3-(35) ヌナニア軍の戦い・破
「おい! 進介! なにちんたらしている! 飛龍がもう押し始めてるぞ!」
『はい? 兄さぁ、いえ、失礼。天儀総司令どういうことですか!?』
「お前たちは、本来ならもう敵の側面を攻撃してなきゃいけないんだ!」
いま、俺(参月義成)の目の前では、優勢のはずの戦いが騒がしくなっていた。
天儀総司令は、ヌナニア軍の右翼艦隊が押し始めてしばらく、サクシオン航空艦隊の状況を確認すると、乱暴にマイクをつかみサクシオン航空艦隊トップの林氷進介隊長連絡し先程の、なにちんたらしてる! という怒鳴り声だ。
『だからいったじゃないトップガン。早く攻撃始めなさいって』
と第三の声。鉄腕の戦乙女レティーツィア・ベッカート、通称鉄腕レティだ。通信はグループ通話でメンバーは、天儀総司令、林氷隊長、そして鉄腕レティの三人だ。
『レティさんだって、わかってなかったじゃないですか。敵が本格的に俺達に対処してきたら二足機だけの側面陣地は持たないって、だから攻撃のギリギリまで存在を隠蔽しようっていってた』
『そ、そうだけど』
「くそ、噛み合わない! 隠れんぼじゃないんだぞ。むしろお前たちの存在をしらせて敵を脅かすのが俺の計画だ!」
『そ、そうだったのか……。てっきり側面からの奇襲をかけるのだとばかり俺は思ってた』
「そんな上手い話があるか。作戦は単純が一番。華麗に奇襲で勝とうだなんて幻想だ。そんなカッコつけ野郎は一番倒すの簡単だろ」
『確かに……。どうしよう。俺、滅茶苦茶うまく配置を進めたから敵はこっちに全然気づいてないぞ』
『うぅ……。天儀総司令申し訳ございません。私がもっと目立てばよかったんです』
「いいから早くお前たちの姿を、存在を、敵に知らせろ! このまだと飛龍の艦隊だけがいびつに突出する。しかも飛龍がこのまま押しまくると、押された敵が逃げ場を求めて、お前たちのいるところに雪崩こんでくるかもしれんのだぞ。そうなれば最悪だ」
なお、義成は、総司令天儀の横で、
――このみっともないやりとりも記録していのか?
と迷っていた。いまの義成は総司令秘書官。ブリッジにあって戦闘記録がおもな仕事だ。
だが、秘書官の役得。俺にもやっと天儀総司令の計画をやっと理解できたぞ。つまり、サクシオン航空艦隊で形成した側面陣地は紅飛竜への嫌がらせだ。
紅飛竜の艦隊の右側に、ふいに出現することになるサクシオン航空艦隊。紅飛竜はヌナニア軍本隊を正面に抱えた状態で、思ってもみなかった大規模二足機集団に側面を脅かされ正面の敵に集中できない。こういうことだ。
空前の二足機だけ艦隊と銘打つほどの大集団でも、しょせんは質量の小さい二足機の集まり。天儀総司令は、サクシオン航空艦隊に打撃力は期待していなかったのか。
『やばい。早く攻撃に移らないと!』
『私の近衛連隊から突っ込むわよ?』
『ええ、やってください。他の段取りはこっちでやる。各隊の攻撃目標の指定もです。レティさんは、なにを攻撃するか教えてくれるだけでいい』
これで三人のグループ通話はブツリ。
いま、林氷隊長は必死に各部隊に支持をだし、鉄腕レティは近衛連隊を引き連れて猛烈な勢いで敵へ突っ込んでいることだろう。
「ふう。これでなんとか間に合うだろう。サクシオン航空艦隊でポジションの保持は不可能と断言できる。戦艦なんてきてみろ航空艦隊は追い散らされるだけだ」
一息ついていう天儀総司令。俺は、一応このやりとりは記録しなかった。あまりにみっともないからな。
「物理的問題ですからね。二足機と軍艦では質量が違いすぎます」
「そういうことだ。軍艦相手に二足機だけでは空間をキープするのは無理だ。さて、次は飛龍だ……」
