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レベル-99の大佐が異世界転生したら、身体の耐久度が水に濡れたティッシュ並みだった件〜天才的な脳だけで生き残る〜  作者: ティラピア池
第4章 戦争の終わり、そして新たな冒険へ

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第36話 鍛冶の街を襲う英雄、王家の遺物と魔物の大侵攻

はじめましての方も、お馴染みの方も、お越しいただきありがとうございます!作者のティラピア池です。今日も皆様に楽しんでいただけるよう、気合を入れてお届けします!

翌朝。


アイゼンフェルトの街は、鍛冶場の煙突から立ち上る薄い煙に包まれていた。


街の至る所から、金属を打ち鳴らす槌の音が響いている。


「カン!」


「カン!」


「カン!」


俺はアヤと共に、ガルドールの工房へ向かって歩いていた。


しかし、宿を出てから数歩進んだところで、俺は何かがおかしいことに気づいた。


「……静かすぎないか?」


アヤがこちらを振り向く。


「そう?」


「昨日より、人が少ない。」


普段なら商人や鍛冶職人で賑わっている通りが、今日は妙に閑散としている。


いくつかの店は、まだ扉すら開いていなかった。


俺は足を止める。


「……何か起きてるな。」


アヤもゆっくりと頷いた。


「私もそう思う。」


その瞬間――。


「ドォォォォン!!」


遠くから、凄まじい爆発音が響いた。


地面が大きく揺れる。


直後、街のあちこちから叫び声が上がった。


「魔物だ!!」


「魔物が街に近づいているぞ!!」


「門を閉めろ!!」


俺とアヤは顔を見合わせた。


「……魔物?」


俺たちはすぐに、爆発音のした方向へ走り出した。



---


街の門付近へ到着した俺たちの目に飛び込んできた光景に、俺は思わず立ち尽くした。


兵士たちが慌ただしく走り回っている。


城壁の上では、何人もの魔術師が戦闘準備に入っていた。


弓兵たちも次々と配置につく。


そして――城壁の外。


森が動いていた。


風に揺れているわけではない。


森の奥から、何かがこちらへ向かってきているのだ。


「ゴゴゴゴゴ……!」


地面が激しく揺れる。


そして――。


一体。


二体。


十体。


数十体。


やがて――数百体。


様々な種類の魔物が森から姿を現し、アイゼンフェルトへ向かって進んでくる。


巨大な身体を持つ狼。


角を生やした魔物。


巨大なトカゲのような怪物。


大型の猛禽類。


さらには、普段なら山奥深くに生息しているはずの魔物まで混じっている。


一人の兵士が叫んだ。


「これは……普通の魔物の襲撃じゃない!」


別の兵士が、青ざめた顔で叫び返す。


「魔物の大侵攻だ!!」


俺は魔物たちの動きを観察した。


……おかしい。


奴らは無秩序に動いているわけではない。


すべての魔物が、同じ方向へ進んでいる。


目標は――アイゼンフェルト。


「……なんだ、これ。」


アヤが俺を見る。


「アラリック?」


俺は森の方を指差した。


「見てみろ。」


「え?」


「奴ら、互いに攻撃していない。」


俺は目を細める。


「しかも、全員が街へ向かっている。」


アヤも魔物たちを見つめた。


「……誰かが操っている?」


「かもしれない。」


俺は再び魔物の群れを見る。


「だが……数が多すぎる。」



---


その時、一人の兵士が突然、丘の上を指差した。


「そこだ!!」


全員が一斉に振り向く。


アイゼンフェルトを見下ろす丘の上。


そこに、一人の男が立っていた。


黒いローブが、その身体の一部を覆っている。


風に煽られた髪が、静かに揺れていた。


その手には、普通の武器とは明らかに異なるものが握られている。


白銀と黄金が混ざり合った、長大な剣。


しかし――俺が気になったのは、その剣ではなかった。


男の背後には、王家の紋章を思わせる巨大な光の輪が浮かんでいる。


俺は、その光から妙な圧力を感じ取った。


「……あれは。」


ちょうどその時、ガルドールが俺たちの近くへやって来た。


