王子君のお母さん?2
この人が…王子君のお母さん!?て、ことは、女王様ってこと!?
「…こちらの中学校で、私の息子に似たお子さんがいるって耳にしたもので。私の…私の王子は、どこにいるんですか!?」
王子君のお母さん(自称)は、泣きながら、俺に詰め寄る!!それにしても、すごい美人さんだな…ヤバい俺の好みにドストライクだ!…でも、なんか王子君に似てない気がする…。王子君のお母さん(自称)は、長い艶やかな黒髪と青い瞳をしていて、服装は、黒の上下スーツに黒のハイヒールで、首元にスカーフを巻いている。
「ちょっと…!落ち着いてください…!!」
「…ああ、ごめんなさい。取り乱してしまって…。」
「とにかく、おかけください。あ、今お茶入れますね…。」
まさか、王子君のお母さんが現れるなんて…。
「…私の夫は、お酒が入ると豹変して私に…暴力を振るうんです。」
うわあ…。DV夫かよ…。こんな綺麗な奥さんを殴るとか…!ああ、それで首にスカーフ巻いてるんだ…きっと、痣を隠すために…。
「離婚も考えたんですが…。息子がまだ幼いですし…。私だけの稼ぎじゃとてもこの子を養ってやれないので…。でも、夫の暴力はエスカレートしていって…。このままでは、息子にまで…危害が及ぶ気がして…!それで、あの晩…。夫の暴力から息子を守るために…夫の暴力がおさまるまで、息子をあの公園に行かせたんです。そして…夫が眠ってから…迎えに行ったら…私の…可愛い息子が…息子が、いなくなっていて!!」
「そうだったんですか…。安心してください。王子君は、僕が保護しましたから。それで、息子さんがヤクザに狙われているようなんですが…。どうして息子さんは、ヤクザに狙われてるんですか?」
「夫が私に隠れて闇金から借金をしていたみたいで…!私の可愛い息子を借金の肩に売り飛ばそうとしてるんです!!」
ひっでぇー!!王子君のお父さん、そんなクズ野郎だったの!?てか、王子君て王子様で、お空の上に住んでるんじゃないの?キモいお兄さんは?
「あの、ちなみにお住まいはどちらなんですか?」
「あの公園の近くのマンションですが…?」
「…王子君て、お空の上に住んでる王子様じゃないんですか?」
「…ああ。あの子、虚言壁があるんです。…こんなひどい家庭環境で、精神が不安定なんです。全部…私のせいなんです…!私がもっとしっかりしていれば…!」
「…いや、あなたは悪くないですよ!!悪いのは、その…あなたの旦那さんで、あなたが自分を責めることないですよ!…とにかく、息子さんをここに連れてきますね。ちょっと待っててください…。」
部屋を出ようとする俺の背中に、王子君のお母さん(自称)が抱き着いてきた!?わあああ…!!
「星野先生。あなたのような素敵な方が、息子を預かっていただいてくれて本当に良かったです。」
わああああ…奥さん、胸が当ってる!!やめて、俺の息子が危ない…!!
「ど、どどどどういたしまして!…王子君を連れています!!」
俺は、ダッシュで保健室へ向かう!…静まれ俺の息子!
でも、あの人…。なんか、怪しいんだよね…。俺、一応教師だから、生徒がよく嘘つくの見てきたし、あの人の目は…嘘をついている目をしていた。…でも、全部が嘘って感じじゃないんだよな。まあ、とにかく王子君に聞いてみよう。
「王子君、起きて!」
王子君は、保健室のベットで寝ていた…。
「…何?もう、帰るの?」
「違うよ。それより、南先生はどこ行ったの?」
「具合が悪くなった生徒を病院まで送りに行ったよ…。」
「そうなんだ。それより、王子君。ちょっと銀髪バージョンになってくれない?」
「うん。」
王子君の髪が銀髪に変わった。
「どうしたの、洸?」
「王子君は、俺に嘘ついてないよね?」
「何のこと?」
「王子君は、お空の上に住んでいる王子様なんだよね。」
「そうだよ。何でそんなこと聞くの…?」
王子君の綺麗な澄んだ青い瞳は、真っ直ぐに俺を見つめている…。うん、これは、嘘をついている目じゃない!嘘つきは、あの女の人だ!
「王子君のお母さんて、どんな人か思い出せない?」
「…僕の…お母様は…もう亡くなっているよ。お父様も…。」
「そうだったの…!?ごめん…つらいこと聞いちゃって…。」
「別にいいよ。それで…なんでそんなことを聞くの?」
じゃあ、あの女の人は、王子君のお母さんじゃない!ってことは…まさか、ヤクザの仲間とか!?
「大変だ…!!王子君、今すぐここから逃げるよ!!」
「…え?何が何だか訳が分からないよ!洸、いったい何があったの?」
「理由は、後で説明するから!早く、逃げよう!」
「…どこへ逃げる気だ、お兄さん?」
この声は!…まさか。俺が、保健室の扉の方を見ると…そこには、上下つなぎ姿の、綺麗に整えられたオールバックの髪型で色つきメガネをかけた俺よりイケメンの…ヤクザが立っていた!!
「今度は、学校の用務員さんに転職したの…?」
ヤクザは、懐から拳銃を取り出した!そうですよね…用務員さんは、拳銃なんか持ってないですよね!
「てか、どうして俺の職場がわかったの?」
「それは、私が調べたの。」
ヤクザの後ろから、王子君のお母さん(偽物)が現れた!
「星野洸先生、あなたの身元は全て調べさせてもらったわ…。あなたがこの中学で教師をしていることも、好きな女性のタイプも!」
俺を色仕掛けで、油断させて王子君の居場所まで誘い込むとか…汚い、さすがヤクザ汚い!!
王子君のお母さん(偽物)改めヤクザ女は、首のスカーフをおもむろに外した。…あれ?なんで、この人…女の人なのに…のど仏があるの!?それに、声も王子君のお母さんに変装していた時より低くなった気がする…。まさか…!!
「あ、あんた、男?」
「そうよ。胸は、偽乳よ!」
「ええええええー!?オカマだったのー!!俺の息子…オカマに…ぎゃああああああー!!よくも、俺の純情を…童●の男心を弄んだな…!!」
「あら、そんなに変装した私のことが気に入っちゃったの?」
「…洸、何があったの?」
「…そんなことは、どうでもいいから、早くその子をこっちに渡せ!!」
ヤクザが俺に銃口を向ける!
「王子君…。今こそ、滅びの呪文を!!俺の息子の…仇を討ってくれ…!!」
「何だかよくわからないけど…。今日は、たくさん寝たからエネルギー満タンだよ!洸、しっかり目を閉じてて!!」
俺は、王子君と手と手を重ねて…二人で滅びの呪文を唱えた…!
『バ●ス!!』
王子君の体が光輝いた…!!




