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レベル-99の大佐が異世界転生したら、身体の耐久度が水に濡れたティッシュ並みだった件〜天才的な脳だけで生き残る〜  作者: ティラピア池
第4章 戦争の終わり、そして新たな冒険へ

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第34話・旅立ちの前に、成長した魚と新たな武器

はじめましての方も、お馴染みの方も、お越しいただきありがとうございます!作者のティラピア池です。今日も皆様に楽しんでいただけるよう、気合を入れてお届けします!

俺とAyaは、旅の準備をするため、屋敷へ戻ってきていた。


俺はMagic Bagの中へ、いくつかのPotionや食料、道具、それから旅に必要になりそうな物を次々と詰め込んでいく。


Ayaも自分の荷物を確認しながら、忘れ物がないか一つずつ確かめていた。


「これで準備は大丈夫かな?」


「たぶん、大丈夫だと思う。」


俺は最後にMagic Bagの口を閉じた。


その直後――。


「Alaricさん!」


「ん?」


声のした方へ振り向く。


廊下の向こうから、一人の少年がこちらへ向かって走ってきた。


見覚えのある顔だ。


アルブレヒト・ヴァルテリスの末息子だった。


「どうした?」


少年は俺の前で立ち止まり、少し息を整える。


そして、嬉しそうな顔で口を開いた。


「魚のところへ行きませんか?」


「魚?」


その言葉を聞いた瞬間、俺はある存在を思い出した。


「……Torpedo Hornfish(トルペード・ホーンフィッシュ)?」


「はい!」


少年は勢いよく頷いた。


「何かあったのか?」


すると、少年は満面の笑みを浮かべる。


「大きくなりました!」


「……もう?」


思わず聞き返してしまった。


「はい! それに……とても大人しいんです!」


俺とAyaは顔を見合わせた。


これは……ちょっと気になるな。


「分かった。少し見に行ってみよう。」


俺たちは少年の案内に従い、魚が飼育されている部屋へ向かった。



---


そして――。


部屋の扉が開かれた瞬間。


「…………。」


俺は思わず言葉を失った。


大きな水槽の中を、一匹のTorpedo Hornfish(トルペード・ホーンフィッシュ)がゆっくりと泳いでいる。


その身体は、孵化したばかりの頃とは比べ物にならないほど大きく成長していた。


大きなヒレが水の中で静かに揺れる。


そして――。


俺たちの姿を確認した瞬間、魚はゆっくりとこちらへ近づいてきた。


「……本当に大きくなったな。」


俺は水槽の縁まで歩み寄る。


Torpedo Hornfishは俺の目の前でぴたりと止まった。


俺はゆっくりと手を伸ばす。


「……お前、覚えてるのか?」


すると魚は俺の手へ近づき、その頭をそっと押し当ててきた。


「…………。」


俺はしばらく何も言えなかった。


「……懐いてるな。」


Ayaが小さく笑う。


「うん。」


その様子を見ていたアルブレヒトの末息子も、嬉しそうに笑っていた。


「Alaricさんのおかげです!」


「俺のおかげ?」


「はい!」


少年は大きく頷いた。


「この魚が生まれたばかりの頃は、どうすればいいのか誰にも分かりませんでした。」


「でも、Alaricさんが水や魔力について調べてくれたから……。」


少年は水槽の中を泳ぐ魚へ視線を向ける。


「今では、こんなに元気になりました!」


俺は少しだけ目を細めた。


「そうか。」


そして、もう一度Torpedo Hornfishを見る。


「……よかったな。」


魚は何も答えず、ただ静かに水の中を泳ぎ続けている。


俺はその姿を眺めながら、改めて身体の成長を観察した。


孵化したばかりの頃は小さく、生命力も安定していなかった。


それが今では、ここまで大きくなっている。


「成長速度も、かなり違うな……。」


俺の頭の中に、いくつもの仮説が浮かんでくる。


水質。


温度。


栄養。


魔力。


そして――まだ俺が知らない、この世界特有の様々な環境因子。


考え始めれば、いくらでも調べることはできそうだった。


だが、今は――。


こうして元気に泳いでいる姿を見られただけで十分だった。


少年がこちらへ向き直る。


そして、ぺこりと頭を下げた。


「本当にありがとうございました。」


俺は少し驚いた。


「そんなに改まらなくてもいい。」


「でも……。」


少年が顔を上げる。


俺は静かに首を振った。


「魚が元気になったのは、みんなで世話をしたからだ。」


「俺だけの功績じゃない。」


少年は少し嬉しそうに笑った。


「はい!」


その時、Ayaが俺の名前を呼んだ。


「Alaric。」


「ん?」


「そろそろ行かないと。」


俺は準備を終えた荷物へ視線を向ける。


「……そうだった。」


すっかり魚の成長に夢中になっていた。


俺は最後にもう一度、Torpedo Hornfishへ視線を向けた。


「じゃあ、俺たちは行くよ。」


すると魚は、まるで別れを惜しむかのように、再びこちらへ近づいてきた。


俺はその頭へ、そっと手を触れる。


「元気でな。」


少年が笑顔で言う。


「また帰ってきたら、会いに来てください!」


「もちろん。」


俺たちはその言葉を背に、部屋を後にした。



---


屋敷の前まで戻ると、すでに何人かの人々が集まり、俺たちを見送る準備をしていた。


その中心には、アルブレヒトの姿もある。


「本当に二人だけで行くのか?」


俺は頷いた。


「はい。」


そう言いながら、ルシアンから渡された地図を広げる。


「今回は俺とAyaだけで十分です。」


アルブレヒトは少し心配そうな表情を浮かべた。


「危険な場所ではないが、くれぐれも気をつけてくれ。」


「分かっています。」


隣に立つAyaも、小さく頭を下げた。


「行ってきます。」


アルブレヒトは二人を見つめ、それから静かに頷いた。


「二人とも、無事に戻ってこい。」


俺は背負った荷物を確認する。


「じゃあ、行ってきます。」


俺とAyaは並んで歩き始めた。


屋敷から少しずつ離れていく。


今回の旅には――。


Alexanderはいない。


Julius Caesarもいない。


Genghis Khanもいない。


そして、あの大量のSkeletonたちもいない。


今回、俺たちと共にいるのは――。


俺とAya。


たった二人だけだ。


俺は手にした地図へ目を落とす。


目的地は、俺がまだ一度も訪れたことのない街。


そして、その街には――。


Lucienが言っていた、非常に優れた技術を持つ武器職人がいるらしい。


俺は再び前方へ視線を向けた。


新しい街。


新しい出会い。


そして――新しい武器。


自然と胸が高鳴る。


「……楽しみだな。」


Ayaが隣からこちらを見る。


「何が?」


俺は地図を持つ手に少しだけ力を込めた。


そして、前方に続く道を見ながら笑う。


「新しい街。」


一拍置いて――。


「そして――新しい武器だ。」

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ページ下部の**【ブックマークに追加】や【評価(★★★★★)】**をいただけると嬉しいです!皆様の応援が執筆の大きな励みになります!もしかしたら「こういう設定の小説は途中でエタる(エピソードが途絶える)んじゃないか……」と思って、ブックマークをためらっている方もいるかもしれません。ですが、断言します。私はこの作品がライトノベル化、コミカライズ、そしてアニメ化するまで絶対にエタりません(更新を止めません)!ぜひ大佐の行く末を、一緒に最後まで見届けてください!

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