しかし、丘の上の男を見た瞬間――彼の表情が変わった。


「World Relic……。」


俺はガルドールを見る。


「World Relic?」


ガルドールは静かに頷いた。


「王家の遺物だ。」


俺は再び丘の上の男へ視線を戻す。


「じゃあ、あいつがWorld Relicの所有者?」


「……そうだ。」


男がゆっくりと剣を掲げる。


その瞬間、背後に浮かぶ光の輪がさらに強く輝いた。


そして――丘の下にいた魔物たちが、一斉に咆哮した。


「グォォォォォ!!」


「ギャアアアア!!」


「キィィィィ!!」


数百体もの魔物の咆哮が、大気そのものを震わせる。


男は、落ち着いた声で呟いた。


「アイゼンフェルト。」


その声は、城門にいる俺たちのところまで届いた。


「この街に眠るものを、俺は取り戻す。」


一人の兵士が叫ぶ。


「お前は何者だ!!」


男はしばらく沈黙した。


そして――。


「英雄と呼ばれている。」


男はゆっくりと剣を下ろした。


「だが――。」


「俺は英雄じゃない。」


俺は、その男の目を見つめた。


そこに喜びはない。


迷いもない。


ただ、自分自身の信念だけを信じているような目だった。


「俺は、自分が正しいと思ったことをする。」


「それだけだ。」


俺は小さく息を吐いた。


「……Anti-Heroか。」


その瞬間。


男がこちらを振り向いた。


距離はかなり離れている。


それなのに――。


まるで、俺を正確に見つけたかのようだった。


「……。」


俺は黙り込む。


男の視線が、俺の近くに浮かぶRegaliaへと移った。


「その力……。」


俺は眉を上げる。


「俺の?」


男は目を細めた。


「王家の遺物ではないな。」


俺は手を上げる。


「違う。」


そして、自分の力を示すように告げた。


「これは――Imperium Regalia。」


初めて、男の表情が変化した。


「Imperium……Regalia?」


ガルドールも言葉を失っている。


男はしばらくRegaliaを見つめた。


そして――薄く笑った。


「……興味深い。」



---


突然、男の背後に浮かんでいた光の輪が回転を始めた。


《World Relic》


《Aurelius》


《Royal Authority》


黄金の光が丘全体へと広がっていく。


それに呼応するように、丘の下にいた魔物たちが一斉に速度を上げ始めた。


「魔物が来るぞ!!」


「構えろ!!」


兵士たちが一斉に戦闘態勢へ入る。


巨大な城門が閉じられる。


城壁の上では、魔術師たちが次々と魔法陣を展開していく。


俺は、その光景を冷静に眺めていた。


「……あいつは、ただ魔物を呼び寄せているわけじゃない。」


アヤが俺を見る。


「じゃあ、何をしてるの?」


「操っている……というより、方向を与えている。」


俺は魔物たちを指差した。


「あいつはWorld Relicを使って、この地域にいる魔物たちへ何らかの権威を与えている。」


ガルドールの表情がさらに険しくなる。


「それなら……これは単なる襲撃ではない。」


俺はガルドールを見る。


「どういう意味だ?」


ガルドールは街の地下を指差した。


「アイゼンフェルトは、古代王国の遺跡の上に建てられている。」


俺は目を見開いた。


「……何?」


ガルドールは続ける。


「ほとんどの人間は、その事実を知らない。」


「だが、この街の地下には――王国政府でさえ公にしたくないものが眠っている。」


俺は黙ってガルドールを見つめる。


「そして、あの男はそれを取り戻しに来た。」


ガルドールは小さく頷いた。


「……その可能性はある。」


俺は再び丘の上に立つAnti-Heroへ視線を戻す。


「つまり……魔物の大侵攻は、ただの道具ってことか。」


「……そういうことだ。」


俺は薄く笑った。


「……興味深い。」


アヤが俺を見る。


「なんだか楽しそう。」


「楽しんでるわけじゃない。」


俺は右手を上げた。


すると、俺のRegaliaがゆっくりと姿を現す。


内部で渦巻いていた霧が、さらに激しく回転し始めた。


