月光都市メイア・ルーア④
主審 > ハーフタイム終了。
アスド > ソドムとゴモラが…嘘!?
リディガンネトラス > …そうよ。全て嘘っぱち。
リディガンネトラスは縄で縛られた状態でそう言い放った。
リディガンネトラス > こいつは御神体なんかじゃないわ。
リディガンネトラス > 私の手下で、只の雑魚よ。
民族風の男 > うほっほい。
リディガンネトラス > かつてこの地にあった二つの集落…それは、
リディガンネトラス > 女の魔族が住まう街『エリタンクス』と、
リディガンネトラス > 男の魔族が住まう街『ソリテジウス』だったのよ。
リディガンネトラス > 私は元締めにソリテジウスの支配を任されていてねぇ。
リディガンネトラス > 私がこっそり集落中の男達を男色に染めたのを、
リディガンネトラス > こいつが元締めに密告しやがったのよ。
民族風の男 > うほっ…ほい。
リディガンネトラス > お陰で元締めはカンカンよ。
リディガンネトラス > いつしか集落中の男達を連れ去り、
リディガンネトラス > 結界を張り私一人を街に閉じ込めたのよ…!!
リディガンネトラス > でも…その時、私の前に一人の英雄が現れたの。
リディガンネトラス > それが『火の魔王』ヴィテオロレイソスよ。
アスド > …あれ?お前は確かその魔王にこっ酷くやられたんじゃ…。
リディガンネトラス > 私が悪いのよ…。
リディガンネトラス > 彼は元締めに逆らってまで私を助けようとしたの。
リディガンネトラス > 彼は元々正義感溢れる熱血漢で、
リディガンネトラス > まるで魔王と云うより勇者のような存在だったわ。
リディガンネトラス > たった一人で助けに来てくれた彼を、私は…
リディガンネトラス > 欲望を…抑えられなくて…
民族風の男 > うほっ…。
リディガンネトラス > あの時の彼の『うわぁ…』って表情、
リディガンネトラス > 今でも忘れられずにゾクゾクするわ…。
主審 > 指導!
リディガンネトラス > そして私と彼は互いの身体を賭けた戦闘を繰り広げた。
リディガンネトラス > その影響でソリテジウスの街は完全に崩壊。
リディガンネトラス > それが教団に伝わる『ソドム』の真相よ。
民族風の男 > …ほい。
教団幹部 > そんなぁぁぁ!嫌じゃ嫌じゃあ!!
元教祖 > これからワシらは一体何を信じればいいんじゃぁぁぁ!!
アスド > おい…お前ら急に老け込むなよ…。
リディガンネトラス > その後…彼は自ら前線部隊へと志願し、20年前の
リディガンネトラス > 『限定無限戦争』に赴き消息を絶ったわ…。
…限定無限戦争? …20年前?
そんな話は聞いた事がないぞ。
こいつは一体何を言っているんだ?
リディガンネトラス > 失恋のショックから私は魔王の力を封印し、
リディガンネトラス > 後に出来たこの街で十数年、
リディガンネトラス > 普通の男として暮らしていたの。
リディガンネトラス > そこで出逢ったのが、ひであき…貴方よ。
ひであき > …Pャシ。
リディガンネトラス > ひであきが出入りしている教団が何なのか気になって、
リディガンネトラス > 施設にこっそり忍び込んで驚いたわ。
リディガンネトラス > 血眼になって探していた裏切り者の部下が、
リディガンネトラス > こんな所で御神体に成りすまして居たのだからねぇ。
民族風の男 > うほっ…ほい?
リディガンネトラス > とぼけたって無駄よ!!元はと言えばあなたが
リディガンネトラス > 密告さえしなければこんな事にならなかったのよ!!
スパァーン!!スパァーン!!
民族風の男 > うほっほい!うほっほい!
スパパパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!
民族風の男 > うほっほ痛えマジ痛えちょっマジ勘弁!!
アスド > おい、その辺で…ってお前いつの魔に縄を!?
リディガンネトラス > フフ…テンプレ通りに行かないとでも思って?
リディガンネトラス > しかも超蝶結びとは恐れ入ったわ。
アスド > あ、いやほどく時にやり易いかなと思って…。
リディガンネトラスは民族風の男を抱え走り出した。
リディガンネトラス > ばーかばーかウ○コ野郎!!
リディガンネトラス > ひであき!あなたも少しは反省しなさいよ!!
ひであき > しない。
リディガンネトラス > タヒね蛆虫野郎!!
リディガンネトラスはそう言い放ち部屋を抜け出そうとした…その時!!
Mr.ソバット > 俺の前に立つな…シャギァァアア!!
ゲグシャア!!
リディガンネトラス > アボガンチョッペム!!
リディガンネトラス達はMr.ソバットの一撃をまともに喰らい、再度気絶した。
アスド > Mr.ソバット…何故ここに!?
Mr.ソバット > お前から貰ったスリッパのサイズが合わないのが
Mr.ソバット > やっぱり気になってな。クレームを言いに来たんだ。
Mr.ソバットはまたしてもスリッパを片方履いたままの状態だった。
卿団幹部 > 元教祖様…!あれは…!!
元教祖 > おお…
元教祖 > 『その者片方のスリッパを履いて適当に降り立つべし。』
元教祖 > 言い伝えは本当じゃった…あの御方こそ本当の…
元教祖 > 『スリッパ片方神』!!!!
Mr.ソバット > 俺が…神?フハハ…フハハハハ!!
元教祖 > はい。神様…あなたの望むものなら何でも捧げましょう。
Mr.ソバット > じゃあスリッパ片方返せよ。
卿団幹部 > スリッパ万歳!
卿団幹部 > 片方万歳!
卿団幹部 > どすこい!
卿団幹部 > 教団万歳!
アスド > お、おいお前ら取り敢えず落ちつけ…
元教祖 > うっせーな粋がんじゃねーよ役立たずが!!
アスド > ………。
全員 > ワイワイガヤガヤ。
アスド > ……がっくし。
その時…アスドの隣の床の隙間から黒い液体が染み出した。
液体は人の形となり、アスドの横に佇んでいた。
アスド > …ありがとう液体人形さん。
アスド > アンタだけだ…俺に構ってくれるのは…ってアンタ誰?
液体人形 > 汝に問う。我の敵とは何か。
アスド > …はい?
液体人形 > 汝に問う。我の敵とは何か。
アスド > 敵…?何言ってんだお前?
液体人形 > 『御前』…つまり我の事か。
液体人形 > 我の敵は『我』に非ず。
突然液体人形の口から黒い液体が噴き出し、アスドの体内に入り込んだ!!
アスド > がぼっ…がぼぼぼぼぼ!!!
やべぇ…いったい何なんだこれは…!!
か、体の自由が利かねえ…!!誰か気付いてくれ…。
ようやく周囲が俺の異変に気付いた。
何か騒いでいるようだが、ハッキリと聞こえてこない。
俺の体は見る見るうちに膨らみ…黒く変色していく…
主審がコチラと腕時計を交互にチラ見している。
まるで俺の人生がロスタイムに突入したと言わんばかりだ…
や…やばい…
意識…が…
爆…死…
主審 > GAME OVER!!




