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私立調査班  作者: ふりまじん


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春雨


少し肌寒い風が土の香りと雨の予感を連れてきました。

私は窓を閉めると暖炉に薪を追加しました。3時には私の作者がやって来るのです。お茶会の準備をしなくてはいけません。

私は時影。この物語のストーリーテラー。

私は物語の展開に行き詰まる作者の相談に乗ったり、話し相手をして作者を補佐しています。


さあ、本日はどのようなお茶を用意しましょうか?

窓辺にテーブルと椅子を並べて、満開の庭の梅を愛でるのも素敵です。


紅茶は王道のダージリンを。

本日は和菓子をお出ししましょうか。最近、話題の和菓子屋の生菓子を手に入れましたし、私の作った苺大福も並べましょう。




「やあ。」

と、気軽にやってきた作者は、意外なことにAラインのシンプルなワンピース姿で、こざっぱりしていました。

「いらっしゃいませ。」

私は少し嬉しくなりながら挨拶をしました。おばさんだから格好なんてどうでもいい、なんて言いますが、おばさんだからこそ、格好で10才は見た目が変わるのです。爽やかに髪を一本に結んで薄化粧をしている作者は曇り空の下でも輝いて見えます。

「ヨーグルト買ってきたよ。でも、これでよかった?」

作者はバスケットを私に渡して言った。

「はい。ありがとうございます。どうぞ中へ。」

私は家に招き入れた。


中庭に面したピアノの置いてある部屋に通すと窓辺の椅子に作者を座らせた。作者は静かに座って嬉しそうに窓の外を見た。

庭の梅の木には赤い梅の花が咲いています。薄曇りの空から、耐えあられなくなったようにポツポツと、そして、あっという間に本降りになってきました。私はお茶の準備を整えて、このゆったりとした空間に音楽が足りないと思いました。

「ピアノを弾きましょうか?何かリクエストはありますか?」

私の言葉に作者は少し戸惑って、

「うーん。今はいいかな。」

と、言いました。なんだか自分が拒否されたような、少し寂しさを感じながら紅茶をカップに注ぎました。

「私、色々悩んでいるの。だから、話を聞いてほしいわ。」

作者は困り顔で私を見上げます。ああ、この、子猫のような大きな瞳で見られると、なんでも願いを叶えてあげたいと思ってしまいます。

「はい。どうそ。なんでも話してください。」



「で、私、2年ぶりに小説のオチを披露したの。『幽霊作家』って話のプラン1を、ね。まあ、確かにそんなに人気にはならなかったけれど、でも、評価してもらえたし、よかったわ。でも、謎がまた増えるのよ(;ω;)やっぱり、『悪霊』って呪われてると思うわ。」

作者はそう叫んでマシンガントークを始めた。


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