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エピローグ
あれから一体、いくつもの年月が経っただろうか。
中庭から窓を見上げるが、どうやら今日は気分転換の日ではないらしい。
もう何年もあれから時が過ぎている、だから取り越し苦労ってこともあるかもしれない。
たとえそうだったとしても、俺には確認する義務がある。
立派な強い大人になれたかと聞かれると、はっきり「なれました!」と自信満々(じしんまんまん)に答えることはできない。他人に驕ってるとは思われたくないから。
でも少なくとも、自分の中ではなれたと思えたからこそ、俺はまたここへ来た。
両開きの玄関扉を力強く開ける。
錆のこすれる音が時間の経過をより強く感じさせた。
「お待ちしておりました。久遠アラタさん」
メイドという存在を見たのは、これで2回目だ。




