異世界ふぁーすと☆こんたくと
突然だが自己紹介をしようと思う。
浜田洋平、25歳、独身。
職業は自宅警備員で、趣味や特技は無し。
しいて言うなら自慰行為である。
長く引きこもっていると、それぐらいしかやることがなくなってくるのだ。
もはや中毒のようになっていた。
最近では、新たなオナニー手法の修行の為にオナ禁をするというおおきな矛盾を孕んだ存在へと
昇華していたのだが、まあ、言ってしまえばただのニートである。
そんなどこにでもいそうなごく普通の自宅警備員の前に悠然とたたずむのはライオンの頭と、鷲の体を持ったいびつな生物。
……どうしてこうなった?
この奇妙な状況の始まりは数分前。
ついに、かねてから(1か月前から)の夢であったエナジー・オーガズムに至った俺は
気づけば巨大な木々の生い茂る森の中にいて、このわけのわからん動物のエサになろうとしていたのだった。
「ま、まま…まて、話せばわかる、俺を食べるのはよせ、腹を壊すぞ!!ええい、お座り!!」
焦りながら言葉を紡ぐが、目の前の動物に言葉が通じる保証はないと思い至り、頭が真っ白になる。
その、いかにも肉食獣ですといった風に主張してくる白くとがった牙を見て思わず目をつむった。
だめだ、食われるっ――
しかし、いつまでたっても予想した痛みは訪れない。
疑問に思い目を開くと、目の前にはちょこん、と行儀よくお座りをしている生物の姿が。
あれ、もしかして、いう事を聞いてくれてるのん?
「…おちんちん」
ひょいっ
「…おかわり」
ひゅ
「お手」
ポンっ
…グサッ。
「ギャァァァァァァァァァァァァッ!!」
文字通りの鷹の爪が刺さった。
ぐりふぉんではないです。