天儀総司令そういうとモニターをタッチ。艦隊右翼を担当する李飛龍とのホットラインを開いた。
「飛龍お前は押しすぎだ!」
『押しすぎ……? あ、天儀総司令は俺の艦隊の突出を心配してくれてるんですね。でも、大丈夫です。孤立はしませんって』
「違う! お前の心配はしてない。側面陣地が、サクシオン航空艦隊が大丈夫じゃねえんだよ!」
『え、あー……。ヤバイかも。勝っても二足機戦力が大被害だ……。いえ、これは大丈夫です!』
「本当か?」
『はい! 大丈夫です! じゃあ忙しいので要件はそれだけですよね?』
そういって李飛龍は、そそくさと通話を終了。
天儀総司令は苦い顔をしているが、俺は、
――李飛龍恐るべし
と思った。撃墜王の二人は、天儀総司令に怒鳴りつけられると、真っ青に縮み上がったという感じだったのに飛龍ぜんぜん違う。涼しげに流しているようにすら受け取れる。
「だ、ダメだ。あいつは、あいつで言うこと聞かねえ……」
「そうでしょうか? 飛龍将軍は総司令の言葉に承服していたように聞こえましたが」
「どこがだ!」
と俺を怒鳴りつける天儀総司令。俺は頭からツバの雨をうけ思わずビクついていた。
「すみません!」
「あいつの計画は、俺の麾下と、自分の麾下で包囲だ。俺が正面。飛龍は目の前の敵を撃破しつつ、敵の左側に回り込み包囲を完成させる。これで陣形右に位置する紅飛竜の鉄扇羅刹は、退路を大幅に制限されからな。完勝できる」
「なるほど……!」
「だから義成。勝てる、みたいに感心してんじゃねえ! 飛龍の考えはサクシオン航空艦隊の被害をガン無視してる。いや、やつは友軍の被害に興味がいない。繰り返すが飛龍に左側から押された敵は、右へ押し出される。敵艦がサクシオン航空艦隊のいるエリアにスライドして移動してくるんだぞ」
――まあ、それでも勝てるしいいのでは?
というなだめの言葉を俺は吐くのをやめておいた。間違いなく、次は言葉ではなく拳が飛んできそうだ。
「死んだ兄貴の紫龍もあいつも戦い始めると損害を度外視だ。まったくもって貴族のお坊ちゃん。損失ってものを重視しない」
そういうと天儀総司令は、俺のほうを向いて、
――俺にはわかるぞ。飛龍も亡き兄貴の紫龍こういいやがるんだよ。
といってから、
「だって勝ったんだからいいでしょ。今後の展開が心配なら、それは大丈夫です。計算しましたが、この程度の戦力の消耗は問題ないですよ。二足機パイロットの募集計画を3年前倒しして予科練に普段の10倍の人数を受け入れましょう。これでパイロットの補充はむしろ増える! これぞ怪我の功名というやつです」
と、身振り手振りまで交えて兄弟の物真似だ。個人的感想だが、とても似ている。いや、俺には亡き悲劇の名将李紫龍との面識はないが、すくなくとも飛龍の特徴はバッチリ捉えている。
「さらっといいやがるが、バカ野郎そうじゃねえ! 被害になって死傷する味方の気持ちも少しは考えろ! 飛龍のやつ戦いかたどころか、女の趣味から何から何まで兄貴とは違うくせに、まったく必要ないところだけはそっくりだ!」
「廉武忠との戦いは、段取り良く進んだのに……」
「あれは、まったく戦闘準備のない、かつ整備中の敵に突っ込なだけだから。あの状況を作るのが難しいだけで、戦闘が始まっちまえば目をつぶっていても勝てる」
そして、またしばらく静か時間がつづいたが――。
「お、義成、いいぞ。敵の隊列が乱れ始めた……。思いのほかサクシオン航空艦隊に奇襲効果があったみたいだ」
俺が天儀総司令の言葉につられて、指揮管制システムと連動しているモニターをみると、サクシオン航空艦隊をあらわず大量の点が、敵艦に接近しつつあった。
――まだ押したように見えないが?
