エモラの花採取完了
やがて──
霧はゆっくりと薄れていき、
森の奥の空気も、少しずつ軽くなっていく。
ポロル
「ロル……」
ディジル
「……ふぅ」
イネリア
「……落ち着いたべ……」
フワン
「……どうやら、収まったようですね」
それぞれの呼吸が、元に戻っていく。
コッチャン
「はい、おつかれさまだぺん〜☆」
にかっと笑う。
アマリュウ
「……なんとかなったか」
腕を組み、周囲を見渡す。
ノクシアは、小瓶をしまいながらうなずいた。
ノクシア
「十分だねぇ」
みちる
「いっぱい取れたね!」
モフリオン
「もふ〜♪」
ディジルは、頭をかきながらつぶやく。
ディジル
「……結局、役に立ってねぇな」
イネリア
「わちもだべ……むしろ迷惑かけただべ……」
フワン
「申し訳ありません。お力になれず……」
ノクシアは、くくっと喉の奥で笑う。
ノクシア
「イヒヒ……」
ノクシア
「想定内だよ」
軽く杖を鳴らす。
ノクシア
「あの花はねぇ、そう簡単に扱えるもんじゃない」
ノクシア
「むしろ、よく持ちこたえた方さ」
ディジル
「……そういうもんかよ」
イネリア
「……ちょっと安心しただべ」
フワン
「ありがとうございます」
ポロルは、くるりと空中で回る。
ポロル
「ポロル、ここに残るロル〜♪」
みちる
「え、帰らないの?」
ポロル
「ここ、楽しいロル♪」
にこっと笑う。
ディジル
「まあ……そういうやつだな」
イネリア
「また会えるだべ?」
ポロル
「会えるロル〜♪」
ふわふわと手を振る。
ノクシアは一歩前に出て、振り返る。
ノクシア
「みんな、ありがとうよ」
その声は、どこか柔らかい。
イネリアはぱっと顔を上げる。
イネリア
「ノクシア様、まただべー!!」
フワン
「またぜひ、お越しください」
ディジル
「……今度はもうちょい役に立つ」
コッチャンは大きく手を振る。
コッチャン
「どすこいばいび〜☆」
アマリュウは小さく息をつく。
アマリュウ
「……騒がしい連中だ」
それでも、どこか満足げだった。
みちる
「またね、ポロル!」
モフリオン
「もふ〜!」
ポロル
「またロル〜♪」
森の奥で、小さな姿が手を振り返す。
――
やがて一行は、森を抜ける。
やわらかな光が差し込み、
いつもの世界の空気が戻ってくる。
みちる
「……なんだか、夢みたい」
ディジル
「はは!たしかにな!」
イネリア
「ほんとにあっただべ……」
フワン
「ええ。不思議でしたね」
ノクシアは、くるりと背を向ける。
ノクシア
「さてと……」
ノクシア
「次は、仕込みだねぇ」
イヒヒ、と小さく笑った。




