喧嘩を止めさせて
「おーいそこの皆! 喧嘩は止めてくれんか?」
「……あ? なんだ……? これはお前らには関係無い事だろ……?」
「そうだそうだ! すっこんでろ!」
早速喧嘩をしている村人達に声を掛けていったリーダー格の村人に、喧嘩をしている村人達が邪魔をするな、と敵意を剥き出しにして叫んでくる。
そんな喧嘩をしている村人達の言葉にも怯まず、リーダー格の村人はこの仲裁はヒルダに頼まれたもの、だからこのまま喧嘩を続ける事はヒルダの思いも無視するものになる、と話して喧嘩を止めさせようとしていった。
「そういうわけにもいかん。我々がここに喧嘩の仲裁にやってきたのは、ヒルダ様の頼みでもあるのだからな」
「……え? ヒルダ様の……?」
「そ、それは本当の事か!? 本当にヒルダ様が、我々に喧嘩を止めろと……?」
「ああ、本当の事だ。なんなら向こうに行って、ヒルダ様に直接聞いてみるか? 我々に喧嘩の仲裁をするように頼みましたか? とな……」
「う……」
「む、むう……」
リーダー格の村人の言葉を聞いた喧嘩中の村人達は、ヒルダも喧嘩を止めるように言っていると聞いて、一気に冷静さを取り戻していく。
そんな喧嘩をしている村人達の変化を感じ取ったリーダー格の村人が、喧嘩をしている村人達にもう一度ヒルダのところに行ってヒルダの話を聞いてみるように、と話していった。
「……うむ、少しは落ち着いたようだな?」
「ぬ……」
「……ぐぬぬ……!」
「ふふ……まあ、冷静になったと判断したからもう一度こう話すんだが、ヒルダ様のところに行ってくれ。そうしてヒルダ様から直接聞いてみてくれ。ヒルダ様は自分達に喧嘩を止めるように言っているのですか? とな」
「……ふん……まあ、お前さんがそこまで言うなら、まあ良いだろう。お前らは?」
「……ふぅ、ここでこちらが断ってしまったら、悪いのはすべてこちらになってしまう。それなら一旦は喧嘩を止めて、ヒルダ様の話を聞きに行くのが良い、という事になるだろうが」
「ふん……それに気付いていたか。抜け目の無いやつめ……」
「お主のような姑息な男の考えなどお見通しだ。それよりもほれ、さっさとヒルダ様のところに行くぞ?」
「……ああ、そうだな」
「うむ。それではついてきてくれ」
「ああ」
「おう」
こうして、いまだに火花をバチバチと散らしている状態ではあったのだが、喧嘩をしていた村人達が一時的に休戦をしていく。
そうして全員でヒルダの元に向かい、ヒルダが本当に喧嘩を止めるように言っていたのかを、ヒルダ本人に確認するようにしていった。
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