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初めての仲間

見渡す限り見えるのは広大な瓦礫の山や壊れた家ばかり


それなのに私の後ろにある祠だけは私が最初に見たときと寸分違わぬ姿をしていて気味が悪かった


「まさか・・・・浦島太郎?」


考えたくもないことが頭に浮かんだ


「いえいえ、別に時間が経過したわけではありませんよ」


横から声が聞こえてそちらを向く


そこには見事な金色の髪で背中に羽を生やした身長30㎝くらいの妖精・・・・としか思えないような存在が浮いていた


「あなたは・・・・・?」


「私はピスカ。ゾディアックに仕える精霊の一人です。主にはピーちゃんと呼ばれていますね。よろしくお願いします」


そう言って器用に頭を下げてくる


「あっ、私は結って言います。よろしくお願いします」


私も慌てて自己紹介と共に頭を下げる


「それで、さっき言ってたことはどういうことなんですか?」


さっきピスカさんは『時間が経過したわけではない』と言っていた


「それは簡単な話です。実はこの村は貴方が来る前から、いえ、もう100年以上も前に魔物に滅ぼされていますから」


「へ・・・・・・?」


一瞬何を言っているのかわからなかった。さっき私が祠の光に飲み込まれるまで確かに人も建物もあったのだ


なのにピスカさんはここはもう100年以上も前に魔物に滅ぼされていたと言った


やはり浦島太郎説が有力なのだろうか?


「実は結さんが受けた依頼から何からやらせなんですよね」


またまた衝撃的な事実


「結さん、あの依頼受けたときに何か違和感がありませんでしたか?」


そう言われて違和感を探してみるが思いつかない


そう伝えるとピスカさんは質問を変えてきた


「それでは、どうしてこの依頼を選んだのですか?」  


「それはこのカレハの町へ向かうのに調度いい依頼が他になかったからで・・・・・」


そこまで言って違和感に気づいた


なんでカレハの町への依頼が一つしかなかったのか


「そう、カレハの町はもう無いのです。だから他にカレハの町への依頼がなかった」


「それじゃあどうして私が来たときは・・・・」


「貴方が来た時偶然そうなったのでは無く、貴方が来たからそうなったのですよ・・・・そのゾディアック専用アイテムである『思い出の鈴』を持っている貴方が来たから」


その言葉に私は一つの事実に気づいた


「まさかとは思うけど貴方は・・・・あの時の依頼者さんの知り合いなのですか?」


「そうとも言えるしそうではないとも言えます」


そう言ってピスカさんが何かを呟いた


するとそこには私に鈴を渡した依頼主さんだけでは無くて一緒に依頼を受けていたスターツさん達もいた


「これは私の魔法の召喚魔法です。皆私の魔法で作られた存在だったんですよ」


いきなりの出来事に開いた口がふさがらなかった


「そして、貴方に渡したゾディアック専用アイテムの『思い出の鈴』ですが、ゾディアックがそれを持って縁の場所へ行くとゾディアックを導いてくれるというものです。町が戻ったのもおそらくですが鈴が貴方を導くために起こしたのでしょう」


つまり、私が浦島太郎になったのではなくこの鈴のせいだったということか・・・・


「混乱していると思いますが私は主から二つの使命を受けていますその命の一つは貴方の旅に同行し、サポートと共に主からの言葉を貴方に伝えること・・・・なので私は貴方の旅に同行したいと考えているのですがよろしいでしょうか?勿論やるべきことはやらせて頂きます」


私としては仲間が増えるのは嬉しいことなんだけどその前に一つ確認しておきたいことがあった


「ピスカさん・・・・貴方の主って誰なの?」


まぁ、ピスカが名乗ったときに何となくは察してはいたのだが・・・・・・


「私の主はゾディアックのバルゴであるヒカリ様でございます」


やはりそうかと思いながら私は言った


「それじゃあ、これからよろしくお願いします。ピスカさん」


こうして、私の旅に一人の仲間が増えた

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