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女神と七人の道化師  作者: あすてり(制作協力:えりさ)
第1章 幻想大陸編
5/5

月光都市メイア・ルーア④

主審 > ハーフタイム終了。


アスド > ソドムとゴモラが…嘘!?


リディガンネトラス > …そうよ。全て嘘っぱち。


リディガンネトラスは縄で縛られた状態でそう言い放った。


リディガンネトラス > こいつは御神体なんかじゃないわ。

リディガンネトラス > 私の手下で、只の雑魚よ。


民族風の男 > うほっほい。


リディガンネトラス > かつてこの地にあった二つの集落…それは、

リディガンネトラス > 女の魔族が住まう街『エリタンクス』と、

リディガンネトラス > 男の魔族が住まう街『ソリテジウス』だったのよ。

リディガンネトラス > 私は元締めにソリテジウスの支配を任されていてねぇ。

リディガンネトラス > 私がこっそり集落中の男達を男色に染めたのを、

リディガンネトラス > こいつが元締めに密告しやがったのよ。


民族風の男 > うほっ…ほい。


リディガンネトラス > お陰で元締めはカンカンよ。

リディガンネトラス > いつしか集落中の男達を連れ去り、

リディガンネトラス > 結界を張り私一人を街に閉じ込めたのよ…!!

リディガンネトラス > でも…その時、私の前に一人の英雄(ヒーロー)が現れたの。

リディガンネトラス > それが『火の魔王』ヴィテオロレイソスよ。


アスド > …あれ?お前は確かその魔王にこっ酷くやられたんじゃ…。


リディガンネトラス > 私が悪いのよ…。

リディガンネトラス > 彼は元締めに逆らってまで私を助けようとしたの。

リディガンネトラス > 彼は元々正義感溢れる熱血漢で、

リディガンネトラス > まるで魔王と云うより勇者のような存在だったわ。

リディガンネトラス > たった一人で助けに来てくれた彼を、私は…

リディガンネトラス > 欲望を…抑えられなくて…


民族風の男 > うほっ…。


リディガンネトラス > あの時の彼の『うわぁ…』って表情、

リディガンネトラス > 今でも忘れられずにゾクゾクするわ…。


主審 > 指導!


リディガンネトラス > そして私と彼は互いの身体を賭けた戦闘を繰り広げた。

リディガンネトラス > その影響でソリテジウスの街は完全に崩壊。

リディガンネトラス > それが教団に伝わる『ソドム』の真相よ。


民族風の男 > …ほい。


教団幹部 > そんなぁぁぁ!嫌じゃ嫌じゃあ!!


元教祖 > これからワシらは一体何を信じればいいんじゃぁぁぁ!!


アスド > おい…お前ら急に老け込むなよ…。


リディガンネトラス > その後…彼は自ら前線部隊へと志願し、20年前の

リディガンネトラス > 『限定無限戦争(リミテッド・インフィニティ・ウォーズ)』に赴き消息を絶ったわ…。


…限定無限戦争(リミテッド・インフィニティ・ウォーズ)? …20年前?

そんな話は聞いた事がないぞ。

こいつは一体何を言っているんだ?


リディガンネトラス > 失恋のショックから私は魔王の力を封印し、

リディガンネトラス > 後に出来たこの街で十数年、

リディガンネトラス > 普通の男として暮らしていたの。

リディガンネトラス > そこで出逢ったのが、ひであき…貴方よ。


ひであき > …Pャシ。


リディガンネトラス > ひであきが出入りしている教団が何なのか気になって、

リディガンネトラス > 施設にこっそり忍び込んで驚いたわ。

リディガンネトラス > 血眼になって探していた裏切り者の部下が、

リディガンネトラス > こんな所で御神体に成りすまして居たのだからねぇ。


民族風の男 > うほっ…ほい?


リディガンネトラス > とぼけたって無駄よ!!元はと言えばあなたが

リディガンネトラス > 密告さえしなければこんな事にならなかったのよ!!


スパァーン!!スパァーン!!


民族風の男 > うほっほい!うほっほい!


スパパパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!


民族風の男 > うほっほ痛えマジ痛えちょっマジ勘弁!!


アスド > おい、その辺で…ってお前いつの魔に縄を!?


リディガンネトラス > フフ…テンプレ通りに行かないとでも思って?

リディガンネトラス > しかも超蝶結びとは恐れ入ったわ。


アスド > あ、いやほどく時にやり易いかなと思って…。


リディガンネトラスは民族風の男を抱え走り出した。


リディガンネトラス > ばーかばーかウ○コ野郎!!

リディガンネトラス > ひであき!あなたも少しは反省しなさいよ!!


ひであき > しない。


リディガンネトラス > タヒね蛆虫野郎!!


リディガンネトラスはそう言い放ち部屋を抜け出そうとした…その時!!


Mr.ソバット > 俺の前に立つな…シャギァァアア!!


ゲグシャア!!


リディガンネトラス > アボガンチョッペム!!


リディガンネトラス達はMr.ソバットの一撃をまともに喰らい、再度気絶した。


アスド > Mr.ソバット…何故ここに!?


Mr.ソバット > お前から貰ったスリッパのサイズが合わないのが

Mr.ソバット > やっぱり気になってな。クレームを言いに来たんだ。


Mr.ソバットはまたしてもスリッパを片方履いたままの状態だった。


卿団幹部 > 元教祖様…!あれは…!!

元教祖 > おお…

元教祖 > 『その者片方のスリッパを履いて適当に降り立つべし。』

元教祖 > 言い伝えは本当じゃった…あの御方こそ本当の…

元教祖 > 『スリッパ片方神』!!!!


Mr.ソバット > 俺が…神?フハハ…フハハハハ!!


元教祖 > はい。神様…あなたの望むものなら何でも捧げましょう。


Mr.ソバット > じゃあスリッパ片方返せよ。


卿団幹部 > スリッパ万歳!

卿団幹部 > 片方万歳!

卿団幹部 > どすこい!

卿団幹部 > 教団万歳!


アスド > お、おいお前ら取り敢えず落ちつけ…


元教祖 > うっせーな粋がんじゃねーよ役立たずが!!


アスド > ………。


全員 > ワイワイガヤガヤ。


アスド > ……がっくし。


その時…アスドの隣の床の隙間から黒い液体が染み出した。

液体は人の形となり、アスドの横に佇んでいた。


アスド > …ありがとう液体人形さん。

アスド > アンタだけだ…俺に構ってくれるのは…ってアンタ誰?


液体人形 > 汝に問う。我の敵とは何か。


アスド > …はい?


液体人形 > 汝に問う。我の敵とは何か。


アスド > 敵…?何言ってんだお前?


液体人形 > 『御前』…つまり我の事か。

液体人形 > 我の敵は『我』に非ず。


突然液体人形の口から黒い液体が噴き出し、アスドの体内に入り込んだ!!


アスド > がぼっ…がぼぼぼぼぼ!!!


やべぇ…いったい何なんだこれは…!!

か、体の自由が利かねえ…!!誰か気付いてくれ…。


ようやく周囲が俺の異変に気付いた。

何か騒いでいるようだが、ハッキリと聞こえてこない。

俺の体は見る見るうちに膨らみ…黒く変色していく…

主審がコチラと腕時計を交互にチラ見している。

まるで俺の人生がロスタイムに突入したと言わんばかりだ…


や…やばい…


意識…が…


爆…死…


主審 > GAME OVER!!

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