小学校編 1話 ~目覚めと決意~
処女作です。
皆さま大らかな気持ちでお読みいただければ幸いです。
誤字脱字等ありましたらご連絡いただけると嬉しいです。
「眩しい・・・」
カーテンの隙間から零れる陽の光が俺の顔に当たり、目を開こうとしたが眩い光が瞼を開くことを拒んでくる。
異世界であるアースロットは常に曇り空で太陽が出ていた日は無かったため、ひどく懐かしい感覚を覚えた。
「5年振りの太陽、ということは元の世界に帰ってきたのか」
布団から上半身のみ起き上がると体に異変を感じたため、ふと自分の手に視線を落とした。
そこにはまるで自分の手では無いと思うほど小さな手があった。手を開いたり閉じたりしてみたが、やはり俺の手で間違いなさそうだ。まだ違和感を感じるが直に治るだろう。
目線は手から周囲の風景を捉える。
ひどく懐かしいが、ここは俺が小さいころに住んでいた賃貸マンションで間違いない。
ブラウン管テレビと漫画が並べられている本棚、下が勉強机になっている二段ベッドなど、あの当時では比較的裕福な生活だったと思う。
今座っている二段ベッドは確か小学校の入学祝に親からプレゼントされたものだったはず。新品特有の真新しい木の香りがすることからも、小学校の入学前後で間違いないだろう。
俺がアフロディーテに要望した7歳では無かったが、気を利かせてくれたのだろう。
俺はまだ違和感の残る体を引きずりながら二段ベッドから降りて鏡に向かう。
「小さい頃はこんな顔だったのか」
目尻にはクマが無く、モンスターとの戦闘によって次第に失われていった目の輝き、それにシワも無い。
この頃は毎日が楽しくてしょうがなかった。
俺が人生で1番幸せだった時、そう両親が生きていた時までは。
「りゅ~ちゃん!朝よ~」
明るい声とともに扉が開いた。そこには、あの日永遠に失った大好きだった母が笑顔で立っていた。
また会えるとは思わなかった。
俺は母親から目が離せなかった。しかし母の顔が次第に滲んで見えなくなった。
どうやら俺は無意識に涙を流しているようだ。
「どうしたの?!りゅ~ちゃん。怖い夢を見たの?大丈夫?」
母は俺に近づき心配そうな顔で覗き込んできた。
「うん、大丈夫・・・母さん会いたかった」
「なによ、急に。毎日会っているじゃない、甘えん坊さんね。今日から小学校でしょ、ちゃんと行ける?」
そうか、アフロディーテは入学式の日に転生させてくれたのか。
俺は心の中でアフロディーテに感謝する。
「さぁ早く着替えてリビングにいらっしゃい。朝ごはんができているわよ」
「うん、分かったよ!母さん」
俺は出来るだけ子供っぽく返事をした。
今まで大人だったのだ、急に子供になるのは思いの外大変そうだ。よくある転生物のラノベ主人公はよくこれに対応できたなと感心した。
しかし、出来るだけ早く慣れていくしかないか。
俺は自分に言い聞かしながら着替えを終える。
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@iseyari0408
出来るだけ早めの投稿を目指しますが、止まったら書き溜めしてるんだと思ってください。




