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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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地下工業構想

トンネル貫通の翌日。

ゆきちゃん側から、早速コンベアー設置が始まった。


「まず一本」


「大急ぎで」


これが今回の最優先事項だ。

鉄鉱石が来なければ、こちらの工業は何も始まらない。


溶鉱炉。機械。


全部が鉄に依存している。

私はトンネル内部に立ちながら、その作業を見ていた。


本来なら――


トンネル補強工事が終わってから設置するのが理想だ。


安全第一。それが基本だ。


私は念の為、スキルでトンネル壁面を確認した。


すると表示が出る。


強度 中

出来れば補強を


私は腕を組んだ。


「……微妙ね」


崩れる危険は高くないけど完璧でもない。

トンネル内では、まだ補強作業の作業員達が働いている。


私は少し悩んだ。


「まあ……」


そして小さく息を吐く。


「仕方ないか」


今は時間が惜しい。

鉄が来れば、全部の速度が変わる。

私は文官に言った。


「設置続行」


「了解です」


コンベアーのフレームが次々と組み上がっていく。


鉄骨。ローラー。そしてベルト。

作業員達が慌ただしく動き回る。


丸一日。ほぼ休まず作業は続いた。


そして――


「完成です!」


一本目のコンベアーが完成した。

私は腕を組んで頷く。


「よし」


文官が言う。


「明日から鉄鉱石輸送開始です」


私は少し笑った。


「やっとね」


その頃には、ゆきちゃん側から人材も到着していた。


作業服を着た男達。


数十人。


どうやらコンクリートやコンベアー設備の技術者らしい。


私は挨拶する。


「遠い所ご苦労様」


彼らは頭を下げた。


「よろしくお願いします!」


どうやらやる気も十分らしい。

私は文官を見る。


「配置お願い」


「承知しました」


そして次の計画。


私は言った。


「明日は二本目」


文官が頷く。


「はい」


次のコンベアーは――土砂用。

ゆきちゃん側から出る大量の土。

それをこちらへ送る。


そして私は笑った。


「レンガ」


土があれば、レンガが作れる。


建物。工場。拠点拡張。全部に必要だ。

私はトンネルを見上げた。


長いトンネル。そしてその横の岩盤。

その瞬間、一つの考えが浮かんだ。


「……あれ?」


私は小さく呟く。

文官が振り向く。


「どうされました?」


私は腕を組む。

そしてゆっくり言った。


「これ列車輸送より良くない?」


文官が首を傾げる。


「と申しますと?」


私はトンネル壁を叩いた。

ゴン。岩盤。かなり厚い。

私は思考を巡らせる。


もしこのトンネルの横。

さらに掘れば――空洞が作れる。

巨大な地下空間。


私は呟いた。


「地下工場」


文官が目を丸くする。

私は続ける。


「この横にもう一本掘る」


トンネルではなく――


空洞。巨大空間。工場。倉庫。精錬所。


そして私は笑った。


「山要塞」


文官が困惑している。

私はさらに続ける。


「マジノ要塞的な」


もちろんこの世界の人は知らない。

私は頭の中で構造を描いていた。


地下工場。地下輸送。地下倉庫。

しかも私は指を立てる。


「メリット三つ」


文官が手帳を構える。


「まず土砂」


掘れば大量の土が出る。


つまり――レンガ材料。


「次」


私はコンベアーを見る。


「輸送距離短縮」


地下工場を作れば、コンベアーの距離も短くなる。


効率が上がり、そして最後。

私は少し笑った。


「安全」


空から魔物が来ても――

地下なら安全だ。

私はトンネルを見渡した。

この山は、ただの通過点ではない。


ここは――拠点になる。


私は小さく呟いた。


「面白くなってきたわね」

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