最初に戦うのがスライムって決めたやつちょっと出てこい
装備を整えた俺とヒカリは町を出てすぐの草原に来ていた
「ところでこれ、どうやって使えばいいんだ?」
俺は手の中に持っている武器(鉄の筒)を指差して言った
「ん?とりあえず貸して」
とヒカリが手を出してきたので素直に渡す
「ん!」
ヒカリが力むと白い光がヒカリから筒に流れていった
「はい、多分これで使えるよ」
いや、だから俺は使い方が・・・・・
と思いながら筒を受けとると頭の中に使い方が流れてきた
「多分使い方がわからなかったのは魔力切れしてたせいじゃないかな?」
「電池式かよ!!」
思わず突っ込んでしまう
「さてと・・・・・まずはあれと戦おうか」
ヒカリが指差したのは大型の猪のようなやつだった
「え?いや、あっちの方がよくない?」
俺はそれとは真逆の方にいるたむろっているスライム状の生物を指差す
「へ?最初からスライムに挑むの?勇気あるねぇ」
後ろからそんな声が聞こえてくるが気にせず俺は武器を弓矢にしてスライムを狙う
「いけ!」
撃った矢は真っ直ぐにスライムに向かって飛んでいき、一匹のスライムに刺さったはずなのだがなんともなさそうな感じでこちらを向く
そしてそのスライムはこっちを見て近づいてきた
それだけならまだしもたむろっていたスライムが全てこちらに向かってきているのだ
「へ?」
唖然としている俺の後ろから
「ファイアーボール」
炎の玉が飛んでいきスライムたちを焼きつくした
「スライムは物理耐性が高過ぎて普通の武器じゃダメージを与えられないんだよ。尚且つ弱そうな見た目しているから初心者が狩ろうとして逆に狩られる初心者殺しの魔物なんだ」
またまた少し笑いながらヒカリが説明する
その後はヒカリのお薦めする魔物とだけ闘い順調にレベルを上げていった
この世界では闘いの貢献度に応じて経験値が分配されるらしい
ヒカリは俺のサポートに徹して止めは俺に譲ってくれていたので、俺のレベルだけが上がっていった
本日の結果
ナナシノゴンベ
Lv 6
HP 279/293
MP 089/089
状態 普通
称号 異世界より来たりし勇者
ハズレの勇者
能力 絆力上昇
ヒカリ
Lv7
HP 210/225
MP 352/372
状態 普通
称号 異世界より来たりし者
能力 魔術増幅