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Online H-E-R-O  作者: C.コード
ゲームプレイ初期
3/7

新人の集う街『カルウェム』

アイテムを使ってまでここに転移した俺は。ひとまず走った。

町はずれの民家の裏に周り、そこで休んだ。

「ま、まったく、おかしな現象ばっかりじゃないか……!」

走ったんだ。町を走っただけなんだ。どういうわけか、街中で普通に不可思議現象が炸裂していて!

それが町の人々にとっては日常茶飯事的な目線だった!

これってどう理論づければよい?

俺にも、使えるのか? 見たところ、アイテム自体は俺が最後のプレしていた頃の物が揃っている。

ただ、どういうわけか……装備がない。装備だけない。どうしよぅぅぅぅぅぅ!!

どこかで武器を購入しないと! 畜生! せっかく『コア・ブレイド』を手に入れたばかりなのに……!

交渉してやっと手に入れた剣が……ぁぁぁぁッ!


「他の剣は……あった!」

が、あったのは武器防具、共に価値が低い物ばかり。

この世界には武器、防具、アイテム等、全ての物に『レア度』が指定されており、

今は1~13までのランクが存在。1のアイテムはこの世に腐るほど蔓延(はびこ)る有様だが、

ランク13のアイテムや武具というのは最高難易度の錬金術の成功品や、最強ランクのボスのドロップ品が

該当する。まぁ、今の俺には縁はありませんけどね……。

この武器のレア度は……2か。

「攻撃力は21……ハァ。」

攻撃力はこれにしては並々。平均数値。

コア・ブレイドなら攻撃力が84もあったぞ。

おまけに属性攻撃強化のパッシブスキル『エレメントプラスLv1』も

頑張って強化で上乗せしたってのに……このショックは大きい!


結果、俺の装備は全てがレア度2のものになった。

武器:ブロンズソード(攻撃力+21)

頭:漲りバンダナ(物理、魔法防御力+8 スキル『ミドルリーチアタックLv1』)

手:篭手(物理防御力+10)

鎧(上):ワンダーシャツ(物理、魔法防御力+10 素早さ+3)

鎧(下):ワンダーパンツ(物理、魔法防御力+10 素早さ+3)

靴:ダッシューズ(物理防御力+5 素早さ+5)

合計:攻撃力+21 物理防御力+43 魔法防御力+28 素早さ+11


うっはぁぁ……完璧にレア度2戦士だよこれ……。

漲りバンダナの『ミドルリーチアタックLv1』が唯一の救いだ。

武器や防具についているスキルは大抵パッシブ(条件が揃うと常に効果がある)スキルで、

この『ミドルリーチアタック』は接近武器での通常攻撃、スキル攻撃(一部を除く)の威力を上昇させてくれるんだ。

スキルの最後に着く『Lv1』とかはそのスキルの強さ。スキル一つをとってもLvがあって、

そのLvが高いと恩恵も大きい。ただ、これの上限はひとケタ台とかなり低いけど。

ちなみに今の俺はLv58の『クルセイダー』だ。

うう、こんな貧相な装備のクルセイダーって他にいねぇよ……。


ちんたらしてても仕方が無い! 俺は脳内マップを頼りに、

町を出て次なる新天地へと向かった。

確か、次は『トルア村』だったな……まだ素通りできるレベルの場所だ。

そこを通過して、最終的には物資の流通が最も盛んな大都市『セントラルハイト』だ。

ここで武具を一通りそろえてようやく本腰を入れて行ける。

最も、今のままじゃとてもじゃないが……途中で御陀仏してしまうかもしれない。

お、道を歩いていると早速敵だ。名前は『ワイルドウルフ』か。

名前の割にとてつもなく弱い初級モンスターだ。ぶっちゃけ詐欺やろ?

えっと、攻撃スキルでも試すか。俺何使えたっけ……。

確か、『パワーブロウLv3』に『ソニックウェーブLv2』に『辻斬りLv3』……

それから『スタミナチャージLv3』と『ヒートフォースLv2』とか『ジャストブロックLv1』ect(とか)… 

待て待て、冷静になれ! 他には『居合斬りLv1』、『コンボラッシュLv2』、『クールフォースLv3』、

『サンダーフォースLv1』、『ミドルスラッシュLv3』……後何があったっけ?

あ、そういえば『疾風迅雷Lv1』があったな。確か、直線状にいる敵に向かって即撃できるやつだな。

後凄い距離移動できるって聞いた事があるぞ。結構離れてても斬れるって攻略サイトに書いてあったな。

「行くぞ……疾風迅雷!」

スキル名を唱えた途端。体が軽くなったような感覚に見舞われる。

体が勝手に加速して、目の前の敵を薙いだ。


バシュッ ワイルドウルフが宙に舞った。


「これ、すげぇぞ……。」

敵が宙に舞うのは確か物凄いオーバーキルをすると起こるエフェクト。

敵の最大HPの3倍以上の威力で発動するやつで、華麗に決まると凄くかっこよく見える。

「行ける。これは確実に! 進める! 救われたァァァァ!」

道で歓喜に満ちる俺。アレ、ロイス様の事忘れてない? まぁ、いいか。

そういうのは今後次第だろう。 今はロイス様から離脱して正解だったんだよ、きっと。

ウキウキな足取りで俺は脚を進めた。





木陰から二人が道で歓喜の声をあげている少年を見据えている。

「ねぇ、ロイス。なんでアレを勧誘したわけ? スキルLvもパーフェクトじゃないし、

本体のLvも職業も並々じゃん!」

「フフ、きっと彼はムードメーカーになってくれると思うんだ。僕は結構そういう仲間がほしくてね。」

「ああいうリアクションが大きい人ってそう多くないもんね……。だけど、あれはどうなの?」

「不満かい? 姫君。」

「わ、私はそんなこと一言も言ってないでしょ!」

「だったら、意見なんてないよね?」

「そ、そうだけど……!」

「絶対に、彼は大物になるよ。行く末が楽しみだ。」

「………」

「おっと、彼が行ってしまう。行くよ、姫君。」

「あ、ちょっと、ロイスぅぅ! 待ってよぉ!」


二人のストーキングにもまったく気がつく事が無かった使者さんでした。

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