小学校編 27話 ~夏休みの過ごし方~
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俺は父と神社に来ていた。
夏休みを利用して父に剣術を学ぶためだ。
俺はアースロットで剣を扱っていたが自己流だった。
誰かに師事する事も無く、ただひたすらにモンスターを狩っていた。
今後、転移盤から魔族が攻めてくる可能性があることを考えると少しでも強くなりたい。
そう思っていたところ、父から誘われたのだ。
父と神社へ着くと、そこにはザッシュがいた。
「悪いなザッシュ。こんなことに付き合わせて」
「構わない。勇者殿に剣を教えられるとは光栄な事だ」
帝国流か・・・アースロットにいた頃、噂には聞いていた。
対人に特化した剣術で、相手の力を受け流して自分の剣の威力に変換する。
柔よく剛を制すとはよく言われるが、それを体現した剣術。
ただ帝国が滅亡した後にアースロットへ渡った俺は帝国流を見たことが無かった。
アーク帝国の滅亡とともに滅びた剣術、それをこちらの世界で学ぶことが出来るなんて不思議な気分だ。
「龍之介殿、まずは手合わせを」
俺は父が作ってくれた特製の木刀を手にザッシュと対峙する。
小さい身体でも扱えるよう、通常の半分程の大きさになった木刀だ。
小太刀と似たサイズをイメージしてもらえれば良いだろうか。
木刀を構えて対峙すると良く分かる。
ザッシュは相当の使い手だ、まるで隙が無い。
隊長は伊達じゃないという事か。
俺は胸を借りるつもりで先制攻撃を繰り出す。
下段に構えて走り出すがザッシュは中段に構えたまま動かない。
俺は胴を狙い木刀を横薙ぎし、ザッシュの木刀で塞がれる反動を利用して回転しながら逆足を狙う。
ザッシュは二段攻撃を予知していたのか、2連撃を木刀で防ぐ。
俺は小さい身体を活かしてザッシュの後ろに忍び込む。
ここまでは予想通り。
間髪入れず俺は膝裏に木刀を叩き込む。
が、ザッシュは飛び上がってそれを回避した。
俺は後ろに下がって木刀を中段に構え直す。
「龍之介殿、もう大丈夫です。ありがとうございました」
「ありがとうございました」
「素晴らしいですな。俊敏性を活かした流れる様な連撃、帝国でも龍之介殿に勝てる者はそうはいないでしょう」
父も俺がここまでやれるとは想像していなかったようだ。
手に持った木刀を落とすくらい驚いている。
「それにしても、どこで剣術を学ばれたので? どこか帝国流に似ている様に感じます」
「色々な方の剣術を見様見真似で使っているだけですよ」
「正直ここまで出来るとは思いませんでした。2人には申し訳無いですが私が教えることが無いと思われます」
ザッシュは申し訳なさそうに答える。
俺が放った連撃だが、実は初見で受けられたのは初めてだった。
個人的にはザッシュの師事を受けてみたい。
「ザッシュさん、僕に剣術を教えてください。少しでも成長したいんです」
「・・・分かりました。それでしたら帝国流の基礎剣術から学んでいただきましょう」
「ありがとうございます!よろしくお願いします」
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