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第20話 闇の砦 前編(3)

 ドゴオオオオオ!


 このレイの攻撃で難く閉ざされているはずの砦の扉があっけなく破壊される。

 うひぃ!この威力!これは敵に回したくないぜ。


 そして破壊された扉からはわらわらと敵の手下どもが現れる!

 こいつらがただの数に任せた雑魚なのか腕もしっかりしたエリート集団なのか…。

 そいつを確かめるのはオレの役目だっ!


「狼牙虚空ケェーン!」


 オレの拳が空を切り裂く!

 数合わせの雑魚はこの一撃で多くが宙を飛んでいった。

 うん、最初に出てきた手下共はただの数合わせだ。


「大した事ないみたいだ、行こう!」


 オレはこの結果をみんなに伝え、一足お先に砦へと突入する!

 ふおおおお!何だかオラすっげぇ興奮してきたぞ!


 襲いかかる雑魚を千切っては投げ千切っては投げ!

 調子に乗ったオレは…

 オレは…


 迷った。


「ど、どこだここーっ!」


 考えて見れば当然の話。

 この砦の事は前持って何も知らなかったのに。

 あー、下手こいたー!


 でもそんなの…関係なくねーっ!


 オレは焦って後ろを振り向いた。

 ヤバイ、誰も後をついて来ていない!

 そうだ!とりあえずは戻らないと!


 ガシャーン!


「う…」


 オレが戻ろうと一歩踏み出した瞬間、入ってきた道の隔壁が次々と閉じられていく。

 これは…閉じ込められた?

 つまり最初から罠だったのか…ああ…一人で先走るんじゃなかった…。


「まさかこれほど馬鹿だとは思わなかったぞ」


 その声に振り向くと…そこには多少は強そうな敵幹部っぽい男がオレを見下ろしていた。

 あらら…これって結構ピンチなんじゃね?


「お前だろう?タダシの息子と言うのは」


「だ、だったらなんだよ!」


「いやあ、もう少し骨のあるやつかと思ったが…少し失望したよ」


 また失望!オレの評価って失望しかないのかよ!

 これちょっとカチンと来たね!実力、見せつけてやる!


「ろうがーっ!」


 オレは一気に間合いを詰めてこの敵に必殺の一撃を!


「その技は効かない」


 敵はそう言うとオレの前に手を振りかざす。

 その瞬間に発生した衝撃波でオレは逆に壁に叩き付けられてしまった。

 

 ドガァッ!


「ぐっはぁ!」


(こ、こいつ、強いぞ…)


「全くせっかちだなぁお前は…自己紹介くらいさせてくれよ」


「ぐ…」


 オレは壁にぶつけられた衝撃でしばらく言葉が出せなかった。

 この砦にここまでの手練がいると言う事は…アサウェル達も危ない!…はず。

 でも二人共オレよりかなり強いから結構大丈夫だったりするのかなぁ…(弱気)。

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