何故か二人での後片付け
ヒルダにとっては予想外の展開だったが、レベッカと二人で一緒の焼肉パーティーの後片付けが始まった。
「……ふう、洗い物はこれで全部ですね」
「ええ、どうもありがとうございます、レベッカさん」
「いやいや、これだけの量の後片付けをヒルダ様一人だけにさせる事は出来ませんよ」
「そうですか……それでも私は一人だけで後片付けをするつもりだったんですけどね……」
「……どうしてそこまで一人でやる事にこだわるんですか……?」
「いえ、だって、今日の焼肉パーティーはレベッカさんの為のパーティーだったんですよ? それなのにその後片付けをレベッカさんにも手伝わせるなんて……」
「……ああ、そういう理由で一人での後片付けにこだわっていたんですね……ようやく納得出来ましたよ……」
ヒルダの真意を知ったレベッカが数回深く頷いていく。
そんなレベッカの姿を苦笑いで眺めながら、ヒルダは洗い終わった食器等をマジカルストレージに放り込む。
こうして二人で後片付けを行った事で、当初思っていたよりも早く就寝する事が出来たヒルダは、レベッカに何度も頭を深く下げて感謝の言葉を伝えていった。
「あははは……よし、これで後片付けは全部終わりました」
「そうですか。それじゃあこれでゆっくりと眠る事が出来ますね、ヒルダ様!」
「ええ、その通りです、レベッカさん。どうも、ありがとうございました」
「……えっ!? ちよっ、ヒルダ様!? どうしたんですか、そんなに深く頭を下げて!?」
「……だって、レベッカさんが手伝ってくださったからこそこんなに早く後片付けが終わったのですよ? これぐらい頭を下げて感謝の言葉を伝えていくのは当然の事だと思いますが……?」
「あたしにとっては当然の事じゃないんですよ! さあヒルダ様、頭を上げてください!」
「レベッカさん……いえ、ですが……」
「ヒルダ様からそんなに頭を下げられているとあたしが眠れなくなっちゃうんです! だからすぐに頭を上げてください! お願いします!」
「……レベッカさん……」
「どうしても頭を上げてくれないというなら、あたしもヒルダ様に頭を下げてお願いしていきますよ? それでも良いんですか、ヒルダ様?」
「……それは、困りますね……わかりました、これで最後にしますね。後片付けのお手伝い、本当に、どうもありがとうございました、レベッカさん」
「ヒルダ様……」
最後の手段として、自身もヒルダに頭を下げながら頭を上げるようにお願いしていくぞ、と話してきたレベッカに、遂にヒルダが折れる。
そこでヒルダはこの日最後の感謝の言葉をレベッカに伝えていく。
これにレベッカが嬉しそうに笑っていった。
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