と俺は天儀総司令を怪訝に見た。天儀総司令が見るのは、俺のモニターと違い。偵察機やドローン、その他あらゆるところから集められた文字情報がひたすら怒涛と流れる、いわゆる生データというやつ。このデータを解析班やAIが整理して、各部署に伝達したり指揮管制システムに反映するのだ。
「敵は二足機について疎いのかもしれないな。過小評価したり、過大評価したりとてんてこ舞いしてるのだろう」
「わかるんですか?」
と俺がいうと、俺がよほど物欲しそうな顔をしていたのか天儀総司令は、
「……チッ。説明してやる。特別だぞ」
といいながらも説明してくれるようだ。
「はい!」
「敵のダメージソースを考えてみろ明らかに重力砲だ。敵の二足機の搭載数。そして偵察からの敵二足機の装備の情報。ここから導き出せる答えは一つ!」
天儀総司令が、わかるだろ? と俺を見たが俺はまったくわからない。一瞬停止した天儀総司令は、俺を見なかったことにて説明をつづけた。
――気をつかわれたのか?
と俺は思った。呆れた素振りをだしたり、ため息などすつけば、俺を傷つけると思ったのかもしれない。
「敵は二足機を、基本的に艦の直掩につかうことしか考えていない。だが、いまの戦争は重力砲、二足機、電子戦で成り立つ。二足機を積極的に攻撃につかわないというのは自ら有用な手札を捨てているようなものだ」
「なるほど、それが二足機への過小評価ですね。では、過大評価のほうは?」
だが、俺の問いかけに天儀総司令は、
「ちょっと待て。指示をだしてからだ」
といって今度は、花ノ美とアバノアのグループ通話が設定されたホットラインのアイコンをタッチした。
『はい、はい、なんでしょうか天儀総司令! いま、私って敵艦を一隻撃沈しました。義成しっかり記録しなさいよ。そこにるんでしょわかってるだからね』
俺はこいつの厚かましさに苦い顔をし、天儀総司令は、コホン、と咳払いした。
『あ、すみません。私ったら……』
「問題ない。花ノ美少佐は、ただちにサクシオン航空艦隊の支援迎え。敵陣はまもなく大崩壊する。敵の退路は2つだが、圧力の薄いサクシオン航空艦隊のほうへ流れる敵艦もいるだろう。そうなるとサクシオン航空艦隊に不必要な損害がでかねない」
『え……』
「アバノアも聞いているだろ。お前も花ノ美少佐といっしょにサクシオン航空艦隊の支援だ」
『ま! まーた呼び捨てですの!』
「いままでダンマリしやがって、呼び捨ては親愛だよ」
『ま、呼び捨てにはなれてしまいましたけれど。総司令官さまが、わたくしたちにお命じの任務は流れてきた敵艦から二足機を守ること!』
「そうだ、わかってるじゃないかアバノア。やってくれよ」
『いやですの! わたくしいま、戦艦と交戦中でぶっ倒せそう。そのあとも二隻三隻と怒涛とスコア伸ばせそうな状況! 誰がこのチャンスを見逃したいのか。いませんのよそんなアンポンタン!』
――すごい。いま俺は命令拒否というものを目の当たりしたぞ。
もちろん厳禁かつ軍規違反だ。というか俺は命令拒否など、まず見ることはないレアな事態だと思っていた。ただ、俺が思うに、戦闘で興奮するアバノアは意見をいったぐらいにしか思っていのかもしれない。恐ろしいな。勝ちまくってアドレナリンがでまくるとこうなってしまうのか……。
だが、天儀総司令は辛抱強い。こめかみにビシっと青筋を立てながらも、怒鳴りつけはせずに笑顔で説得を開始した。
「花ノ美少佐は聞き分けてくれるよな? 君からもアバノアにいってくれ」
『え、えっとー……』
「やってくれよ。面白くない任務だとは思うが、俺には君たちしか頼めるやつがいないんだ」
『あと、5隻ぐらい倒してからじゃー?』
「……」
『いい? OKですか! やったぁあ。アバノアあんたも急いでスコア伸ばしなさい。そしたら急いでサクシオン航空艦隊の支援よ!』
――がってんですのー!
