歪んだ医学者
name 天闇灯夜
skill 星の暗がり《深淵》
Height 178cm weight 69.2㎏
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2回戦目の相手はセセラギだ。正直ホントに手を抜けるような相手じゃないから、負けるんじゃないかなんて気もしている。
「ん~もうカツサンドに関してはどうでもいいかもなぁ。」
「いやお前らが勝手に始めたんだから責任もって捕りに来てくれよ。」
「ん、ごめん。じゃボチボチやろか? 今日は僕が勝たせてもらうよ。」
そういってぬるりと始まった2回戦。セセラギの体の周りの空気が急激に汚染され始めた。触れてはならないと感じさせるだけのオーラが漂う。そしてそのオーラは一気に全体へ広がった。
これはセセラギのスキルである「医学者」の権能の一つ、『バイラスフィールド』だ。オーラを自分を中心に広げる技で、好きなデバフをかけることができる。実際今この瞬間もオーラが足に絡みつき、足が重くなっているのがわかる。この時点でもう面倒な技なのだが...などと考えていると足元から出てきた怪しい光を放つ巨大な拳がオレを握りつぶそうとしてきた。それには星座のように並ぶ多く遺伝子図が浮かび上がっている。
「ア゛ぁアったく何でよけれんだよアレぇ」
と言ってセセラギはメガネを外し、長く伸び切った髪を再び結びなおした。
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セセラギには二つの顔がある。
普通の学生としての顔。そしてもう一つ――
スキルによって引き出された、無知への狂気じみた好奇心。気づけばその面は多くの知識と非検体を求め始めた。そして戦闘という名の最高の実験の味を知ってしまった。
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「あっぶんね!今のすれすれぇ!」
さっきまで地面近くに溜まっていたフィールドは、いつの間にか天井近くまで広がっていた。現れる腕の数も最初の二、三倍になっている。
正直、ここまで避けきっている自分ほんとにすごいと思う。
(でも攻撃一つ一つの質は低い...)
「今日はらしくなくない?久しぶりに入れ替わった感じ?」
「いつも通りだよ?今こうやって話してる中でも誰かと意識が入れ替わるような感覚はないね。ずっと僕自身でしかないっていうか。」
そう言ってセセラギがついに蹴りを放ってくる。
巨大な腕より、こっちの方がよほど面倒だ。
腕は一度放たれると軌道を変えない。避けてしまえばまだ対処できる。
だが人間は違う。フェイントも連撃もある。
腕と本人の同時攻撃。
そのせいで、さっきからずっと攻撃に転じられないでいる。
「相変わらず攻防一体のなった、いいスキルだよね。」
「でもここまで完成させるために結構努力してきたんだよ?知らないかもだけど。」
会話を挟み込みながら少しずつ隙を窺う。対人戦で長引いたならこれに限る。おかげで少しだけ腕と腕の間からセセラギの姿が見えた。その隙間めがけて短剣を投げつけたが...
「おいおい攻め方が雑じゃないかい?そんな攻撃セセラギ君だってよけられるよ?」
といいながらキレイに蹴り飛ばされた。てかセセラギ君っておいまさか...
「...何時から変わった?」
「スキルの出来の話してるあたりから。」
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いままで入れ替わりはスイッチ型だと思ってたんだが...もしかしてグラデーション型か?
「そんな顔するんじゃァないよ!久しぶりの再会だろ?」
「オレとしてはあんまり出てきてほしくないと思ってるんでね。何の用だ?最近頻度減ってたくせに。」
胸糞わりぃ。なんでこいつが出てくるんだ久しぶりにセセラギとの模擬試合ができると思ったのに...
「何の用って?ただ単純に君たち楽しそうにしてるなぁ、て思って混ぜてほしかっただけだよ~♪」
「...メンドくせぇ」
オレはボソリとつぶやいたが、どうやらしっかり聞こえていたらしくアイツは不機嫌そうに頬を膨らました。
「んな顔されたって面倒なもんは面倒だ。何ならずっと引っ込んでもらってた方が、こっちとしては嬉しいんだよ」
「口を開けば文句ばっかだよねキミ...まあ、話してて飽きないからいいんだけど♪...それじゃ、無駄話はここまでにして...」
などとほざくいたと思えば、アイツはオレの視界からフッと残像を残して消えた。そして次の瞬間オレの目の前には、光る巨大な拳をまとわせたセセラギのパンチが迫っていた。オレは瞬時に体をのけぞらせたが、背後の壁には大穴が空いている。
「第二ラウンドだ!」
目の前に拳。短剣を交差させ防ごうとするが、
「...ッ!」
明らかに重い!魔力による身体強化であることは明白だが、自身の魔力残量を鑑みない、でたらめな強化だ。
吹き飛ばされ着地。
その隙を狙うように巨大な腕が三本迫る。
短剣で一本を逸らし、残る二本の間を...滑り抜けれるかな?
「遅いよ」
背後!?
振り返る暇はない。
蹴りが脇腹に突き刺さった。
肺の空気が全部吐き出され、壁に叩きつけられた。
「まだまだいけるよねぇ?『圧潰の抱擁』」
舞台一面をとてつもない数の巨大な腕が埋め尽くした。上下右左から数の暴力が降りかかってくる。
(全部をさばききるのは無理だ...! 短剣じゃあ叩き切れないし...)
「赫壁!」
とっさに球状に自分の周りをシールドで覆うと、あと少しで届きそうだった拳が切断された。基礎的な防御魔法にオレのスキルを混ぜ込んだ応急処置だったが
「かなり上出来じゃない?」
「...ほほぅ 決まった座標にシールドを張ることで切断技として使用するのか...。」
「 今度からお前対策にさせてもらうよ。」
「そうしてくれ。これくらいで潰れてもらっちゃ つまんないんだよ。」
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「...やっぱり格が違うのね。あれを見るとよくわかるわ。」
明らかな力の差を感じ紅月はつぶやいた。
「そんなことはないだろう? 彼らと君との相性が悪いだけさ。」
「任務じゃそんな言い訳が利かないのは分かっているでしょう?」
「今だけは関係ない。気を楽に持ちなさい。」
といって天闇は紅月をなだめた。目の前にはめちゃくちゃになってしまった舞台が広がっている。その上を五十嵐とセセラギが駆け回っている。その速さはとても目で追えるようなものではなかった。
「...まあ、自信を無くすのは分かる。だが、少しでも彼らの相手になれるんだ。それで十分だろう?」
「...それもそうね。」
紅月は、日常にも感じる目の前の狂騒を聞きながら納得した。
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カツ)...
天)...
☆ごめんて