「ただ、知りたいだけだ――。」


Regaliaの内部に光が集まっていく。


「こいつが、どこまで使えるのか。」



---


最初の魔物が城門へ到達した。


「ドン!!」


城門が大きく揺れる。


続いて、二体目の魔物が突進する。


「ドォン!!」


その瞬間、魔術師たちが一斉に攻撃を放った。


「《Flame Burst》!」


轟音と共に炎が魔物の群れへと叩き込まれる。


何体かの魔物が後退した。


しかし――残った魔物たちは止まらない。


「まだ来るぞ!」


俺は魔物たちの動きを観察する。


やはり、おかしい。


奴らは普通の群れのようには動いていない。


いくつもの集団に分かれ始めている。


第一集団は正門へ。


第二集団は東側の城壁へ。


そして第三集団は――。


「……地下への入口。」


俺は街の一角を指差した。


アヤが驚いた表情を浮かべる。


「地下へ向かってるの?」


「ああ。」


俺は目を細める。


「わざと分散させている。」


その瞬間。


遠くのAnti-Heroが、まるで俺がその意図に気づいたことを知っているかのように、剣を掲げた。


そして――。


「来い。」


その一言に反応するように、魔物たちが再び動き出す。


俺は口元を吊り上げた。


「……いいだろう。」


俺も右手を掲げる。


「だったら――俺も付き合ってやる。」


Regaliaがさらに強く輝き始める。


《Imperium Regalia》


《Owner:Alaric Shirogane》


《Weapon Level:2 / 5》


俺はその光を見つめた。


そして、街へ迫る魔物たちを見る。


「……まだ大型の武器は作れない。」


俺は拳を握る。


「だが――小型の武器でも十分だ。」


Regaliaの霧から、いくつもの形が浮かび始める。


一つ。


二つ。


四つ。


そして――八つ。


俺は浮かび上がった武器を見つめる。


「Telekinesis。」


次の瞬間。


八つの武器が、一斉に宙へ浮かび上がった。


アヤが笑う。


「また始まった?」


俺は頷いた。


「ああ。」


しかし――俺が命令を下そうとした、その瞬間だった。


丘の上のAnti-Heroが、突然こちらへ剣を向けた。


World Relicが強烈な光を放つ。


そして――。


アイゼンフェルト周辺にいたすべての魔物が、突然その場で停止した。


俺も思わず動きを止める。


「……何?」


数百体もの魔物が、同時にこちらを振り向いた。


無数の目が、一斉に俺へ向けられる。


丘の上の男が、薄く笑った。


「やっと――見つけた。」


俺は目を細める。


「……何を言ってる?」


その背後で、World Relicの光がさらに強くなる。


そして――。


アイゼンフェルトの地下から、何かが目覚め始めた。


「ゴゴゴゴゴゴゴ……!!」


大地が再び震え始める。


今度は――これまでとは比べものにならないほど強く。


俺は街を見つめた。


「……これは、ただの魔物の大侵攻じゃない。」


俺はRegaliaを強く握り締める。


「この街の地下に――何かがある。」


そして、アイゼンフェルトへ来てから初めて――。


俺は感じていた。


新しい武器を探すためだったはずの旅が、いつの間にか――もっと大きな何かへと変わり始めている。


――To Be Continued.

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ページ下部の**【ブックマークに追加】や【評価(★★★★★)】**をいただけると嬉しいです!皆様の応援が執筆の大きな励みになります!もしかしたら「こういう設定の小説は途中でエタる(エピソードが途絶える)んじゃないか……」と思って、ブックマークをためらっている方もいるかもしれません。ですが、断言します。私はこの作品がライトノベル化、コミカライズ、そしてアニメ化するまで絶対にエタりません(更新を止めません)!ぜひ大佐の行く末を、一緒に最後まで見届けてください!

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