ヒルダ、村人達にリビングアーマーを紹介する
ヒルダとレベッカ、そしてリビングアーマーが農作業現場に到着した時、そこにはすでに大勢の村人達が、ヒルダがやって来る時を今か今かと思いながら待っていた。
そんな村人達にヒルダとレベッカは大きく手を振りながら駆け寄っていき、到着が遅くなった事を謝っていったのである。
「……むぅ、今日のヒルダ様は遅いな……」
「なにか、体の具合が悪くなってしまった、とかでしょうか……?」
「……わからん。わからんが、そういう予想をしてしまうと確かに不安になってしまうな……」
「どうしましょうか? 誰かを様子見に行かせる、とかは?」
「ふむ……うん? あれは?」
「え? おっ?」
「えっほ、えっほ……皆さーん! おはようございまーす! 遅くなりましたー!」
「あたしもいまーす! おはようございまーす!」
「……おっ! ヒルダ様とレベッカだ!」
「良かった、何事もなかったんだな!」
「……うん? あの、ヒルダ様とレベッカの後ろにいる、全身鎧は一体どこの誰だ……?」
「さ、さあ……?」
「……ヒルダ様がどこからか呼んだ、知り合いの騎士様、とかか……?」
「う、う~ん?」
「……いや、皆さん! 遅刻してしまい、大変申し訳ありませんでした!」
「あ、ああ、いや……」
「……遅刻は、まあ、その……あまり気にしていないので、そんなに丁寧に謝られなくても、大丈夫ですよ……?」
「え、ええ……」
「そうですか? それは、どうもありがとうございます」
「はは……」
自身達の遅刻を謝ってきたヒルダに、村人達は遅刻は気にしていないと返してくる。
これにヒルダがありがとうと感謝の言葉を伝えていくと、村人達が遅刻よりも気になる事がある、と言って全身鎧の事を尋ねてきた。
「……ところであの、ヒルダ様……我々には遅刻よりも気になっている事があるのですが……」
「気になっている事、ですか。それは、この全身鎧の事ですよね?」
「……はい……」
「……どなたか、ヒルダ様のお知り合いの騎士様が駆け付けてくださったのですか……?」
「いえいえ、これはリビングアーマーと言いまして……そうですねぇ……まあ、簡単に言ってしまうと魔物の一種になります」
「まっ、魔物の一種!?」
「ひ、ひいっ!?」
「そ、それがどうして、ヒルダ様について走ったり歩いたりしてるんですか!?」
「そ、それにどうしてヒルダ様やレベッカを襲っていないのですか!?」
ヒルダから聞いた謎の全身鎧の正体、リビングアーマーの事を軽く説明された村人達が混乱しながら、どうしてヒルダやレベッカに襲い掛かっていないのか? と尋ねてくる。
そんな村人達の様子をレベッカは、ヒルダから初めてリビングアーマーの事を説明された自分も似たような感じになっていたんだろうなぁ……と思いながら眺めていた。
閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!




