままの手をひとまず外し、そのまま圧縮して3ミリほどの球体にして地面に落とした。
「…ありがと。」
あれ?紫帆の声に興味が見られないような気が。
ちょっとグロすぎたか?
それとも笠楽に目移りしたか?
流石にこの前の出来事に比べたら遥かに目移りしそうなものだよな。
命救って貰ってるし、しかも助けたのは身内じゃないし。
物思いに耽っていると笠楽が話し掛けてきた。
「しかし、兄妹で買い物とは仲が良いことで。」
俺は苦めの笑顔で言った。
「まぁ、大体合ってるんだけど、修行兼ねてるからな。」
笠楽は問い返す。
「は?修行?」
俺はなんとなくその問いに適当な理由をつけて返す。
「まぁ、買い物における、洞察力、俊敏性の向上をはかろうと。」
笠楽は納得したようでしていない、いわゆる微妙な表情になっている。
「そ、そうか。
修行の仕方に文句は言わんが、よくわからんな。」
その言葉のすぐ後に笠楽はある話を持ち掛けてくれた。
「そんなに効率悪そうなら俺の家に来るか?
姉の離納とかいう剣技のプロフェッショナルがいるよ。
見たところ妹さんの修行だろ?」
紫帆は目を輝かせて言った。
「おぉ、剣技!格好良さそう!」
俺はそんな紫帆を見ながら言った。
「決まりだな。笠楽、紫帆を頼んだぞ。
あとは神に誤解されないように。」
笠楽は少し笑みを浮かべてから返す。
「お前も、恵鷹にバレないようにな。
妹愛。」
俺は苦笑しながら顔をポリポリと掻く。
「いや、まぁ、そのだな。」
笠楽はそれに思い切り突っ込む。
「いや、否定しろし!?
シスコンがガチだったら、恵鷹マジギレするぞ?」
俺は自信無さげに返事をする。
「あ…あぁ。」
違うのに…。
笠楽ははぁ、とため息をついた。
「恵鷹に甘えたいのか…。」
笠楽は気を取り直して言う。
「ところで、妹さんの件は本当に良いんだな?
無駄にアクチノールに巻き込まれるかもしれないぞ。」
一番恐れていた事態だが、いつどこでアクチノールが紫帆を利用してくるのかが分からない事から、この観点に対しては大体腹が決まっていた。
「おう、俺は許可している。
色々頼んだぞ。」
笠楽はおうと言って、親指を立ててグッドサインを送る。
「本当に良いんだな?
後から榛夜みたいな格闘家なりたいとか、どっかの会社の誰かが使ったとか言ってた魔法使いたいとか言うんじゃないぞ?」
紫帆は一瞬困惑の色を見せたが、すぐに返事をした。
「え、はい!」
笠楽はハッキリと紫帆の目を見て言った。
「よし、じゃあ行くか。」
紫帆は俺の方を見る。
俺も先程の笠楽のようにグッドサインを紫帆に送る。
「行ってこい。
全身全霊やって、強くなってこい。」
紫帆はにこやかに言った。
「うん!」
笠楽は紫帆を連れて歩き出した直後に呟いた。
「…ガチでシスコンだとはな。」
それは紫帆にも聞こえていたようだ。
「うん?」
それから、紫帆は笠楽についていった。
暇になったので買い物を済ませてから帰宅して家に入ろうとした。
…が、俺の家の扉の前に誰かが体育座りでうずくまっている。
青い髪短めのツヤツヤな髪に見覚えがあるような?
それを見て思わず声をあげてしまう。
「え?」
その俺の声に反応して体育座りの状態でゆっくりと、重たそうに頭をあげた。
うずくまっていた人間は、μちゃんだった。
「お帰りなさい…。です。」
うわヤバイヤバイ、この子の謎のメイド感すっげー興奮するんだけど。
…ではなく、落ち着いて状況整理だ。
「μちゃん、何故ここに?」
μちゃんは斜め上を見ながら、思い出すように言った。
「一通り検査が済んだので、楠木家に厄介になれと。
社長さんが言ってました。」
で、家に来た訳か。
可愛いから罪は無し。
「まぁ、いらっしゃい。上がって。
多分その内妹帰ってくるけど、あんまり気にしないでね。」
「分かりました~。」
μちゃんはパタパタと駆け足で家に上がり込む。
家に女の子あげたの初めてだなぁ。
μちゃんはカーペットの上で正座になった。
「その、ありがとうございました。
救って戴いて。」
俺は前に手を横向きに出して横に振りながら言った。
「いやいや、第三者として当然の事をしたまでだ。」
「いえ、それでも、私を救って頂いたことには変わりはありません。
感謝の言葉を言っても払いきれません。」
良い子だなぁ。純粋過ぎる。
でもこの子、強いらしいんだよね。
その話題に何とかして切り出してみるか。
「ねぇ、どんな検査受けた?」
「え、と、CT検査のみたいな機械に通された後にカプセルに入れられました。
中で、何か文字が表示されました。」
お、これは良い感じに切り出せたな。
「それ、能力がわかるやつだよ、なんて書いてあった?」
「ええと、確か神秘の壁と超能力がなんたらかんたら。」
「おぉ、強そう。」
「いえ、決して強いなんて。
二人も能力が効かない人がいてすっかり自信を無くしてしまいました。」
「…そうか。」
でも、シュミーシャさん達を倒したことあるんだよな?
そんな子が干されるとは。何かしてあげられないかな?
力になってあげたいな。
と、電話がなる。
画面に紫帆と表示されたので俺は人差し指を口元に当てて静かにというサインをμちゃんに送る。
それに反応してμちゃんは正座のまま両手を口元に静かに当ててこちらを向く。
それに見入りながらも受話器を取る。
「もしもし。お兄ちゃん?」
いつも通りの明るくて元気な紫帆の声だ。
だが、あえて俺は問う。
「どうした?笠楽にヘンな事でもされたか?」
紫帆はそれを真っ向から否定する。
「いや、そーじゃなくって。
今日笠楽さん家泊まって良いかなって。」
笠楽も大胆な事をするなぁ。
「えぇ?!
まぁ、笠楽本人が良いって言うなら良いんじゃないか?」
紫帆は、電話の奥で少しクスクスと笑いながら言った。
「あ、そこは大丈夫~。
実際私泊まっていけって言われたから、お姉さんに。」
なら安心だな。
「おう、そうか。
分かった~。
じゃあね~。
ん、最後に何か言え?
あ~、愛してるよ。」
カチャと受話器を置く。
μちゃんは顔を赤らめて真顔でそっぽを向いている。
何故かムッとしているように見えた。
「いっつも電話の最後に言ってるんだ。
気にしないで。」
「は、はい。」
彼女の中で何か打ち解けたのか、正座を崩す。
俺はその様子を見ながら皿洗いの為キッチンへ向かう。
と、μちゃんはこちらに近付いてきた。
距離はかなり近い、腕が当たっている。
やめてよ〜、二人しかいないからって俺は押し倒したりしないからな〜。
「何か私にできることありますか?」
お、お手伝い発言が出たな〜。
WAKWAKが止まらないぜ。
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