なんてはしゃぐアバノアの声がスピーから聞こえてくる。天儀総司令から表情が消え、
「おい、二人共いいことを教えてやる。俺は戦場ですべてを監視している。敵だけじゃない味方もだ。なぜだかわかるか?」
とマイクへ向かって静かにいった。声のトーンが落ち、俺は横にいるだけに天儀総司令が怒り心頭だというのがよくわかる。
『あ、あの天儀総司令急に怖い声になって、怒っちゃいました? あぅ……』
『花ノ美お姉さまほっときゃいいのですの。それよりいまは撃沈スコア! 撃墜じゃなく撃沈ですのよ。いまなら七面鳥より簡単に艦が撃沈できる状況。これを逃して、なるものかですの!』
「わかった……」
『え、わかったって何がでしょうか? 天儀総司令? 怒ってますよね?』
「二人共、砲弾は正面から飛んでくるものだけと思うなよ。好きにやってろ」
俺の目の前では、天儀総司令が青白く燃え上がっていっていた。俺は横にいるだけで、別に怒りを向けられていない。そんな俺ですら逃げだしたくなるような気が、いま、天儀総司令の身から立っている。そしてこの天儀総司令の怒りは、映像のない通信でもつたわったのか途端に二人は慌てだしていた。
『ウソです! やります! 私ってばサクシオン航空艦隊支援すごいやりたい!』
『奇遇ですのお姉さま! わたくし、いま、総司令官さまに、自らサクシオン航空艦隊の支援を具申しようと思っていたらこの通信が有りまして、これは渡りに船!』
「いや、いいよ二人共。支援より敵とドンパチやりたいんだろ。誰だってそうだ。わかる。好きにやってくれていいんだ。だが、俺も好きにやる。さいわい瑞鶴には超重力砲が搭載されているからな。いうこと聞かねえ味方は、敵よりたちが悪い。俺も超重力砲思うままにぶっ放して、俺の邪魔するやつを排除する」
『ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! ほら、アバノアあんたも誤って。そうだ。土下座やってよ。得意でしょ土下座。私に抱きつこうとしては、定期に見せてくれてるんだから』
『しょんなぁああ。お姉さまぁあああ』
すごいな二人の縮み上がるさまが見えるようだ。通信は音声だけなのに、いま、二人は頭すら抱えていそうだ。
「いいか花ノ美、アバノア。二足機はただでさえ消耗が激しい戦力だ。宇宙で単座で戦うのだからな。俺は二足機戦力が、今後の戦いで重要であり不可欠と考えている。ここで無駄に消耗すれば我々は今後苦しい戦いを強いられることになる」
これに二人が、歯切れのよい返事をして通信は終了した。
――戦場とは恐ろしいところだ。
と俺は思った。天儀総司令の信者に見えた花ノ美すら、その天儀総司令の命令に不服とは……。それにしても天儀総司令だ。やはりすごい。やりかたはともかく、花ノ美とアバノアの二人は、最初あれだけ難色をしめしていたのに、最後は必死なって命令を遂行するように仕立てて送りだしていた。
「はぁー。勝ったらご褒美に手を握ってほしいなんていってた新兵が、戦場にでて戦い始めたらこれだ」
「花ノ美ですか?」
「ああ……。変わったやつだよ。定期的に総司令官室に遊びにくるのはあいつだけだ」
「……なんといっていいやら」
「それより、敵が二足機を過大評価と俺がいった根拠だっただな?」
「あ、はい。二足機を過小評価もし過大評価もしている。だから二足機のことを性格に理解できていない。その過大評価のほうをお聞きしていたことろでした」
俺が整理していうと、天儀総司令が指揮管制システムのモニターあごでしゃくりながら、
――これが答えだよ
といった。促されてモニターをみた俺の目には、サクシオン航空艦隊の突入で大幅に乱れだした敵艦隊。
――すごい! 生データを見ていてこの兆候をつかんだのか!
