第1話:悪役令嬢とは何たるもので?
私の名前はユーリ・ブラウンで右大臣の娘。
そして今は推しであるフェルミナ様のために本日も素早く教室に移動したところ。
そしてそんな私の目の前には意味がわからない謎な状況が広がっていた。
「えっと、その、あなたのバックの中にわたくしの家のシェフ特製弁当を入れておきましたわ。あっあなたは知らない家の料理を食べるのがいいのですわ。」
あら?いじめにしては少しおかしい文脈な気がするんですが?
「そうだったんですね。私のためにありがとうございます。」
あ、ほらー。フェルミナ様天使だから理解してないわよ。
ふつうにただの尊い製造機になってますわー。目の保養過ぎます。
やばい、天使、天使が私の教室に降臨しているわ!
悪役令嬢(仮)ってこんな優しい人で良いのかしら。
普通あれですよね、もっと辛辣ないじめをするものではなくて?
この悪役令嬢(仮)大丈夫かしらとついつい不安になってしまうわね。
これが私の本日の朝にあった本当のこと。
そして今権力に逆らうことのできなかった私は調査に来ています。
調査相手が来るまでのしばらくの間、貴方に少しだけ秘密を教えて差し上げるわ。
ローズマリー様、朝の悪役令嬢(仮)ですわね。
そのローズマリー様がフェルミナ様をいじめていたのはなぜでしょうか?
じつはとっても簡単な理由で、自分の婚約者が取られると思ったから、なのよ。
ローズマリー様がこの国の王子「ルースト様」の婚約者なのは周知の事実。
でも隠されていることもあるの。
皇太子ルースト様の愛が重すぎてしまっていることなの。
「二人で暮らしたい。」「他のやつにローズマリーと話してほしくない。」
これ全部ルースト様の言った言葉よ。
ありえないわよね〜。あんな完璧王子がこんな束縛系なんて。
そのせいで私もうあの人のことただのキモい人だと思ってますわ。
話を戻すわね。簡単にまとめるとローズマリー様と二人で暮らすためだけに、断罪されてしまおう、別の場所に逃げ出そう。ってことを考えた王子様がいてですね、
ローズマリー様を悪役令嬢に仕立て上げることにしたんです。
バカバカしいわねぇ。脳みそイカれ人間のすることよ。
それに悪役令嬢に仕立て上げるならもっと性格が悪くないとできないしね。
ローズマリー様はもとの性格が良すぎるんだから無理があるわ。
でもこの破綻した計画、実は協力者がいてね。
ここまで長々と説明してきたから貴方もわかっているんじゃないかしら?
それが、私ユーリ・ブラウンですわ。