と俺は息を呑んだ。俺なら、いや、普通の司令官なら、いま、やっと敵の乱れを知るのが、天儀総司令は軽く5分前にはわかっていた。これは驚くべきことだ。戦場での5分は勝敗を決しうる時間だ。5分早く対処できれば、防御できた、攻撃に成功していた、なんてことはごまんとある。
「敵は登場したサクシオン航空艦隊を過大評価したな。じゃなきゃ、ここまで乱れることはない。しょせんは二足機。敵は十分な直掩を手元においているのだから冷静に対処すればよかっただけだ」
「なるほど。ですが、こうも考えられませんか。林氷隊長が、総司令の意に反してサクシオン航空艦隊を敵から隠し続けたことで敵は驚いた」
「なるほど、敵からすれば突然、整然と隊列と組む800規模の二足機集団が出現したとなるわけか。そして義弟の一連の行動は、紅飛竜にとっては予期せぬ奇襲攻撃になって襲いかかり、絶大な心理的衝撃になったという推理か」
「はい。紅飛竜が二足機の能力と戦力を正確に把握できていないのなら、林氷隊長の行動は、とんでもなくでかいプレッシャーとなったと思います」
俺は、いってから急に恥ずかしくなった。でしゃばりすぎたろうか、それにれは星系軍士官学校のときの部隊戦闘指揮の成績はあまりよくない。なんか猛烈に顔が熱いぞ。
だが、天儀総司令は、。
「卓見だな」
と褒めてくれた。
「え!? 突然褒めたりして俺をもてあそんでませんか?」
「正直な感想だよ。いい意見だと思う。案外それが正解かもな」
「そんな。天儀総司令をさしおいて」
「戦場では意図しないことが重なる。俺でも正確にすべてをいいあてれるわけじゃない。たとえ〝勝つ〟という俺のいったとりの結果となっても、その過程は俺が思い描いていたもとは違うということはあるさ」
事実。義成のいったことは正しかったし、このときの林氷進介のサクシオン航空艦隊をギリギリまで隠蔽したという行動は奇襲行動となり、紅飛竜だけでなく敵艦隊全体に、絶大な心理的衝撃を与えていた。
それが、いま、義成や総司令官天儀の前で起こっている敵の乱れだ。
俺の見つめるモニター上では、花ノ美の戦艦リシュリューと、アバノアの戦艦フロンサックをしめす点が慌ただしく動き始めていた。
――敵は猛反撃する余力はなさそうだ。
紅飛竜の艦隊は、左翼が李飛龍に押されまくり、右翼はサクシオン航空艦隊に脅かされている。これは勝負は決したと見ていいだろう。俺がそんなことを思いながら戦闘記録をつけていると、ブリッジには新たな報告が。
「艦隊頭上に新たな敵です! 大規模二足機部隊があらわれました!」
この報告に天儀総司令は、
――予定通り対処しろ。
と冷静にいっただけだった。
敗北が決定的となるなら紅飛竜からくりだされた決死の一撃。俺はその覚悟に心底ゾッとしたが、天儀総司令ときたら顔色ひとつ変えず落ち着いたものだった。




